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日刊「SOHOのツボ!」

SOHOの集まる事業協同組合が日刊で発行。様々なSOHOとしての立場からのリアルな体験談から、マネジメントの話まで、業界重鎮からの熱いコラムをお届けします。

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★日刊「SOHOのツボ!」2004.08.11/稼げるSOHOに必要なこと「アセット」

2004/08/11

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「稼げるSOHOに必要なこと」(#003)
                     オリカサ@ペンギンファクトリー

【○】本日のお題「アセット」━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

オリカサです。

第3回は少し商売ッ気をだして「アセット」について書いてみようと思います。

「Asset(アセット)」とは翻訳すると「資産」のことで、元々は金融や為替など
で保有している財産を表す用語として使われていました。SOHOとして商売してい
くには、この「アセット」的な感覚が重要になります。

みなさんは、どうやって客先への販売価格を決めていますか?

【最近の相場】
 うーん、これはその相場が妥当かどうかが怪しいですね。往々にして噂話が元
だったり、どこかのホームページに書かれている内容だったり、それに尾ひれが
ついたヨタ話だったりして、結局は妥当性のない一部でやりとりされている価格
だったりします。うちの業種だと、
「ホームページの更新は1ページにつきウン千円」だとか、
「Webサイトは平均してウン十万円」なんて話がよくありますね。
がんばってるんだけど、なんだか儲からない。そんな場合の多くはこんな妥当性
のない価格に振りまわされていたりするんじゃないでしょうか?

【元請けからの指示通り】
 これも多いですね。うちもちょこちょこ外注さんにお願いしますが、よく
「御社におまかせします」と、言われます。
確かに我が社でも仲のいい得意先にはそう言ったりもしますが、あくまでお互い
の金銭感覚が近かったり資本関係があってのことで、初めてのお客さんには言い
ません。確かに仕事をもらう側からすれば、単価をこちら側から決めるのは、な
かなか言い出しにくいことです。ただ、最低コレだけはというボーダーラインを
持っていないと、結果的に元請けからどんどん価格が下げられてしまったり、逆
に高くなり過ぎてしまったりして、いつの間にか得意先とあまりよろしくない関
係になって取引が終わってしまったりしまいます。

【原価×ウン倍】
 これもリアルな商材がある場合、よく使う手法じゃないかと思います。確かに
原価をしっかり把握して販売額を決定すれば利益はきっちりでます。ただ、よほ
ど特化した商材でない限り、競争力に乏しく、特に今のネット社会ではすぐにラ
イバルと比較されて決定力の無い価格しか出せません。結果として、気が付いた
ら注文が来ない。なんてことになってしまいます。

【自分達の言い値】
 これも上の例と同じで付加価値の高い商材を持っていないと難しいです。一番
怖いのは独善的になってしまって、言い値があって原価は二の次。徐々に顧客が
離れてしまい、いつの間にか安かろう悪かろうのスパイラルに陥っていってしま
う。気が付けば販路も生産もボロボロになっていってしまうことです。三菱自動
車なんかはこれのいい先例かもしれませんね。

さて本題の「アセット」です。

アセット的な考え方では、まず、売りたい商品の原価を出すことからはじめます
。僕達の場合は自分達の開発するソフトウェアです。少しややこしいため、ここ
では例として「せっけん」をあげてみます。

まずは「直接費」を確実に出しましょう。これは原価。いわゆる仕入価格になり
ます。仕入の値段に変動がある場合や、大量に買うと安くなる場合など、実際に
仕入を行なってから売上をあげる期間において、平均いくらで仕入れられるか。
を出しておきます。例えばここでは半年間で1個50円平均で10000個仕入れると仮
定しておきます。(50万円)

> ここでいきなり一個100円で売ろう!なんてことを考える人はいませんよね?
> もし本気でそう思ってしまったらまだ商売をはじめるのは早いと思います(^^;

次に「共通費」を加えます。これは、販売する上でかかる人件費や経費を会社と
してどの程度その販売に費やすか、金額に換算したものです。例えば3人の会社
で経費は毎月20万円。人件費は20万円x3人。そのうち1人が販売に選任して、残
りの1人が仕入を月の半分ぐらいを使って兼任すると仮定します。そうすると、
毎月約40万円(240万円/半年)が今回のせっけん販売にかかわる「共通費」として
先の「直接費」に乗っかってくることになります。なお、本来は経費が同じ。と
いうことはなく倉庫代や配送代も当然増えてきます。(よくわからなくなるので
ここでは触れません(^^;)

ということで、結局「せっけん」を半年で10000個仕入れて10000個売るには、全
部で290万円がかかることになります。ということで、一個あたり290円以上で売
ればいいことになります。でも、かなり高価ですね(^^;
さらに、これに売れ残った時にどうするか。ということも考えておきます。賞味
期限や消費期限も考えておく必要がありますね。
最悪を考えて半分売れ残るとすれば一個あたりの金額は倍の580円になります。
まあ全部売れる!という自信があったとしても、返品があったり不良品があった
りすることも考えて8割程度にとどめておきましょう。これだと1個あたり362円
程度になります。

しかし、これでは利益は出ません。利益が出ていないと突発的になにか起こった
ときにコケてしまいますし、会社としてはやってる意味がありません。これも色
々な考え方がありますが、今回は一個あたり50円(10000個売れると50万円の利益
。社員旅行で海外ぐらいはいけそうです。)を上乗せしておきます。
ということで、一個あたり412円が今回の「せっけん」の最低限割ってはいけな
い売価のラインとなります。

> ここで、一個500円で売ろう!なんてことを考える人もいませんよね?
> そんな人も、まだもう少し先に読み進んでください(^^;;

さてこの412円の「せっけん」は売れるでしょうか?まあ、無理でしょうね(^^;
100円ショップで結構いいものが買えますし、コンビニでも150円ぐらいで売って
ます。ハーブ入りだったり手作りだったり薬用だったりしないと難しいでしょう
。でも、そうなると「直接費」は一個50円に収まらなくなります。まあ、ここを
いかに安くできるか。それが商売人の腕の見せどころだったりもしますが、やっ
ぱり難しいのは「共通費」です。

半年もかけずに3ヶ月以内で売りきったり、本業に関連する商材にして片手間の
営業でうまく売りこんだり、取り扱い品目を増やしてみたりもっと高額な商品に
特化してみたり、はたまた資金力にモノを言わせて格安で大量に仕入れて大量に
捌いたり。と、いかに「共通費」を安く抑えてリスクを最小にするか。色々と腕
が必要とされるところです。

今回は、単純に「せっけん」販売について書いてみました。
「なーんだ、そんなの知ってるよ」って言われてしまいそうですが、特にIT系の
SOHOでは一個100円や一個500円で売るのと同じことをやっている方が意外と多い
のが事実です。
「直接費」と「共通費」の境も実際上はかなりあいまいで、さらに複雑です。
実務の中では、人件費ひとつとっても確定的な要素はなく流動的でこの計算だけ
でも一苦労です。ついつい交渉の現場で、

「今回はザクッと100万円で!」とか、
「1ページ6000円を手を打ちましょう」

なーんて言っちゃってるんじゃないでしょうか?

とはいえ、解決策がないこともないです。

ひとつは「月次決算」です。
毎月毎月で決算を行っておくことで、平均的にはなりますが「共通費」を把握す
ることができます。これで一個の商品に対しての適切な上乗せ価格が見えてきま
す。

もうひとつは「見積書」です。値段はその場で即決せずに、かならず持って帰り
ましょう。そして色々と考えてみます。価格の提示まで余裕をもらえるなら何日
か練ってみましょう。思わぬ落とし穴が見えてきたりします。本当に自分達を必
要としてくれるお客さんはそんなことでは逃げないものです(^^)

そして最後に「アセット」の本来の意味。資産としての商品の価値です。
「せっけん」が本当にお客さんのために有用なものであるなら、自分達にとって
の資産としての価値もあるはずです。最悪売れ残ってしまったときにどうするか
?次に繋がる商品なのかどうかです。
ソフトウェアなら単に個別のお客さん向けに売ることだけでなくOEM契約やパッ
ケージ商品、別のシステムに組み込んで、などと形を変えて販売することができ
ます。デザインならば、少し焼き直して使うこともできますね。そして、それら
をいかに積み上げて、お客さんにとって本当に価値のあるものを提供できるか。
そこに尽きるのではないかと思います。

ということで、皆さんも「アセット」的な考え方を、少し取り入れて考えてみて
ください。意外と今までとは違ったものが見えてくるかも知れませんよ。

では、次回は「PR効果とその手法」について書こうと思います。

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【プロフィール】

オリカサ★トモヒロ(本名:折笠 僚洋)
 EMail:ori@penguin.ne.jp
 Blog:http://ori.wablog.com/

〜Linux&オープンソースで高品質なサービスを〜
有限会社ペンギンファクトリー 代表取締役 プログラマー
 URL:http://www.penguin.co.jp/

1970年 北海道生まれ。小学校卒業とともに福岡から京都に転校してくる。
1993年 「ディアスコーポレーション(屋号)」として個人ソフトハウス開業。
1999年 資本金300万円で「有限会社ディアス」設立。
2001年 「有限会社ペンギンファクトリー」に社名変更。
2003年 増資。資本金620万。

生産・販売管理などの全社システムから、社内決済や業務管理用ツール、テクニ
カルなWebサイトやグループウェアシステムなど、大小100以上のシステムの設計
〜開発を自ら行なう。「ネット社会をよりよいものに!」をモットーに、自社開
発システムのオープンソース化や低価格サービスなどの提供で社会貢献をしつつ
、次代を育むようなWebサービス作りを行なっている。特技は適当な仕事を振っ
てくる人を切り捨てることと、プログラムしながら時たまトリップできること。
現在もペンギンファクトリーのメインプログラマーとしてWebサイトやパッケー
ジシステムの構築を行っている。最近BLOGシステム「ペンギンブログ」を公開。
⇒ http://ori.wablog.com/

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【編集者】
   稲木俊一、村上肇、石井研二、咲本勝巳

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