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走れ!歩け!挑戦の旅

2019年夏は宮城県全市町村を巡る旅にチャレンジ!!

自転車旅行や歩き旅を旅先から紹介します。
東海道五十三次、伊豆一周ウォーキング、沖縄一周、四国お遍路自転車旅などを終え、最近は一つの県を集中して周っています。

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体力勝負の一人旅 No.734【宮城編】

2020/01/15



【10日目・2019年8月11日(8)】

 まだ14時台、体力もじゅうぶん残っている。絶体絶命でないのに車に乗るなんてと後悔というより後ろめたさを感じていた。
 そんな私の気持ちとは関係なく男性は話しかけてきた。
「ちょうど通りかかった辺りですごい雨が降ってきたんで、気になって戻ってきたんだよ」
「下の方は降っていなかったんですか」
「降っていなかったよ、あそこだけだよ」
「もうこの辺は雨が弱まっていますね、本当にあそこだけだったみたいですね」
 この程度なら車に乗る必要はなかったなと思った。

「いやね、この間事故しちゃって」
 この告白はなんだろう、変な車に乗ってしまっただろうかと不安になる。
「ちょっとぶつけただけなんだよ、下にコンビニがあったでしょ」
「はい」
「あそこの交差点で止まっている前の車に追突しちゃったんだ。実況見分っていうの?今それに呼び出されて行ってきた帰りなんだ」
「そうだったんですか」
「だからねあなたを見たとき乗せてあげたら罪滅ぼしになるかなって思って」

 それを聞いていろんなことが頭を駆け巡る。
 この人のことをちょっと疑っていたかもしれない。これは反省だなとか。
 断らずに乗ってしまったのは、罪滅ぼししたい気持ちが私の意識しないところで伝わっていたからかもしれないとか。
 こういうことで役に立つこともあるんだなとか思った。役に立ったと思うとさっきまであった後ろめたさはなくなった。

「笹谷峠を通らないでいつもはどうやって山形に行くんですか」
「高速だよ、毎回。もうすぐインターだけど高速乗らずに行ってみる?」
「行ってみましょう。どんな感じか見てみたいし」
「笹がいっぱいだって聞いたことはあるけど、行ったことないんだなぁ。行けるのかな」
「地図では冬以外は大丈夫だったはずです」
「じゃあ行ってみようか」

 笹谷インターチェンジ入口を通過し国道286号線をそのまま上っていく。
 インターチェンジの少し手前にホテルがあったがその辺りを最後に建物を見なくなる。道が細くなりゲートがあった。
 少し霧が出てきた。いったん止まって確認する。封鎖されていないので大丈夫だろう。

 初めての道だからかもしれないがすごくゆっくり走っている。風貌からは感じなかったがすごく慎重な人なのかもしれない。
 標高を上げるに従い霧が濃くなる。トロトロ運転になった。もし自転車で上っていたら対向車に気付かれないといけないので、道幅いっぱいに使う蛇行運転はできなかっただろう。

つづく


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創刊日:2003-12-07  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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