社会・社会学

コラム・ゆりかもめ

月2回、24節季に配信。筆者は元朝日新聞記者で勝どき書房役員。「コラム」は文化・スポーツ・芸術などをテーマに、狭山事件や俳人橋本夢道について触れることが多い。また「編集随想」では本作りの仕事につて書く。雪月花」では、季節の写真とへたな俳句も載せている。

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創刊日:2003-06-27  
最終発行日:2019-10-12  
発行周期:隔週刊  
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コラム・ゆりかもめ(655)「戦後最大級の台風来襲「自由俳句の会」は17日に延期」

2019/10/12

第655号         2019/10/12号  
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 ◇随時配信。受信登録の方法は末尾に掲載。
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  ◆戦後最大級の台風来襲
    「自由俳句の会」は17日に延期
      予期せぬ雨は予期せぬ結果に◆

2019/10/12、戦後最大級の台風19号が日本列
島に来襲しました。12日は「自由俳句の会」
を予定していましたが、17日に延期しまし
た。決めたのは9日でしたが、結果的に予
報通りの来襲となり、延期してよかったで
す。勝どき書房のベランダから外を見ると、
歩いている人も、走っている車もいません。
雨のため、朝潮運河と晴海3丁目公園、晴
海地域に建つビル群は霞んで見えます。

しかし、予期せぬ雨はドラマチックですね。
例の三億円事件の場合も、1968年12月
10日は朝から土砂降りの雨でした。この
日は、東芝府中工場のボーナス日です。雨
だからといって、支給日を変更はできませ
ん。当然、JR国分寺駅の近くにある大洋
信託銀行国分寺支店が、現金の輸送を中止
にはできません。艱難辛苦でした。

前日に4000人分の封筒に、現金を入れて
準備した大洋信託銀行は、翌朝予定通り現
金3億円をジュラルミンのケース3つに入
れて出発しました。黒塗りセドリックのト
ランクに現金を入れて、4人の銀行員が乗
り込みました。この時、4人は傘を持ちま
せんでした。雨ですが、セドリックが銀行
の裏口のすぐ脇に停めてあるので、濡れな
いからです。さらに、東芝府中工場の通用
口にも庇があるので、濡れる心配がなかっ
たのです。

4人は、まさかこれから自分たちが、府中
刑務所の前でセドリックから下ろされる
とは思っていませんでした。おかげで、4
人の行員はセドリックから下ろされて、
雨の中で濡れ鼠となってしまいmした。
セドリックが銀行を出発する直前、銀行
の向かいの商店の前でずぶ濡れで立って
いる男がいましたが、男は傘を持ってい
なかったのです。

傘を持って立っていたのなら、だれも男
に気が付かなかったでしょう。しかし、
土砂降りの中で、傘を持たずに立ってい
る男を見て、同じ商店街の中の洋品店員
が「なぜ、雨に濡れても平気で立ってい
るのだろう」と不思議に感じた。男はじ
っと、銀行の方を見ていた。

その男が目撃されていなければ、わたし
は「三億円事件の真犯人」を書けなかっ
たでしょう。まさに、雨のおかげです。
男の身長とか、年齢も、顔つきも洋品店
員が憶えていました。さらに、府中刑務
所直前でニセ白バイに乗り換えた男も目
撃されていますが、この男の身長、年齢、
顔つきも、銀行前で目撃された男と同じ
です。

男はセドリックを奪うと、近くの府中国
分寺境内に放置しました。そこで、前も
って用意していた、カローラに乗り換え
たのです。ここで、現金をカローラに積
み替えて、逃走しました。ここで、共犯
説をとなえる推理ファンは、カローラに
乗って待っていた仲間と一緒に、現金を
セドリックからカローラに積み替えて逃
げた、考えているようです。

しかし、ここでも、雨が事実を物語って
います。国分寺境内にエンジンをかけた
ままのカローラが停車していたのを目撃
した人がいたのです。午前8時ごろ、通
勤途中、境内を歩いていたサラリーマン
が「こんなところに、なぜ無人のカロー
ラが?」と気になって見ると、ワイパー
が動いていたのです。この時、おかしい
と思って、警察に届けようかと考えたの
ですがワイパーが動いていたので、おそ
ろく近くに用事があった、戻ってくるの
だろうとそのまま駅へ歩いたそうです。

カローラは盗んだものですから、エンジ
ンはかけたままです。しかし、ワイパー
が動いていたので、エンジンよりも、ワイ
パーが気になって、警察に届けなかったの
です。それは、明らかに、犯人は複数では
なく、単独犯と分かります。単独犯だから
こそ、エンジンをかけたまま、ワイパーも
そのまま動かしていたのです。サラリーマ
ンが目撃した午前8時から、犯行時刻の9
時半まで、カローラはそこにいたのです。

犯人が隠しても隠しきれない事実が、雨か
ら明らかになりました。このカローラが、
現金を積んで府中国分寺から、逃走経路へ
逃げて行く途中、これも雨のおかげで、目
撃されてしまいます。カローラが、あまり
に急いだので、水たまりで泥水をはね、近く
を歩いていた主婦にひっかけてしまいました。

この主婦は、当然カローラを運転していた
男の顔を覚えています。年齢もですね。警
察にも届けました。その時は、まだ警察は、
このカローラが現金を積んでいたと知りま
せんから、単なる交通事故として扱ってい
ます。主婦はカローラのナンバーを憶えて
いました。それが、後に手配され半年後に
見つかった第2カローラです。

これも、予期せぬ雨のおかげです。もし、
雨が降っていないで、府中国分寺境内に水
たまりがなければ、カローラはだれもの目
撃されなかったでしょうし、犯人は顔を見
られなかったでしょう。捜査本部が当初決
めつけたように、警察官の息子少年Sに疑
いを持ったままだったと思います。

きょうも、激しい雨が降っています。51
年前の雨とは違いますが、こうして、土砂
降りの雨が降っていると、雨にも感謝しな
ければならない、と思うのです。わたしが、
「三億円事件の真犯人」を書いたのは、
2008年8月ですから11年前です。真犯人
が埼玉に住んでいるという推理が評判とな
って、テレビ東京、テレビスカパー、週刊
ポストなどで取り上げていただきました。

戦後最大のミステリーといわれる三億円事
件ですが、真犯人までたどり着くのは難し
いです。どうしても、警察官の息子で、事
件直後に自殺してしまった少年Sを犯行
仲間にしてしまう推理が主流となってしま
います。何しろ、松本清張先生が少年Sが
怪しいと週刊誌に書いてしまったので、そ
れに引っ張られてしまうのです。

松本清張先生の推理は、雨には触れていま
せん。当日の季候というものは、絶対に無
視できない条件です。あらゆる事件の場合
がそうですが、真相を知ろうと思ったら、
季候を知る必要があります。推理小説なら
別ですが、現実に起きた事件の場合は、季
候を考えると真相が見えてくるのです。

◎ 俳句 「折峰パン熊さんパンは雨嫌い(駿星)」
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◆このコラムは写真付きで下記のブログに転載しています。
 「殿岡駿星」  https://ameblo.jp/ashashio10ri10n
 「コラムゆりかもめ」は随時発信となっています。
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日午後2時から5時まで、勝どき書房の「橋本
夢道資料室」で開催します。参加者には自由な
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「狭山事件などえん罪事件」「憲法や政治」
「歴史」など。話題の内容は勝どき書房のブ
ログ「殿岡駿星」で紹介します。聞くだけで
もけっこうです。参加費無料。初めて参加
希望の方は事前にメールをください。 syunsei777@yahoo.co.jp  
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◆「自由俳句の会」は偶数月の第2土曜日午後
2時から5時まで、勝どき書房の「橋本夢道資
料室」で開催します。投句はメール、または郵
便でお願いします。句会に参加できなくても、
メール会員を歓迎します。投句の締切は会の1
週間前です。季語や、575のリズムにこだわら
ず、自由な気持で短い詩、俳句を作り楽しむ会
です。橋本夢道の俳句を学び、また自作発表の
場とします。投句の中から金銀銅賞を選定し、
勝どき書房のブログ「自由俳句の会」で報告し
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