映画

ドキュメンタリー映画の最前線メールマガジン neoneo

映画関係者必読のメールマガジン。プロデューサー、監督、評論家、映画館支配人など、さまざまな立場からこれからのドキュメンタリー映画を熱く語ります。

全て表示する >

ドキュメンタリーカルチャーの越境空間 『neoneo』 ニュース

2013/10/01

∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽ HEADLINE ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽

ドキュメンタリーカルチャーの越境空間『neoneo』の最新情報を
お知らせいたします!

 †01 ■9月16日〜9月30日の『neoneo web』更新記事 
 †02  ■ドキュメンタリーカルチャーマガジン『neoneo』03
       10月10日発売のお知らせ 
 †03 ■『neoneo web』執筆者募集
 †04 ■イベント・作品情報募集のご案内
 †05 ■賛助会員募集のご案内
 †06 ■広告募集のご案内
 †07 ■編集後記

★バックナンバー閲覧はこちらまで
     まぐまぐ配信   http://blog.mag2.com/m/log/0000116642/  
     melma!配信    http://www.melma.com/backnumber_98339/  

┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃01┃□『neoneo web』更新記事のご紹介
┃ ┃     http://webneo.org/ 
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

9月16日〜9月30日の間に更新された記事を、ダイジェストでご紹介します。
「ドキュメンタリー」をキーワードに様々なジャンルを横断するの記事の数々、
是非『neoneo web』でご覧ください。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■映 画
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◎【自作を語る】『言葉のきずな』text 田村周(監督)

http://webneo.org/archives/11057

失語症の人々で作る劇団がテーマの映画「言葉のきずな」(現在渋谷・アップリ
ンクにて上映中)。監督自らの手による映画の製作レポート。出会いの衝動から
仕事の合間を縫った撮影、劇団メンバーとの二人三脚の日々…製作のディティー
ルや苦労が詳細に語られています。

構想から完成まで、3年の年月を劇団員と共にした筆者がもっとも強く感じたのは、
彼らの「複雑な思い」だそうです。いくら寄り添って当事者にはなれない、という
言葉には、表現としてはシンプルですが、ドキュメンタリー映画の製作に必ず生じ
る「山」を乗り越えた作家ならではの重みが滲み出ています。

◎【投稿】福島映像祭『東電テレビ会議』を見て text 石本恵美

http://webneo.org/archives/11144

福島に関する様々なドキュメンタリー映像を集めた「福島映像祭」で上映された、
『東電テレビ会議』のレビューです。東京電力がインターネット上で公開している
原発事故発生直後のテレビ会議の模様を、インターネットメディア「Our-Planet 
TV」が4時間にまとめ、特別に公開されました。その上映の体験記です。

画質的には決して良いとは言えない映像を、みんなでツッコミを入れながら見る、
という状況を、石本氏は「シュールだ」と感じながら、そこに「検証の機能があ
る」とも言います。震災から現在までの行動も含めた思いを共有する「場」とし
ての、「上映会」の役割の大きさを、あらためて認識させられる文章です。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■写 真/アート
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◎【Review】「宙吊りの日常へ」ー牛腸茂雄写真展『見慣れた街の中で』 
text 岡本和樹

http://webneo.org/archives/11073

東京・恵比寿のギャラリー「MEM」で開かれている牛腸茂雄展のレビュー。今年
で没後30年を迎える牛腸は、故・佐藤真監督の映画でも有名な『SELF AND 
OTHERS』のほか、3つの写真集を生前上梓していますが、新たに編集されたか
たちの写真展が、10月20日まで開催されています。

『見慣れた街の中で』に感じる「作者の視線の不確かさ」は、牛腸が生きていた
当時は批判にも晒されたようですが、岡本氏はそこに「確かに存在するが、捉え
ようなく漂っているもの」を見い出し、積極的にとらえます。それは、そのよう
な日常の不確かな「空気」を芸術を扱うことの可能性と危険性を、映像作家でも
ある筆者が熟知しているからでしょう。


◎【Report】映像イメージへの応答をめぐって――あいちトリエンナーレ2013 
text 影山虎徹
http://webneo.org/archives/11119

愛知県で開催されている「あいちトリエンナーレ」の体験レポート。今年のテー
マは「揺れる大地―われわれはどこに立っているのか:場所、記憶、そして復活」
であり、一見、愛知県とは縁遠いと思われるような被災体験に、鑑賞者がどうコ
ミットしていくか、という問題提起が含まれている、と筆者はとらえます。

いくつかの作品に触れながら、影山氏は本当の意味では不可能な、当事者ではない
者が被災を理解しようとすることの意味に思いを巡らせます。思考を媒介する役割
を持つ映像やアートの力や、逆にそこから派生する、日常の思考にある無意識につ
いても、考えさせられるレビューです。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ブック
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◎【Book】「この本を読めば、“コロンボ”の見方がわかる!」…のか?
〜ムック本をドキュメンタリーとして考える〜 text 山本達也

http://webneo.org/archives/11102

前回は山下達郎のベストアルバムという“定番”に潜むドキュメンタリズムについて、
果敢な記事を寄せて下さった山本達也さん。今回は、「刑事コロンボ」のムック本
に潜むドキュメンタリズムについて、またもや貴重な分析を試みています。

ドキュメンタリーを論じるうえで、ひとつの核は「取材対象との距離感」にあると
よく言われます(一般論です)が、ムック本の編集意図や思い入れと、対象そのも
のの魅力の関係に置き換えてそのことを論じるあたり、着眼点が鋭く、実作者なら
ではの説得力を持つ記事です。

┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃02┃□ドキュメンタリ─カルチャーマガジン『neoneo』03   
┃ ┃ 10月10日 いよいよ発売!
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

大変お待たせいたしました。
ドキュメンタリーカルチャーマガジン「neoneo03」、2013年10月10日、いよ
いよ発売です。

今回の特集は「ゼロ年代(プラスワン)とドキュメンタリー」
さらに小特集「UNKNOWN MARKER 〜知られざるクリス・マルケルの世界〜」
この2本立てで、ドキュメンタリー映画の魅力を皆様にお届けいたします。

まだ誰も語ることが無かった「ゼロ年代」と「ドキュメンタリー映画」の関係を、
年表やコラム、そして99本の「ゼロ年代ドキュメンタリー映画」を網羅したカタ
ログで紹介。「ドキュメンタリーの未来」に向け、2013年の現在の視点から、そ
の全貌を俯瞰します。

また「UNKNOWN MARKER 〜知られざるクリス・マルケルの世界〜」では、昨年
没したフランスの映像作家クリス・マルケル(1921-2012)の作家活動を特集。
映画のみならず、執筆活動や写真など、多岐に渡るマルチメディア・アーティス
トとしての彼の姿に迫ります。

前号より16ページ増えた充実の内容。お値段は1号、2号と同じく1000円です。
全国の書店、ミニシアター、ミュージアムショップなどでお求めいただけます。
neoneo最新「neoneo03」。この機会にぜひお買い求め下さい。


【雑誌概要】
ドキュメンタリーカルチャーマガジン neoneo 03 [2013 Autumn]
特集 ゼロ年代(プラスワン)とドキュメンタリー
小特集 UNKNOWN MARKER  〜知られざるクリス・マルケルの世界〜
★2013年10月10日発売 
A4変型版 96ページ 本体952円(販売価格1000円) 
ISBN 978-4-906960-02-6 

お求めは全国の主要大型書店、ミュージアムショップ、ミニシアターほか、
こちらの通信販売(送料無料)もご利用いただけます。

 【特集・巻頭言】
「まるで映画のようだ」
ワールドトレードセンターのツインタワーに2機の航空機が相次いで衝突する
2001年9月11日の報道映像は、テレビを通じて人にそうつぶやかせた。

それからおよそ10年後、2011年3月11日に列島の東を襲った大地震と大津波
の映像は、匿名の個人によって夥しくインターネット上にアップロードされ、
世界中からアクセスされた。

《ゼロ年代》と呼ばれた時代があったとするならば、それはこのふたつの危機
をめぐる、あくまで異質な映像にはさまれた10年間をさししめすのではなかっ
たか。「2010」という年号を「プラス」することで、時代はその輪郭をい
っそうたしかなものとするだろう。

ドキュメンタリー映画がこの11年間にめざましい展開をきざし、その市場価値
をたしかに高めたことは、そしておそらく偶然ではない。

「9.11」が《90年代》を終わらせるとともに、《90年代的なるもの》を真に
浮かびあがらせたとするならば、《ゼロ年代》の11年間にとって、「3.11」
という日付けはまさに同じ地点に位置づくにちがいない。

そう、いままさに《ゼロ年代的なるもの》が真に意味を帯びはじめている。

あらゆる社会環境のデジタル化を、いちじるしい質的また量的な変容のプロセ
スとしてうけとめたドキュメンタリーの世界的な台頭は、そしてそのひとつの
大きな一里塚としてある。

その時代のドキュメンタリーをつぶさに見つめなおすことは、《ゼロ年代的な
るもの》の輪郭をたしかにするとともに、渦中にある2010年代のいまを照
らし出すことでもあるのだ(萩野亮)。

【目次】
●photogravure
Instant Gamble  写真・文 藤元敬二

●Features(特集) 1
ゼロ年代(プラスワン)とドキュメンタリー
[特別対談]《ゼロ年代》とは何だったのか?  佐々木俊尚+渡邉大輔

イラストと10のアングルでふりかえるゼロ年代(プラスワン) 
 2000年〜2010年の年表&ドキュメンタリー・シーン  

[アングル1] デジタルシネマ私論  加藤孝信
[アングル2] 「私」が発信する時代―-《ゼロ年代》のセルフドキュメンタリー考  佐藤寛朗
[アングル3] ドキュメンタリーは嘘をつく―― 森達也とその時代  萩野亮
[アングル4] こんなアメリカに誰がした? ――マイケル・ムーア・ブームとそのシニカルな果実  萩野亮
[アングル5] ネイチャー・ドキュメンタリー ――地球賛美のその背景にあるもの  萩野亮
[アングル6] 「クルー」と共に --ビデオジャーナリズムとドキュメンタリー映画 綿井健陽
[アングル7] なぜ、ドキュメンタリー映画の劇場公開は定着していったのか  木下繁貴
[アングル8] 環境ドキュメンタリーはスクリーンを越えて  宇津留理子
[アングル9] 検閲・党派主義・炎上――『靖国 YASUKUNI』騒動再考  佐藤寛朗
[アングル10] 「プログラム・ドキュメンタリー」のための覚書  若木康輔

カタログと年表
ゼロ年代(プラスワン)のドキュメンタリー99[2000-2010]

●Features(小特集) 2
UNKNOWN MARKER  〜知られざるクリス・マルケルの世界〜

世界への旅と政治映画
 クリス・マルケル小伝  吉田孝行
 クリス・マルケルへのインタビュー(1968年)                        
 赤きオオカミへの挽歌 『空気の底は赤い』論  金子遊
 マルチ・メディアと戯れるように  越後谷卓司

写真/ヴィデオ/マルチ・メディア
 クリス・マルケル――写真展
 21世紀のクリス・マルケル――写真展という新しい試み  藤田修平
 記憶のなかのリアル――『koumiko』を制作して  丸谷肇
 ギョームを追いかけて――パテオラマからセカンドライフまで  碓井千鶴
 ヴィデオアーティストとしてのクリス・マルケル  河合政之
 ゴルゴマンシー、「見ること」への問いかけ  東志保

●regulars
ドキュメンタリー激烈辛口採点表  春田実
アニメーションとドキュメンタリーが交わるとき  土居伸彰

●編集後記
カバーイラスト:白尾可奈子

【バックナンバー販売中!】

VOL.01 特集『さようなら、ドキュメンタリー』【在庫僅少】
VOL.02 『原発とドキュメンタリー』&小特集『21年目の不在小川紳介トライアングル』
いずれも定価1000円(税込)。この機会に是非お買い求め下さい。
下記の方法がご利用いただけます。

【『neoneo』購入方法】

(1)通信販売
HP内オーダーフォームからご注文ください→ http://webneo.org/info
送料は無料です。
※なお、振込手数料は購入者さまにご負担頂いております。
 
(2)取り扱い書店(全国の主要大型書店)ミニシアター・ミュージアムショップ
一覧はこちらからご覧下さい→http://webneo.org/20121108-2
※書店様からの注文もできます。。

┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃03┃『neoneo web』執筆者 募集中!
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

neoneo webでは、多くの書き手に批評の場を提供し、新しい才能を発掘するた
めに、サイトに掲載する原稿を一般からも広く募集しています。

<原稿の内容について>

○ジャンル:ドキュメンタリー、テレビ番組、写真、アート、演劇、文学、ア
ニメ、ノンフィクション書籍ほか、広く「ドキュメンタリー」を切り口にする
批評文。または自作解題、インタビュー記事、映画祭やイベントのレポート記
事など。

○具体的には「自作を語る」「新作評」「インタビュー」「書評」「劇評」
「展評」「レポート」「エッセイ」などに、編集室で振り分けさせて頂きます。

○文字数は1200字〜4000字程度まで。200字程度のプロフィールを添えて編集
室宛までメールでお寄せ下さい。詳細は下記の「インストラクション」を参照。

○原稿はneoneo Webに掲載します。著作権は執筆者に属しますが、無断転載転
用は禁じます。転載や出版を希望の場合は、編集室にご相談下さい。

○写真家の方は下記と同様の手続きで、自作写真2枚程度を編集室までお送り
下さい。

<インストラクション>

(1)原稿を送る前に(書く前に)2〜3行で原稿の概要と200字程度の執筆者プロ
フィール、メールアドレス、電話番号、氏名をメールで送って下さい。宛先は
neoneo編集室(neoneo.mag@gmail.com)と、CC:で担当者・佐藤 寛朗
(kanrou@aol.com)まで。

(2)原稿企画が採用の場合のみ、編集室から連絡します。文字数と〆切を決め
て、原稿の執筆に入って頂きます。

(3)〆切日までに、編集室と担当者にメールで原稿をお送り下さい。編集室で
赤字を入れる場合や、水準に達していないと判断した原稿は掲載できない場合
がありますので、あらかじめご了承下さい。

(4)完成原稿と執筆者のプロフィールをneoneo Webに掲載します。

┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃04┃□作品情報・イベント情報募集のご案内
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

『neoneo』では、ドキュメンタリーに関する作品情報、イベント情報を
随時募集しております。頂いた情報は、記事に反映できるよう編集室内で精査
致します。

制作者、配給宣伝会社、劇場、ギャラリー、イベント主催者のみなさま、情報
を是非下記にお送りください。お待ちしております。

■リリースの送り先
 〒170-0001 東京都豊島区西巣鴨4-15-8-506
 メール:neoneo.mag@gmail.com (neoneo編集室宛)
 URL http://www.webneo.org 

┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃05┃□賛助会員募集のご案内
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

『neoneo』では、活動をサポートして下さる賛助会員を引き続き募集して
おります。会員特典も付きますので、是非ご支援の輪を広げて頂けたら幸いです。
■ 詳細はこちら
 http://webneo.org/support 

┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃06┃□広告募集のご案内
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

『neoneo』では、web、雑誌で掲載する広告を募集しております。
ご興味ある方はまずはお問合せ下さい。
------------------------------------------------------------

■ 広告メニュー
 (1) 雑誌『neoneo』裏表紙等
 (2) 当サイト内のバナー広告
 (3) メールニュースのテキスト広告
※料金等の詳細は、下記連絡先までお問合せ下さい。

■ 広告に関するお問い合わせ先
〒170-0001 東京都豊島区西巣鴨4-15-8-506
メール:neoneo.mag@gmail.com (neoneo編集室宛)
URL:http://www.webneo.org 

┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃07┃□編集後記
┃ ┃■伏屋博雄 佐藤寛朗
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

●neoneo webをご覧になった方はお気づきになったことと思う。雑誌neoneo3号
の予告が掲載されるようになった。今回の特集は、
(1)「ゼロ年代(プラスワン)とドキュメンタリー」、
(2)「UNKNOWN MARKER 〜知られざるクリス・マルケルの世界〜」
の2本立である。

2001年の9.11のニューヨークでの惨劇から10年後の3.11の東日本大地震と大津
波、そして原発事故。この11年間にわたしたちはただならぬ時代に遭遇している
ことを感じると同時に、この間にどのようなドキュメンタリーが生まれ、時代と
格闘してきたのか。(1)はそのテーマに総力を挙げて取り組んでいる。

わたしは(2)の編集スタッフのひとりとして関わったが、これまでクリス・マルケ
ルの作品は、『AKドキュメント黒沢明』と『レヴェル5』しか観ていない。学生
時代に感銘を受けた『ベトナムから遠く離れて』がマルケルが製作者として関わ
っていたことは、今回初めて知ったような次第だ。だからかねてから彼の多彩な
活動に関心を寄せて研究していた他のスタッフから教えてもらうことになり、関
心を深めていった。

しかし、極めて個的な動機によって、マルケルに接近することが出来たことも事
実で、無類の猫好きであったことを知り、わたしも2匹の猫と暮らしているから、
にわかに彼に親近感を呼び起こすには充分だった。彼には猫を題材とする作品が
何本もあるし、インタビュー嫌いで写真が必要な時は愛猫ギヨムの写真を自分代
わりに提供していたと言うではないか。

もうひとつわたしの関心を深めたことは、次のことだ。
彼には1964年の東京オリンピックを撮る目的で来日したものの、クミコ(久美子)
さんの魅力のとりこになり『不思議なクミコ』を撮る羽目になる。わたしは本作品
は見逃していたのだが、70年頃に再来日したマイケルの撮影クルーに同行するクミ
コさんを目撃したことがあった。彼女の概略は同僚の小川プロスタッフから知らさ
れたのだ。そのときのチャーミングな容貌と、外国人と堂々と交流する颯爽とした
姿は一頭地を抜いていた。

しかし彼女のその後の消息は不明のまま、わたしの記憶も薄れ、40年余が過ぎた。
―それが今年になって旧知の丸谷肇さんの新作『koumiko』が、現在の、70歳代に
なるクミコさんを撮影していたことを知り、さっそく彼に連絡を取った。
丸谷さんは次回作の撮影でアジアの各国(しかも奥地)を旅する途中であったにも
拘らず寄稿を快諾してくださった。それで『koumiko』の概要を知ることができた。

パリでクミコさんと丸谷さんの出会いは実にスリリング。人生の奇縁とも言うべき
か、わたしは固唾を飲んで読んだ。そして彼女の記憶に去来する断片に、人生の滋
味と難解をしみじみ思い知らされたのである。発刊は10月10日。ご期待ください
(伏屋)。

■伏屋編集長も記しているが、「neoneo 03」の発売される10月10日は、山形国際
ドキュメンタリー映画祭が開幕する日でもある。1999年以来、毎回参加している2
年に一度の「ドキュメンタリー映画の祭典」と、機を同じくして雑誌が発行できる
のは、単純に嬉しい。

今回もコンペティションやアジアの最新作品、「クリス・マルケル」の特集上映、
そして「ラフカット」や「倫理マシーン」などの趣を凝らした企画上映まで、さま
ざまな魅惑的なプログラムがヤマガタには並んでいる。私にとっては、何度足を運
んでも、ポジティブな刺激が受け続けられる希有な機会なのだが、その理由は私に
とって、ひとえにドキュメンタリー表現の多様性と可能性を、改めて認識できる
「場」だからであろう。それを知るということは、今生きているこの世界と、世界
を語るスタンスの多様性を認めることに直結する。

震災特集があることも見逃せない。東日本大震災から2年が過ぎ、復興や原発事故と
いう現在進行形の問題を抱えたこの課題に対し、“直後”と言えた前回と比べ、時を
経て見えるもの、というのが必ずあるはずだ。当事者が口を開いた作品や、海外発の
作品もあるようで、これらの視線の乱反射から、一体何が見えてくるだろうか。

というわけで、次回のメールニュースは、祭りの空気真っ只中の山形から配信する
ことになる。期間中、「neoneo web」はその更新頻度をあげ、特集記事を充実さ
せる予定である。みなさま楽しみにお待ちください(佐藤)。

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2003-09-01  
最終発行日:  
発行周期:月/2回  
Score!: 74 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。