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“愛人へ全財産を遺贈する”遺留分しか相続出来ないの?!

2018/08/31

今回は、前回予告したように愛人への遺贈について解説させて頂きます。

前回は、死亡した方が入所していた老人ホームへ全財産を遺贈すると遺言書に残していたというケースを例に挙げて解説させて頂きました。

どんな形で遺贈を行なったとしても、前回説明した通りに手続きを進めていくことになりそうと感じるかもしれませんが、愛人への遺贈に関しては、少し勝手が違うのです。

どういうことなのか、説明させて頂きます。

前回の内容と少し重複する部分がありますので、ご了承ください。

相続人に対して認められる最低限度の相続分である遺留分は、どんなことがあっても保障されるというのは、大原則です。

従って、愛人へ全財産を遺贈すると書かれていても、遺留分相当額は取り戻すことが出来ます。

しかし、愛人への遺贈で最も重要なポイントは、遺留分についてではありません。

遺贈という行為は、相続と同じく、法律行為です。

法律の原則として、その法律行為が社会秩序や道徳観念に適合していなければならないと規定されています。

従って、公序良俗に違反する法律行為は無効。

つまり、公序良俗に反する遺贈であれば無効となってしまうのです。

原則、不倫は公序良俗に違反しますが、長期間にわたり夫婦関係が破綻している場合には公序良俗違反ではないと解釈されるため、愛人への遺贈は有効となるケースと無効となるケースに分かれるということになります。

愛人への遺贈に関しては二つのポイントが重視されることになりますので、その二点について解説していきます。

まず一つ目は、遺贈の目的。

遺言者が愛人との関係を終わらせたくないとの思いから、愛人に対して自分の財産を渡すと明言した、つまり不倫関係を維持・継続するために愛人へ遺贈するのであれば無効。

対して、長年にわたって不倫関係を継続してきた愛人に対して、最低限の遺産を遺贈し、自分の亡き後も人並みの生活を送れるようにとの配慮、つまり経済的に遺言者に頼って生活してきた愛人の生活維持を目的とした遺贈であれば有効との判断が下されるのが一般的です。

そして二つ目は、相続人の生活基盤を脅かしているかどうか。

相続人である妻や子供が経済的に自立しているかなどが重視され、妻が専業主婦であり、夫の稼ぎを頼りに生活しているにも関わらず、遺産のほとんどを愛人へ遺贈されれば、妻の生活が脅かされることになるため、このケースの遺贈は無効。

対して、妻は自らが所有するアパートの家賃収入のみで十分に生活出来ると判断されたケースや相続人である子供がすでに結婚して嫁いでおり、正社員として働いているケースでは、愛人への遺贈が認められる確率が高いとされています。

つまり、遺贈の目的が愛人の生活保障であり、且つ、愛人への遺贈によって相続人の生活基盤が脅かされていなければ、その遺贈行為は公序良俗に反すると認められず、有効との判断が下される可能性が高いということになるのです。

愛人への遺贈が認められるか否かは、一応基準が設けられているものの、判断が難しいというのが現実ですので、このようなことが発覚した際には、すぐさま弁護士などの専門家へ依頼するようにしましょう。

また、遺贈すると書かれているから自分は遺留分しか認められないと思い込むのではなく、愛人への遺贈については少し考え方が違ってくるという点については、ぜひ覚えておきましょう。

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創刊日:2017-02-16  
最終発行日:  
発行周期:毎週月・水・金  
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