環境

環境とエネルギーのニュースマガジン「SEEN」

環境とエネルギーのニュースマガジン「SEEN」は、エネルギーや地球温暖化問題に関するニュースや環境エネルギー政策研究所(ISEP)のプロジェクト情報、イベントのお知らせ等をお届けします。

全て表示する >

【SEEN No.62】環境エネルギー政策研究所メールマガジン

2011/03/30

【SEEN No.62】環境エネルギー政策研究所メールマガジン
「Sustainable Energy and Environmental News (SEEN)」 - No.62
2011年3月30日

■2011年3月11日(金)14時46分頃に発生した東北関東大震災に関
しまして、被害に遭われた皆様、ご親族、ご友人、ご関係者の皆様におかれま
しては心よりお見舞い申し上げます。

■■■今号の目次■■■

1.「無計画停電」から「戦略的エネルギーシフトへ」
         飯田哲也(ISEP所長)、松原弘直(ISEP主席研究員)
2.東北関東大震災による福島原発事故関連情報
3.連載:青森エネルギー紀行(15)「トントゥビレッジ」
                   森 治文(朝日新聞青森総局次長)
4.バイオマスエネルギーの将来展望
         〜ECOFYSのエネルギーシナリオに寄せて〜
        熊崎 実(筑波大学名誉教授・日本木質ペレット協会会長)
5.ベルリンの風 第9回 比較による謎解き
                     山下紀明(ISEP主任研究員)
6.「設立10周年記念シンポジウム」報告
      荻野允己(ISEPインターン)/上野由佳(ISEP研究員)
7.お知らせ

・編集ノート

-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
■会員募集中!
環境エネルギー政策研究所(ISEP)は、活動を支えてくださる会員の方々を
募集しています。持続可能なエネルギー政策の実現を目指すISEPの趣旨に
賛同される個人・団体は、どなたでも会員となっていただけます。ぜひ、会員
になってISEPを支えて下さい。詳しくは下記ウェブサイトをご覧になるか
電子メールでご照会ください。
ウェブサイト:http://www.isep.or.jp/sien.html
電子メール:info01(@)isep.or.jp
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-


1.「無計画停電」から「戦略的エネルギーシフト」へ
           「3.11後のエネルギー戦略ペーパー」No.1
       飯田哲也(ISEP所長)、松原弘直(ISEP主席研究員)

1)はじめに
 2011年3月11日に発生した東北関東大地震とそれに続く巨大津波によ
って、福島第一原子力発電所をはじめとする東京電力・東北電力の主要電源が
緊急停止した。このため東日本は深刻な需給ギャップが生まれ、それに対応す
るために東京電力では「計画停電」を始めた。ところがこの計画停電は、十分
に計画されたものではなく、信号や鉄道、病院といったライフラインの電力や
震災被災地の電力供給さえ止まる地域がある他、生産活動の見通しを立てられ
ない産業経済界からも異論が聞こえるなど、混乱を極めている。
 そこでISEPでは、関東圏の供給力や過去の需要量を含めた電力需要の検
証を行い、今後、公共政策として行うべき、短期・中長期的な施策をここに提
言する。

(続きは以下のサイトで)
http://www.isep.or.jp/images/press/ISEP_Strategy110323.pdf

        飯田哲也(ISEP所長)、松原弘直(ISEP主席研究員)


−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−

2.東北関東大震災による福島原発事故関連情報

 ISEPでは、福島原発事故に関連した情報を以下のサイトにまとめました。
http://www.isep.or.jp/fukunp110311.html

◆プレスリリースは以下の通りです

■3月20日
「最悪シナリオ」はどこまで最悪か
  〜楽観はできないがチェルノブイリ級の破滅的事象はない見込み〜
                    飯田哲也(ISEP所長)
http://www.isep.or.jp/images/press/script110320.pdf

■3月22日
  「未曾有の津波」は東京電力を免責するのか
  ―土木学会指針と電力業界の関係―
           田中信一郎(ISEP 客員研究員 博士(政治学))
http://www.isep.or.jp/images/press/report_0322.pdf

■福島第一原発:発電所敷地内放射線モニタリングデータの推移
                         (3月26日まで)
                     松原弘直(ISEP主席研究員)
http://hmatsuba.air-nifty.com/fukushima1F20110326.pdf

・その他、メディア掲載情報、関連ニュースサイトなどを紹介しています。


−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−

3.連載:あおもりエネルギー紀行(15)「最悪の事態」
                   森 治文(朝日新聞青森総局次長)

 とんでもないことになった。
 今も現在進行系の東日本大震災、そして福島第一原発の事故である。
 マグニチュード9.0という日本でかつてないような地震に見舞われ、その
直後、これまた未曾有の大津波に襲われ、突然、その命を奪われた多数の方々
の無念さはいかばかりだったろう。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。さら
には残された家族、一家の大黒柱や最愛の妻、両親、そして幼い命を失った人
たちのことを考えると、胸が張り裂ける思いだ。この先、どうやって生きてい
けばいいのかと絶望しそうになっているかもしれないが、どうか希望を捨てな
いで前を向くよう、何の手助けもできていない者としては祈るしかない。

 宮城、福島、岩手3県の惨状とは比べものにはならないが、青森も県内第2
の都市、八戸市を中心に被害が出た。3人の方が亡くなり、1人が行方不明の
ままだ。犠牲者が最小限に食い止められたのは、震源が南寄りで津波が他の地
域ほど陸地の奥まで到達しなかったことが大きい。しかし、海岸部にある港や
工業地帯は壊滅的な打撃を受け、数百人の避難者が出た。

 原発関連施設が並ぶ下北半島は幸いなことに震度4、津波もさほど大きくな
かった。さらに東通村の東北電力東通原発は定期点検中だった。六ヶ所村の再
処理工場は地震直後、外部から電気を取り込めなくなり、使用済み核燃料貯蔵
施設の冷却用ポンプを動かす非常用ディーゼル発電機に切り替えたが、その1
台の燃料供給システムにトラブルが発生。その後、復旧した外部電源に戻した。
福島第一原発4号機のような、使用済み核燃料の温度上昇はないという。それ
にしても非常用発電機が故障するのは、福島第一原発を連想させ、気持ちのよ
いものではない。

 福島第一原発は予断を許さない。「想定外のこと」が起きたという、津波のせ
いにするような言い訳が許されないのは当然だろう。日本国中、いや世界中を
不安に陥れ、特に地震と津波の被害の上に、さらに避難や屋内待避を命じられ
た二重苦の人々のことを考えれば、東京電力の企業責任は過去の公害企業をは
るかに超えて重いと思う。被爆の危険性を省みず、現場で必死に戦っている人
には敬意を表したいが、その後方で、記者会見にも今のところ1回しか顔を見
せないトップを始めとするエリート集団が、とにかく事故を小さいもののよう
に見せようとしたいとしか思えない発表に終始しているのは見苦しい。次から
次へと起きる事態に、「そんなこと聞いてないよ」と、国民が目を丸くしている
様子など眼中にないようだ。情報を小出しにするばかりで、今後、どんな大惨
事になるか分からないのに、その可能性に触れないのは明らかに責任逃れであ
る。

 原発を手なずけることに失敗した東電が実は、震災後も着々と新しい原発建
設を進めていた。

 前回の本欄でも触れた東京電力東通原発だ。昨年暮れに設置許可が下り、今
年から港湾部分などの工事に着手したが、津波警報や注意報が出されたため、
いったん中断していた。ところが、福島第一原発で事故が発生したのにもかか
わらず、津波注意報が解けると、この14日から再び、造成工事を再開したの
である。

 17日、弊紙青森県版でそう報じたところ、東京電力が急きょ、4月からの
本格工事を当面見送ると表明した。

 この原発、近くにある活断層をめぐって安全審査が長引いたという代物だ。
地震が引き金になった今回の事故をきっかけに、今は原発の耐震性が改めて問
われるかもしれない状況だ。その最中にあって、本格工事を見送るとはいえ、
原発事故のさなかに再開した造成工事はまだ進めるというのである。つまり、
本格工事までの地ならしはしておきたいというのだ。その神経が疑われる。

 一般の企業、特にメーカーに置き換えて考えてみる。「電気」という商品を作
る工場が大爆発を起こした。付近の住民に生命の危険にさらしたうえ、さらに
その事故は拡大の一途をたどる。壊れた工場は沸騰水型というタイプだ。それ
の改良型とはいえ、似たタイプの工場を今、作り続けるのは、どういう感覚な
のだろうか。地元の人々が沈黙しているから、福島のことなど関係ないと考え
たのだろうか。

 いわゆるメーカーなら、事後の検証も含めたすべてを終えるまで、建設は中
断すると思う。企業倫理が働くだろうし、何より、強引に工場建設を進めれば
顧客は不信感を募らせ、そんな企業の「電気」を買いたくないと言うに違いな
いからだ。ところが、電気は選べない。どんなことがあろうと、首都圏に住む
人たちの大多数は東京電力が作る電気を使うしかない。聞こえが悪いが、どん
な事故や不祥事を起こしても「安泰」なのが、電力業界なのだと改めて感じ入
る。

 事故をもうこれ以上拡大させない必死の努力とともに、もっと国民に説明を。
そして、すべてをさらけ出し、審判を仰ぐべきだ。青森でいえば、東通原発は
もう1度、白紙に戻して本当に建てるべきか、お伺いを立てなくてはならない。
国民は憤っている。その声に素直に耳を傾けてもらいたい。

                  森 治文(朝日新聞青森総局次長)


−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−
4.バイオマスエネルギーの将来展望
         〜ECOFYSのエネルギーシナリオに寄せて〜
        熊崎 実(筑波大学名誉教授・日本木質ペレット協会会長)

・思考実験としてのシナリオ
 今年の初めにWWFは「再生可能エネルギー100%」のビジョンを公表し
ました。その基礎になっているのが、オランダに本拠を置く著名なコンサル会
社ECOFYSが作成したエネルギーシナリオです。大きな筋書きとしては、
2050年までに化石燃料と原子力を再生可能なエネルギーに置き換えるとい
うものです。
 脱化石燃料を目指す長期シナリオはすでにいくつも公表されていますが、バ
イオマスエネルギーに限って言えば、ECOFYSのシナリオは、気配りがよ
く行き届いていて、一番の出来ばえではないかと思います。たぶんバイオエネ
ルギーに詳しい優秀なスタッフがこのコンサル会社にいるからでしょう。彼ら
はドイツ太陽エネルギー協会(DGS)の依頼で『Planning and Installing 
Bioenergy Systems』(Earthscan、2005)という優れた書物をつくってきました。
バイオエネルギー・システムの設計や機器の設置に携わる人たちの必読書にな
っています。
 ECOFYSのエネルギーシナリオは一種の思考実験です。自然エネルギー
100%の社会が40年後に簡単に到来するとは思えません。問題はどのよう
な条件がそろえば、そのような社会が実現するかということです。私の専門領
域に即して言えば、「化石燃料や原子力の利用がなくなったときに、バイオマス
にどのような負担がかかってくるか」を示唆してくれるのです。

(続きは以下のサイトで)
http://isepseenarchive.blog88.fc2.com/blog-entry-487.html

        熊崎 実(筑波大学名誉教授・日本木質ペレット協会会長)


−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−

5.ベルリンの風 第9回 新たな謎へ
                     山下紀明(ISEP主任研究員
           /ベルリン自由大学環境政策研究センター博士課程)

 2月中旬からハンブルクを4回、バルセロナを1回訪れました。今月20日
に帰国する前のコロキウム(ゼミ)での発表に向け、最後のデータ収集です。
これまでに計26件のインタビューを行い、貴重な情報を提供していただきま
した。今回の調査ではインタビュー相手はもちろん、その紹介者も含めて多く
の方からの厚意と応援をいただきました。それに答えるためにも、成果をまと
め、彼らへのフィードバックや現実の政策作りへの提案を通して貢献ができる
ようにしたいと強く思います。
 一部前回と重複しますが、私の研究は「なぜ、いくつかの都市は積極的な自
然エネルギー政策を発展させることができたのか?」という謎を比較により解
き明かすことです。前回は調査地である東京、バルセロナ、ハンブルクの太陽
熱政策の違いについて外部条件として「国の政策のギャップ」と「自治体の権
限」を中心にまとめました。今回は3都市が積極的な先進地域となりえた内部
条件について考えてみます。
 政治学において多くの研究がなされているアドボカシーコアリション枠組み
(AFC)によると、それぞれの信念に基づき政策を実現しようとする連合体
が活用する資源として以下の6つが提示されています:(1)政策決定のための
公式な法的権限(2)世論(3)情報(4)動員数(5)資金(6)巧みなリ
ーダーシップ。自然エネルギー政策を推進してきた自治体を中心とする連合体
について(1)(3)(6)を中心に3都市に共通する内部条件を考察します。
 東京では都の再生可能エネルギーチームとISEPを中心とするNGO、事
業者連合が連合体を作り、2000年ごろから金をかけずに知恵を使った施策
を進めていました。2006年以降は人事異動や組織改変をへて気候変動政策
全体の推進体制が整い、自然エネルギー政策推進への大きな追い風となりまし
た。自らの情報収集・専門知識に加え、ISEPや事業者と連携して情報を活
用して新たな政策作りを行ってきました。同時にこれまでの一連の環境政策の
知見や経験が内部にも外部にも蓄積されており、それらを活かしたリーダーシ
ップとコーディネーションが見られます。
 バルセロナは1980年代後半から環境政策を標榜する議員がNGOや事業
者との連合により、自然エネルギー促進制度の情報を収集し、太陽熱義務化制
度を作り上げました。その後エネルギー問題を扱う専門組織が設立され、自ら
の取組みから情報のフィードバックを得て、実践と改訂を担っています。地域
のエネルギー供給を担うガス会社の影響力は大きく、建設業界やビルオーナー
などとも議論がありましたが、交渉をへて制度は改訂されています。一方で前
述の議員とともに市民組織は中心となる連合体から外れていきました。現在は
環境担当副市長がリーダーシップを発揮し、太陽熱制度をはじめ環境政策全体
の推進に大きな貢献をしています。
 ハンブルクでは当時のEU全体での電力自由化の流れとも相まって2002
年に公共電力会社を手放しましたが、エネルギー供給に対して自治体の影響力
が失われた事への批判が根強くありました。2008年から当時政権の座にあ
った緑の党が牽引車となり公共電力会社を新設し、電力網や熱供給網を買い戻
す準備も進めています。公的電力会社の新設は他の都市でも見られますが、ハ
ンブルクが最も大規模なものであり注目されています。今年2月の選挙で政権
政党となったドイツ社会民主党(SPD)も公共電力会社の取組みを促進する
方向に動きそうです。再生可能エネルギーチームは他の環境担当部署と密接な
コミュニケーションを取りながら、気候変動政策全体をコーディネートする部
署も事業者と連携を積極的に進めていますが、NGOは連合体には入っていま
せん。
 上記のような取組みをへて3都市それぞれの文脈の中で自然エネルギー政策
を積極的に進める連合体を形成し、実践してきました。もちろん各都市によっ
て異なる様々な制約もありますが、インタビュアーの一人は「制約が必ずしも
問題となるわけではない。」と述べました。彼らは資源を活用し、数々の工夫に
より、逆に多くの機会を生み出しています。先進地域の取組みはこうした人々
が支えているのだと実感しました。
 次回は本連載のまとめとして、10ヶ月間の滞在で得たものについて書きま
す。

                     山下紀明(ISEP主任研究員
           /ベルリン自由大学環境政策研究センター博士課程)


−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−

6.「設立10周年記念シンポジウム」報告
      荻野允己(ISEPインターン)/上野由佳(ISEP研究員)

環境エネルギー政策研究所(ISEP)は、今年(2011年)でNPOとし
て設立してから10年目を迎えまス。3月4日にはこの設立10周年記念とし
て、シンポジウムが開催されました。「持続可能なエネルギー社会に向けて、こ
れまでの10年を修り返り、これからの100年を展望する」をテーマとし、
約500名の方々に参加頂きましたので、ここに簡単に報告させて頂きます。
詳細につきましては、後日特集号にてレポートする予定です。

日時:2011年3月4日(金)13:30?17:00
会場:憲政記念館ホール

[第1部]「持続可能なエネルギー社会・これまでの10年を修り返る」
登壇者:井田 徹治(ジャーナリスト)、大野 輝之(東京都環境局長)、大林 ミ
カ(元環境エネルギー政策研究所副所長)、河口真理子(社会的責任投資フォー
ラム代表理事)、鈴木 亨(北海道グリーンファンド事務局長)、西尾 漠(原子
力資料情報室共同代表)、長谷川公一(東北大学教授)、飯田哲也(環境エネル
ギー政策研究所所長)

第1部では、環境エネルギー政策研究所の10年を修り返るのと共に、日本の
自然エネルギー政策の10年を振り返りました。ボトムアップで自然エネルギ
ーを促進する地域社会の取り組みについても報告されました。

[第2部]「持続可能なエネルギー社会・これからの100年を展望する」
登壇者:植田 和弘(京都大学大学院教授)、鎌仲ひとみ(映画監督)、小林 光
(環境省上席参与・前環境事務次官)、竹村 真一(京都造形芸術大学教授)、宮
台 真司(首都大学東京教授)、飯田哲也(環境エネルギー政策研究所)

第2部では、今後のエネルギーのあり方、バックキャスティング的思想の必要
性、将来像等について議論されました。さらに、その将来像をいかに実現させ
て行くかとの踏み込んだ討論も行われました。

 シンポジウムの様子はISEP Ustreamチャンネルでご覧頂けます。
第一部
http://www.ustream.tv/recorded/13075024
第二部
http://www.ustream.tv/recorded/13076655
発表資料はこちらからダウンロードできます。
http://www.isep.or.jp/event/10shunen110304.html

      荻野允己(ISEPインターン)/上野由佳(ISEP研究員)


−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−

7.お知らせ(ISEP新着情報)

■2月28日
【お知らせ】3月4日(金)開催されるISEP設立10周年記念シンポジウ
ム「持続可能なエネルギー社会に向けて、これまでの10年を振り返り、これ
からの100年を展望する」について、飯田哲也による告知を動画配信してい
ます。
http://www.ustream.tv/recorded/13000519
(3月4日のシンポジウムは無事終了しました。近く、その内容をSEEN特
別号でご報告します)

■3月2日
【お知らせ】「ミツバチの羽音と地球の回転」@ユーロスペース上映後トークシ
ョー鎌仲ひとみ監督×飯田哲也の映像をUstreamで公開しています。
http://www.ustream.tv/channel/isep

■3月7日
【お知らせ】当研究所より「自然エネルギー白書2011」を発刊(大幅にア
ップデート)いたしました。
 詳しくはこちら
http://www.re-policy.jp/jrepp/JSR2011/index.html
 「自然エネルギー白書2011」のご案内
http://www.re-policy.jp/jrepp/JSR2011/JSR2011_leaflet.pdf

■3月7日
【御礼】3月4日に開催した、環境エネルギー政策研究所設立10周年記念シ
ンポジウムは、無事終了いたしました。ご来場いただきました皆さま、本当に
ありがとうございました。
今後も、多くの皆さまと共に、さらなる歩みを続けていく所存です。
どうぞよろしくお願いいたします。
 シンポジウムの様子はISEP Ustreamチャンネルでご覧頂けます。
第一部
http://www.ustream.tv/recorded/13075024
第二部
http://www.ustream.tv/recorded/13076655
発表資料はこちらからダウンロードできます。
http://www.isep.or.jp/event/10shunen110304.html


−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−

・編集ノート

 3月11日に発生した東北関東大震災は、極めて大きな被害をもたらしまし
た。亡くなった方にはご冥福をお祈りしますし、たくさんの被災者には無事と
新しい生活が再開できるようにと思っています。
 そして、福島第一原発の事故については、これまでの電力業界の過信と事故
後の杜撰な対応に怒りを覚えます。

 その上で、あえて中国電力上関原発について、書いておきたいと思います。

 2月21日に再開された、上関原発の埋め立て工事をめぐる一連の出来事は、
この国において、どれほどの暴力が平然とふるまわれているのかということを
示したものでした。

 まず、工事そのものが強引に行われ、負傷者まで出したということが、暴力
そのものであることは間違いありません。

 しかし、そのこと以上に、この事件をほとんど報道しなかった、マスメディ
アの無関心というものも、暴力だと思います。マスメディアにとって、電力業
界は広告のクライアントなので、記事にしにくいのでしょうか(もちろん、誰
もがそうだと思っています)。しかし、そのことによって、何かが隠ぺいされて
しまうのだとしたら、それはもはやジャーナリズムではなく、広報にすぎませ
ん。
 USTREAMで流れた工事現場の映像が、遠いリビアで起きていたことと
どれほど違うのか。あるいは、入試問題のカンニング事件と比較してどれだけ
重要なことなのか。

 けれども、上関原発の背後には、もっと別の暴力が隠れています。
 上関原発で作られる電気は、関西電力に供給されると見られています。事実、
中国電力の需要想定では、必要のない電源です。
 では、中国電力の社員はどう思っているのでしょうか。少なくとも、ぼくが
お会いした人に関しては、自分のことという感じではありませんでした。
 同じことは、関西・中部・北陸電力の共同立地として計画されていた、石川
県の珠洲原発も同様でした。当時、北陸電力の方は、本音では珠洲の美しい海
に原発を作りたくなかったということです。でも、そのことは大声で言うこと
はできませんでした。幸いにも、結果として、電力需要が伸びないなどの理由
で、この計画は中止になりました。
 ですが、上関原発は中止になっていません。

 中国電力がなりふりかまわずに上関原発の工事を進めようとした背景には、
自ら中止を言えない状況があるのだと思います。
 それはまるで、ジャイアンがのび太に無理難題を押し付けるようなものです。
自ら意思決定能力を持たない中国電力の経営者も問題ありますが、こののび太
のような会社に原発の開発を押し付けるジャイアンのような存在が、どこかに
いるはずです。それは、もっと大きな暴力であり、それが現実にこの国でふる
われているということなのだと思います。
 でも、そのジャイアンは姿を見せません。
 ただ、上関原発工事をめぐる、USTREAMのたくさんの動画は、この国
の暴力をあらためて人々に伝えるものだったと思います。

 日本の原発は、こうした暴力の構造の中にあると思います。それは、地方電
力会社に対する暴力にとどまらず、下請け企業に対する、あるいは地方自治体
に対する、そんな入れ子構造になったたくさんの暴力の構造です。広告費によ
るマスメディア支配という暴力もそこに含めてもいいでしょう。ぼくも含めた
多くの人の無関心は、そうした暴力を許してきました。そして、その暴力の結
果が、福島第一原発の事故だと思うと、やりきれない気持ちになります。

 そして付け加えるならば、再び原子力に批判的なジャーナリストや評論家を
マスメディアから追い出す暴力も、すでに準備されているのかもしれません。

(本橋恵一)


★インターン・ボランティア募集
当研究所では、インターンシップ生、ボランティアを随時募集しております。
詳しくはこちらをご覧ください:
http://www.isep.or.jp/sien.html#intern

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_
本メールマガジンの記事について、無断転載はご遠慮ください。
本メールマガジンに関するご意見ご感想などは下記までお寄せください。
なお、本メールマガジンへの外部の方の寄稿については必ずしも当研究所の見
解を反映しているものではありません。
特定非営利活動法人 環境エネルギー政策研究所
Institute for Sustainable Energy Policies (ISEP)
〒160-0004 東京都中野区中央4-54-11
電話: 03-6382-6061, FAX: 03-6382-6062
電子メール:info02(@)isep.or.jp ウェブサイト: http://www.isep.or.jp/
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2003-07-25  
最終発行日:  
発行周期:月刊+不定期  
Score!: 90 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。