ドキュメンタリー映画の最前線メールマガジン neoneo Vol.22-2 2004.10.1
発行日:10/1
☆━┓ ┏━┓ ┏━┓
┃n┣━┫o┣━┫e┣━┓ ★ドキュメンタリー映画の最前線メールマガジン
┗━┫e┣━┫n┣━┫o┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━○
┗━┛ ☆━┛ ┗━☆ 22-2号 2004.10.1
∽∽∽∽∽∽ HEADLINE ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
†01 日本のドキュメンタリー映画のかたち
対極のドキュメンタリー
―小川紳介と土本典昭(4) 大津 幸四郎
†02 自作を解剖する
『Lifers ライファーズ 終身刑を超えて』 坂上 香
†03 ワールドワイドNOW ≪ジャカルタ発≫
インドネシアの選挙とドキュメンタリー 佐藤 万帆
†04 ドキュメンタリー時評
ドキュメンタリー映画は本当にブームなのか?
水原 文人
†05 neoneo坐通信(8)
10月の上映―「小川紳介のコスモス〜小川プロの仕事」
第1弾『青年の海』『圧殺の森』『現認報告書』
neoneo坐・企画会議を開催します
※22-1号より
◇────────────────────────◆◇◆
†06 広場
投稿:『Cuba/Okinawa サルサとチャンプルー』(11)
キューバの日本人強制収容所 波多野 哲朗
投稿コーナー「クチコミ200字評!」(20) 提案者:清水 浩之
対象作品:『NHK特集 カメラマン サワダの戦争』『現代の映像
ある出稼ぎ老人の死』『炭鉱(ヤマ)に生きる』
『Opinions』『チーズとうじ虫』
†07 編集後記 伏屋 博雄
★バックナンバー閲覧はこちらまで
まぐまぐ配信 http://www.mag2.com/m/0000116642.htm
melma!配信 http://www.melma.com/mag/39/m00098339/
┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃06┃□広場
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■投稿:『Cuba/Okinawa サルサとチャンプルー』(11)
■キューバの日本人強制収容所
■波多野 哲朗
●荒れ放題のまま放置されて
第2次世界大戦がはじまると、キューバ在住の日系人成人男子は、一人残らず強制収
容所に送られた。この事実については、キューバに関する研究書・専門書を除けば、
ジャーナリズムの話題になることもなく、あまり知られていない。ソ連のラーゲリを
はじめ、戦争終結後に設置された日本人強制収容所は世界に数多くある。しかしその
ほとんどは、軍人あるいは現地に進出していた日本人の収容を主目的とするもので、
すでに市民権を得て暮らしていた人びとを、「日系人」という理由だけで強制収容し
た国は、アメリカ、カナダそしてキューバだけではないだろうか。(メキシコでは強
制集住、ペルー、パナマでは強制送還が行われたが)
アメリカの日系人強制収容所はその典型であったが、それでもアメリカの場合は戦後
になって、市民権を持つ同じ国民から生存権、自由権、財産権などを剥奪したこの収
容は憲法違反ではなかったかという議論が持ち上がり、アメリカ政府は保障まではし
ないものの、一応は反省の意を表明した。それと同時に、アメリカの日系人収容所は
テレビ、新聞、雑誌などによって徐々に光があてられるようになり、やがては物語ら
れるまでになった。山崎豊子の『二つの祖国』などがその例である。しかし日系キ
ューバ移民は、その意味で一度の「復権」もなかったのである。
第2次大戦開始からしばらくして日系人男子の強制収容がはじまった。総数350名、こ
の中には9名の2世も含まれている。かれらはすべて1ヶ所に収容されたが、その場所
が私たちの滞在した「青年の島」(松島)の町ヌエバ・ヘローナの郊外にいまも残っ
ている。元来この島自体、19世紀からスペインが流刑地としてきたところで、かつて
はホセ・マルティも政治犯として流されている。その後1926年に、プレシディオ・モ
デロという巨大監獄が建設され、ここにはもっぱら政治犯と凶悪犯が収監された。こ
の監獄については改めて触れることになるのでここでは詳述しないが、かつてはカス
トロ兄弟も収監されていたところで、いまはその一部が博物館になっている。
入館者もまばらな博物館、その背後に広大な敷地に巨大な監獄棟が並び立ち、さらに
その奥の敷地に、4階建ての建物が2つ左右対称に配置されている。1つが日系人の、
もう1つがドイツ系人・イタリア系人の収容所だったという。監獄同様、建物の内部
は荒れ放題で、一時は何者かのたまり場になっていたのではないかと思わせる現代風
の落書きペインティングが壁に描かれている。一応立ち入り禁止になってはいるが、
ここまで足をのばすような人はめったにいなし、そもそもここは「保存」などという
観点からは見放された、忘れ去られた場所なのだ。
この敷地全体を管理する博物館が関心を向けているのは、どうやら大牢獄の全面に立
つ旧刑務所だけではないかと思われる。そこでは来館者たちも入場料を払い、ガイド
の説明を受ける。館内はよく整備され、展示物も要領よく並べられている。小中学校
の生徒たちが先生らしき人に連れられて来ている姿を見かけることもある。なにより
もここには、かつて弟とともに収監されていたフィデル・カストロが使っていたベッ
ドがあり、さまざまな手紙や宣言文を書いた暗い部屋、坐っていた椅子などがそのま
まに置いてあるのだから。それらは革命前夜のある種の時代的雰囲気を、次の世代へ
といくらかでも伝えようとするものだろう。
それにひきかえ、博物館の背後にある巨大監獄や日系人収容所の荒廃ぶりはどうだろ
う。それでも巨大監獄のほうは、荒れるにまかせた内部とは裏腹に、外壁には新しい
ペイントが施されたりしている。これは少なくとも博物館来館者の遠目にも、この巨
大監獄の外観が、20世紀前半の権力のすごさをパノラミックに表現するからだろう。
一方、収容所のほうは、このパノラミックな風景の背後にあってその姿さえ人目につ
くことはない。そこは、あえて見ようと思った人たちだけが、広大な敷地を横切って
歩き、はじめて目にすることができるものであった。
このように、第2次大戦中にキューバの日系人たちが置かれた体験というのは、隠蔽
とも露呈ともつかぬ宙吊り状態のまま、時間の経過と共に風化している。ここには、
在米日系人の戦中体験に関して見られる再考もなければ、在伯日系人に見られるよう
なナショナリズムを介した反省もない。それはいまだに “中途半端な” 歴史的体験
として投げ出されているのである。
もともと各国からの移民のなかでも日系人をいちばん気に入っていたキューバ人が、
大戦中はアメリカの圧力で仕方なく日系人収容に踏み切り、しかも成人男子だけに限
定した収容ぶりにも、その “中途半端さ” が表れている。そのために残された妻子
は、家族全員収容の場合よりも結果としてはるかに悲惨な思いをしたとも聞くが、実
情は定かではない。私はいささかでもその実態に迫ろうと、生き残りの日系1世に問
いただそうとするが、答えを聞くとますます混乱するばかりだ。
89歳の宮澤かおるさんは、夫松男さんへの面会人として収容所を訪ねたときの様子を
語ってくれるのだが、面会では日本語が禁止されていたので、スペイン語の苦手な彼
女には何がなんだかよく解らなかったという。彼女にとって、戦中にかぎらず過去は
すべて辛い思い出ばかりだ。一方、95歳の島津三一郎さんは、楽しかったことしか話
さない。「収容所の日本人の中に芸人が何人もいまして…おかげさまで、毎日が楽し
かった。ハハハ…」と。
日本人収容所の名簿を調べているとき、上野英信の『眉屋私記』に登場する幻のよう
な主人公山入端万栄の名を発見、しかも彼がこの島津三一郎と同室であったことに気
付く。そう言えばこの主人公も、沖縄にいる姪のつるに送った手紙には、いつも万事
順調に暮らしているとしか書いていない。
収容所の真ん中に立ちながらも、私はなぜか幻影の中に立っているような気分だった。
■波多野 哲朗(はたのてつろう)
9月にふたたび沖縄に出かけた。常宿にしているコザの民宿では、いつも「内地」か
ら来た若者たちに出会う。失恋を癒すために、あるいは三線を習うために来たのだと
いう女性。あわよくば住みつく場所を見つけたいと思っている青年などいろいろだ。
朝食を一緒に食べながら、そんなことを正直に言ってしまうところが、やはり沖縄な
らではだと思う。
◇────────────────────────◆◇◆
■投稿コーナー「クチコミ200字評!」 第20回
■提案者:清水浩之(ゆふいん文化・記録映画祭)
「オススメの作品を200字以内の短評で紹介してください!」というコーナーです。
映画・ビデオ・テレビなど皆さんがノンフィクションだと思う作品だったらなんでも
OK!「知られざる傑作」を発掘したり、おなじみの名作の今までにない見方を指摘し
たり…もちろん「オススメしない映画とその理由!」も歓迎です。
200字以内の本文とは別に「あなたのお名前(ペンネーム可)/掲載確認のご連絡先
(メールアドレスor電話)/題名/制作年/監督/見た場所」を付記して清水まで
お送りください。(あなたのプロフィールや近況もご紹介いただけると有難いです)
清水浩之 → E-mail: shimizu@ad-ult.co.jp /ファクス:03-3703-0839
A-034『NHK特集 カメラマン サワダの戦争〜5万カットのネガは何を語るか』
1982年・NHK/構成:小川悳一
放映:2004年9月12日「NHKアーカイブス」 http://www.nhk.or.jp/archives/
沢田教一氏の写真と、1982年のサタ夫人の鎮魂の旅を撮影した映像を組み合わせたド
キュメンタリー。沢田氏の写真も強烈な映像だが、サタ夫人の旅を撮影した映像も、
1982年のヴェトナム、カンボジアを映し出す歴史資料として興味深い。しかし、レッ
ド・ツェッペリンの「天国への階段」の使用など、音楽にはやや疑問を感じた。
(脇阪亮/大阪/34歳/行政書士兼ファイナンシャル・プランナー)
A-035『現代の映像 ある出稼ぎ老人の死』
1967年・NHK/構成:小泉三郎
放映:2004年9月19日「NHKアーカイブス」
東京・品川区の路上で行き倒れた老人の前半生を思う。軍隊入隊。除隊後の南満州鉄
道勤務。日本の敗戦と満州国崩壊。引き揚げと食堂経営。老人が行き倒れる前の数日
間の足取りを追う妻の姿を映しだす画面を観ていて、社会派ミステリー思い出した。
暗いモノクロームの映像が印象的。
(脇阪亮/大阪/34歳/行政書士兼ファイナンシャル・プランナー)
B-062『炭鉱(ヤマ)に生きる』
2004年・モンタージュ/監督:萩原吉弘 http://www.montage.co.jp/
明治から戦後の閉山まで筑豊で働いた山本作兵衛さんの覚え書き画文集を基に、我流
の彩色イラストを、往年の『猫目小僧』を彷彿とさせる「劇メーション」方式で映画
化!(つまり立体紙芝居)炭住のパノラマがぱーっと広がって、行き交う住人たちの
姿が現れると、観客は100年前にタイムスリップ。炭鉱の労働形態、坑夫達の娯楽や
互助組織、ヤマでのおまじないから狐の祟り(!)まで、当時の暮らしの細かなリアリ
ティに惹き込まれました。
(清水浩之/『猫目小僧』とは楳図かずお原作のトラウマ必至なカルト番組です)
B-063『Opinions』
2004年・Peacedelic/演出・編集:ピースブラザーズ(長男・中野裕之)
DVD配給:TSUTAYA
「未来のために、毎日アクションしているオピニオンリーダーの方々をピースな映像
作家・中野裕之がインタビュー形式で収録した映像によって構成されるピース・ボイ
ス・ムービー」(DVD解説より)。“賢人の御言葉拝聴”という姿勢はさておき、例
えば「人間の盾」について宮嶋茂樹氏ときくちゆみ氏の意見が真っ向から対立するの
を“ピースな映像作家”はどう受け止めたのか?インタビューの合間にインサートさ
れる草花…だから何?
(清水浩之/東京/37歳/これは…新種の講演会ビデオ?)
B-064『チーズとうじ虫』
2004年/監督・撮影:加藤治代/見た場所:映画美学校映画祭
母・祖母と三人暮らしの加藤さんが、お母さんの発癌から死までを独りで撮りきった
作品。どうせなら…と奮発して新車を買ったりする母娘のあっけらかんとした姿など
ホームビデオ風の素材を『本物の家族が演じたホームドラマ』へ丁寧に再構成してい
るので、観る側にも寂しさが実感として迫ります。闊達な祖母、姪や甥、庭先の花、
堆肥の発酵用に飼っているうじ虫など“脇役”が「自然の摂理」レベルまで作品世界
を拡げる驚きの超大作!
(清水浩之/東京/37歳/静謐な詩集を思わせる章分けも良かった!)
あっ!「クチコミ200字評!」も20回続いてしまいました。前身「neo」の最長連載、
本田孝義さんの「のるかそるか通信」を目標に頑張ります!ではまた次号!
◇────────────────────────◆◇◆
■上映
●So-netチャンネル749「ドキュメンタリスト 綿井健陽
〜The Little Birds バグダッド 父と子の物語〜」プレミアム上映のご案内
2003年4月よりSo-netチャンネル749にて放映中の番組「ドキュメンタリスト」は、
「ドキュメンタリー制作者をドキュメンタリーする」番組としてご好評いただいてお
り、野中章弘、森達也、土本典昭、原一男ら、日本を代表するドキュメンタリスト達
を、11回にわたり特集してまいりました。
今回の上映作品は、その最新作となります。2003年3月のアメリカ軍の侵攻以来、イ
ラクの戦争と市民を取材し続けたビデオジャーナリスト・綿井健陽が、戦火のイラク
を1年半に及び取材し撮影した120余時間のテープから作り上げた、綿井健陽自身の監
督作品となります。綿井健陽(ビデオジャーナリスト)は、1971年大阪府出身。1997
年からジャーナリスト活動を始め、1998年から「アジアプレス・インターナショナ
ル」に所属。
上映作品:『ドキュメンタリスト 綿井健陽〜The Little Birds バグダッド父と子
の物語』(2004.9 製作/日本語・アラビア語ほか/ビデオ/59分)プロデューサー
:小西晴子・安岡卓治、制作:安岡フィルムズ、撮影・監督:綿井健陽(アジアプレ
ス・インターナショナル)、製作・著作:ソニーコミュニケーションネットワーク
(株)
日時:10月6日(水)18:30より、トークイベント含め、21:00に終了予定
(「ドキュメンタリー・ドリーム・ショー山形in東京2004」の一環として上映)
上映後に、野中章弘の司会で、監督の綿井健陽、プロデューサーの安岡卓治、So-net
チャンネル749の小西晴子のトークと質疑応答を行います。
場所:アテネ・フランセ文化センター(JR 御茶ノ水駅から徒歩5分)
千代田区神田駿河台2-11 tel:03-3291-4339)
http://www.athenee.net/culturalcenter/photos/map.pdf
料金:¥1300(前売り¥1000)
空爆下のイラクで何が起こったのか。そして、今も続く戦火の中で、イラクの人々は
どう生きているのか。バグダッドに住むアリ・サクバン(31歳)は、87年にイラン・
イラク戦争で二人の兄を失い、90年のクウェート侵攻では自らもイラク軍兵士だった。
そして2003年4月、アメリカ軍が制圧直後のバグダッドで3人の子供を空爆で失った。
「イラクで起きたすべての戦争は、何の意味もなかった。ただ私たちの家族が殺され
ていっただけだ」と、サクバンは子供たちの墓の前で語る。
次々と重なる家族の犠牲者とともに、イラクの歴史と悲劇を歩んできたサクバンの家
族たちの戦争と占領の日々。失われた子供たちへの思い、占領への怒り、そして戦争
の「意味」を、日本と世界に問いかける。
☆So-netチャンネル749では、下記の日程で放送します。
11月 9日(火) 8:00/16:00/深夜0:00
11月11日(木) 7:00/15:00/23:00
11月23日(火) 8:00/16:00/深夜0:00
11月25日(木) 7:00/15:00/23:00
●金井勝のスーパードキュメンタリー!
10月11日(月・祝)
5:00pm〜『聖なる劇場』
舞台づくりと、小鳥や魚、昆虫など、脇役たちのパフォーマンスの瞬間を撮るのに6
年の歳月を費やした作品―― やがて黄泉の国の住人たちが舞い降りてきて、我を見
よやと競演を繰り広げる!
5:35pm〜『スーパードキュメンタリー 前衛仙術』
映像作家・金井勝が自分の中に棲む〈別人〉勝丸をドキュメント。前衛仙術なるもの
を編出した勝丸は次々と奇跡を起こすが、それは決して絵空事ではないミラクル――
他に類例のない怪作にして快作!オーバーハウゼン国際短篇映画祭:国際批評家連盟
賞('04年)
場所: 世田谷区立 経堂小学校 体育館 (小田急線経堂駅より徒歩12分)
通しチケット(出入り自由):前売り500円 当日600円
詳細は 経堂Cat: http://www.kyodocat.com/
協力:優れたドキュメンタリーを観る会
●東京国際ファンタスティック映画祭2004
『ファンタ・ミーツ ノンフィクション 20周年新機軸 ドキュ・ファンタ』
日時:10月14日(木)23:20開場/23:50開映
会場:新宿ミラノ座
今年記念すべき20周年を迎える東京ファンタでもドキュメンタリー作品のオールナイ
トを実施します!ファンタ的視点で捉えたラインナップはneoneoの読者の方にもお勧
めできる優れた作品ばかり!ぜひ足をお運びください。
『REASON 〜behind the story of dj honda〜』(2004年/10分/日本、アメリカ/
デジタル/dj honda RECORDINGS(Japan)監督:dj honda
単身ニューヨークに渡りDJバトル世界大会で準優勝、ヒップホップアンダーグランド
・シーンにおいて日本人DJとして初めて実力を認知されたdj hondaが自らと音楽業界
の内幕を描いたドキュメンタリー。本編は来年完成予定だが、ここでは映画祭特別
バージョンを公開。
『メイヤー・オブ・サンセット・ストリップ』(MOYOR OF THE SUNSET STRIP)
(2003年/94分/アメリカ/キングレコード)監督:ジョージ・ヒッケンルーパー
ロドニー・ビンゲンハイマーはデヴィッド・ボウイなど錚々たるメンツをアメリカに
紹介してきた伝説のラジオDJ。彼の半生を多妻なアーティストのインタビューで綴る
ドキュメンタリー。監督は、『ハート・オブ・ダークネス コッポラの黙示録』のジ
ョージ・ヒッケン ルーパー。
『シリアル・キラー アイリーン「モンスター」と呼ばれた女』(AILEEN: LIFE AND
DEATH OF A SERIAL KILLER)(2003年/90分/イギリス/キングレコード)監督:ニ
ック・ブルームフィールド、ジョーン・チャーチル
シャリーズ・セロンがアカデミー賞主演女優賞を受賞した話題作『モンスター』。そ
のモデルとなった全米初の女性連続殺人鬼"アイリーン・ウォーノス"の素顔に迫った
戦慄のドキュメンタリー。
『ポルノ☆スター ロン・ジャーミーの伝説』(PORN☆STAR: THE LEGEND OF RON
JEREMY)(2001年/77分/アメリカ/オルスタックピクチャーズ)監督:スコット・
J・ジル
アメリカポルノ界の帝王、ロン・ジャーミー。25年のキャリアの中で、出演・監督を
含めると携わった作品は1750本以上(ギネス認定!)。デブでチビ、強烈な癖毛でし
かも毛深いときた恐らく世界一らしくないポルノスター。『ハスラー』誌創刊者ラ
リー・フリントはじめ、ポルノ界の裏側を知る貴重な人物のインタビュー映像は必見。
チケット発売:チケットぴあ(TEL:0570-02-9999)
お問合せ:ハローダイヤル(TEL:03-5777-8600)
オペレーター対応:無休 7:00〜23:00
●インディレイルフェスティバル
10月17日(日)13時より開催
会場:北総鉄道「千葉ニュータウン中央」駅コンコース/入場無料
10月14日の「鉄道の日」を記念して(!?)アマチュア作家たちが作り出した「鉄
道」に関するモノが大集合!鉄道ファンばかりでなく、親子でも楽しめるイベントで
す!メイン会場では、巨大スクリーンにアマチュア作家たちが製作した様々な鉄道映
画&ビデオを上映!30年ほど前の、都営荒川線が10数台も列をなす「花電車」の記録
フィルムなど貴重な映像をはじめ、心に染みるドラマ、子供達に大人気の「プラ○ー
ル」を使ったサスペンス映画、粘土やセル画アニメなど、テレビでも映画館でも上映
されていないけど、誰が見ても楽しめる上質なエンターテインメント作品が集合!
上映作品:『ホーム』2003・東京芸大映像美術部/『爆弾特急』1985・若山佳三/
『鉄道物語2』2004・上嶋光弥/『東京の空の下』1996・鮎/『ああ都電』1978・
中村幸一/『(タイトル未定)』2004・斎藤浩一/ほか
主催:シネマ秘宝館+ETC MOVIE えとせとら/協力:北総鉄道
http://www.alles.or.jp/~riggs/rail.htm
┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃07┃■編集後記 伏屋 博雄(ふせや・ひろお)
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●波多野哲朗さんの文章に時折出てくる名前に、上野英信(1923―1983)がある。
今回も『眉屋私記』の著者として現れ、波多野さんが現在製作中の
『Cuba/Okinawa サルサとチャンプルー』も参考文献として大いに与かっていること
が伺われる。『眉屋私記』は、明治時代に炭鉱移民としてメキシコに移住した琉球人
の足跡を辿った傑作だ。
年表によれば、上野英信は50年代後半、谷川雁、森崎和江ら共に九州サークル研究会
を結成し、水俣の石牟礼道子さんたちと文学運動を展開。その後の文化運動に与えた
影響ははかりしれない。その後福岡県の旧炭住廃屋を改装した家に住み、一貫して炭
坑とその労働者をテーマに記録文学を著作されてきた方である。70年代には、炭鉱離
職者の海外移住先である中南米を旅した『出ニッポン記』があるが、その他の著書と
しては、『追われゆく鉱夫たち』『日本陥没期』『地の底の笑い話』『天皇陛下万
歳』『骨を噛む』などがある。
一方、今回の「クチコミ200字評」で取り上げられた『炭鉱(ヤマ)に生きる』は、
私は未見だが、明治から戦後の閉山まで筑豊で働き、その労働体験を老後に画文集と
して纏めた山本作兵衛を軸に描いた作品だそうだ。以前私は山本作兵衛の絵を拝見し
たことがある。広告のチラシの裏に記憶を頼りに炭坑の様子を水彩絵の具を用いて克
明に描写した画は、余白の文章と共に強い感銘を受けた。実は、この山本作兵衛翁を
発掘し「筑豊炭坑絵巻」発行に尽力したのは、上野英信である。
70年代初頭、私は小川紳介やスタッフと数回、上野英信宅を訪ねたことがある。炭坑
住宅を改装した家は、地域の子供たちに筑豊文庫を開放する場として、また、筑豊に
関心を持つ研究者や学生の拠点として、日々遠来の客が押し寄せる梁山泊の感を呈し
ていた。一室には「一人は万人のために、万人は一人のために」というスローガンが
掲げられていて、上野英信の初志に感銘したのだった。
いずれの世にも、キーパーソンはいるものだ。
●「ワールドワイドNOW」は各国のドキュメンタリー事情をレポートするコーナーで、
現在、ニューヨーク、パリ、ジャカルタ、サンパウロ、ロス、ソウル、台北から寄稿
して頂いている。昨今これらの地に生活する執筆者の近辺で爆破テロが頻発したり、
災害(地震など)が起こったりするたびに、ひやりとする。今回の執筆者である佐藤
万帆さん(「ジャカルタ発」)もその一人。先日のオーストラリア大使館前の爆弾テ
ロでは心配したが、彼女から「現場がオフィスや自宅からも近いので、びっくりしま
したが、特に業務上での支障もなく元気にやっています」とのメールをもらい、ほっ
と一安心したのだった。
●水原文人さんの「ドキュメンタリー時評は」、最近のドキュメンタリー映画につい
て、鋭い分析を試みている。そしてその矛先はそれらの作品を受容する側(観客)の
問題にまで切り込んでいて、刺激的だ。この論については、当然、異論反論などがあ
ろうかと思う。読者の投稿をお待ちしています。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■発行:ビジュアルトラックス visualtrax@jcom.home.ne.jp
■責任編集 伏屋博雄
─────────────────────────────────────
★ご意見・ご感想はビジュアルトラックスまで
★いただいたメールには全て目を通しますが、必ずしも返信できるわけではありま
せん。また、いただいたメールをこのメールマガジンに掲載させていただくことが
ありますが、掲載不可の場合はその旨をお書き添えくださるよう、お願いいたしま
す。
─────────────────────────────────────
★バックナンバー閲覧、およびメールマガジン配信解除はこちらまで
まぐまぐ配信 http://www.mag2.com/m/0000116642.htm
melma!配信 http://www.melma.com/mag/39/m00098339/
※編集部では配信解除、メールアドレスの変更などは受け付けておりません。
お手数ですが、ご自身でお願い致します。
注)デザインが崩れて見える場合は等幅フォント(MSゴシック、Osaka等)でご覧く
ださい!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Copyright (C) 2003 visualtrax
当マガジンの記事を許可なく転載することを禁じます。
最新の記事
このメルマガもおすすめ
-
萬晩報-お江戸のデスク日記
- 最終発行日:
- 2012/01/20
- 読者数:
- 5113人
戦前に日本最大の発行部数を誇った黒岩涙香 の「萬朝報」にあやかり命名、経済を中心に 分野を超えたコラムを発信します。主筆を中 心に内外に65人の通信員を抱えます。
-
マスコミ就職のめるまが
- 最終発行日:
- 2012/02/09
- 読者数:
- 7313人
マスコミ就職を目指す大学生から転職希望の社会人まで必読!ホームページで公開されているマスコミ各社の採用情報(アナウンサー・キャスター・制作職・編集職など)やアルバイト情報をお届けするめるまがです。 今年は10/24から週3回発行します。
-
OurPlanet-TV News
- 最終発行日:
- 2012/02/02
- 読者数:
- 1372人
インターネット放送局OurPlanet-TVの最新のコンテンツやイベント・トピックス、ドキュメンタリー情報などを配信。映画鑑賞チケットのプレゼント告知あり。
-
日本ビジュアル・ジャーナリスト協会
- 最終発行日:
- 2012/02/03
- 読者数:
- 1406人
フォト・ジャーナリスト、ビデオ・ジャーナリストが世界の戦場から今を伝える。
-
Lyrics Master Users Connection
- 最終発行日:
- 2011/12/18
- 読者数:
- 133611人
iPod+iTunes にも対応した無料歌詞検索ソフト「Lyrics Master」のメールマガジン。 ダウンロード・詳細は http://www.kenichimaehashi.com/lyricsmaster/ から。


