社会・社会学

コラム・ゆりかもめ

月2回、24節季に配信。筆者は元朝日新聞記者で勝どき書房役員。「コラム」は文化・スポーツ・芸術などをテーマに、狭山事件や俳人橋本夢道について触れることが多い。また「編集随想」では本作りの仕事につて書く。雪月花」では、季節の写真とへたな俳句も載せている。

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創刊日:2003-06-27  
最終発行日:2018-01-18  
発行周期:隔週刊  
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コラム・ゆりかもめ(612)「狭山事件、脅迫状の筆跡は石川さんと別人」

2018/01/18

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第612号 2018年01月20日 大寒(20日)
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◇24節季ごろに配信。受信登録の方法は末尾に掲載。
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■□■雪・月・花■□■     1月20日(大寒)

 ◆狭山事件、脅迫状の筆跡は石川さんと別人
    弁護団が新鑑定を裁判所に提出
     事件から55年、再審開始への道が開かれるか◆

2018/01/17のNHKニュースによると、狭山事件弁護
団が、犯人とされている石川一雄さんが書いたことに
なっている脅迫状の文章の筆跡が別人であるという鑑
定を検察庁に提出したそうです。なぜか、NHK以外
にこのニュースを流すマスコミはない。「大本営」が
沈黙していると、記事を書けない記者がたくさんいる
のか、この國には。とりあえす、NHKニュースを紹
介します。「狭山事件の真犯人」「狭山事件 50年
目の心理分析」の著者として、この新たな鑑定で再審
開始への道が開かれることを願っています。

◆以下はNHKニュースの内容

55年前、埼玉県狭山市で女子高校生が殺害された
「狭山事件」で、無期懲役が確定した男性の弁護団が、
有罪の裏付けとなった脅迫状の筆跡は別人のものだと
する新たな鑑定を裁判所に提出しました。男性は再審
=裁判のやり直しを求めていて、裁判所の判断が注目
されます。

昭和38年、埼玉県狭山市で女子高校生が殺害された
「狭山事件」では、無期懲役が確定し仮釈放された石
川一雄さん(79)が再審を求めています。

当時、被害者の自宅には脅迫状が届き、その筆跡が捜
査機関の鑑定で石川さんと同じだとされたことが裁
判で有罪の重要な裏付けとなりました。

石川さんの弁護団は、コンピューターを使って筆跡を
鑑定する手法を研究している東海大学の福江潔也教授
に改めて鑑定を依頼しました。

この手法は文字を画像で読み取って線の位置を座標上
の数値で表し、形が似ているかどうかを比較するもの
で、鑑定によりますと、脅迫状の筆跡と石川さんの筆
跡は形が大きくずれていて、99.9%の確率で別人
のものだと考えられるということです。

福江教授によりますと、従来の筆跡鑑定は見た目で文
字の特徴を比較する手法などが中心だったということ
で、「今回はコンピューターが客観的に判断したのが
最大の違いだ。ずれを見ると別人が書いたと考えなけ
れば不合理だ」と話しています。

弁護団は15日に東京高等裁判所に鑑定結果を提出し
たということで、裁判所の判断が注目されます。

東海大学の福江潔也教授が研究している筆跡鑑定の手
法は、コンピューターで画像を解析する手法を応用し
たものです。

福江教授の手法では、個人の筆跡の特徴を把握するた
め、まず筆跡を鑑定したい文書の中から繰り返し使わ
れている文字を選びます。
2018年元旦、明けましておめでとうございます。今
年こそ、希望の持てる年でありますように。よろしく
お願いします。

続いてその文字の画像をコンピューターで読み込み、
傾きや大きさをそろえます。文字は直線や曲線の組み
合わせで成り立っていますが、その上にコンピュータ
ーがいくつもの点を配置します。その点の位置をX軸
とY軸の座標で表すことで文字の形を数値化すること
ができます。

そして数値を比較することで、文字の形がどの程度異
なっているのかを把握することができます。

福江教授によりますと、同じ人物が書いた場合、数値
のずれは一定の幅に収まりますが、ほかの人物が書く
と明らかにずれが大きくなるということです。

「狭山事件」の鑑定では繰り返し使われていたひらが
なの「い」「た」「て」「と」の4文字が選ばれ、脅迫
状の文字と石川さんが書いた文字を比較した結果、同
じ人物ではありえないほど数値がずれていたというこ
とです。

福江教授が作成したデータベースをもとに計算したと
ころ、脅迫状の文字と石川さんが書いた文字が別人の
ものである確率は、99.9%に達したということです。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180116/k10011290101000.html

◆「大本営」の発表がないと、記事が書けない日の本の記者たち

わたしは、これまで狭山事件については「犯人 狭山
事件より」(晩聲社)、「狭山事件の真犯人」(勝どき
書房編集・デジプロ出版)、「狭山事件 50年目の
心理分析」(勝どき書房)の3冊の本を出して、石川
さんの無実を証明しています。その中でも、特に石川
さんが書いたとされている脅迫状の真犯人が書いたも
ので、石川さんが書いたものではない、と主張してき
ました。

狭山事件は1963年5月1日に埼玉県狭山市で発生し
た女子高校生殺人事件です。5月23日に石川さん
は逮捕されましたが、そのときに、筆跡を調べるた
めに、脅迫状を見せて、同じように書かされていま
す。その筆跡を警察が学者に鑑定させた結果、石川
さんが書いたものと鑑定しています。

石川さんは、当初自分の兄の犯行と思い込まされ、兄
をかばうために犯行を自供します。「犯行を認めれば
10年で出してやる」といわれ、それを信じた石川さ
んは一審では犯行を認め、死刑判決を受けたのです。
ところが、本当に死刑になると知って、2審で犯行を
否認します。

その結果、無期懲役に減刑されたのですが、再審開
始をしようとしません。石川さんはすでに仮釈放され、
再審開始を求めて闘っています。しかし、なぜかマ
スコミは無視し続けているのです。裁判所、いわゆ
る「大本営」が「再審開始」の決定を出すまでは、
沈黙し続けるのでしょうか。

今回、NHKが東海大学の福江潔也教授の鑑定結果
を報道したのですが、他のマスコミはほとんど反応
しません。なぜでしょう。日の本國には言論の自由
がない、といわれています。「大本営」の発表を待
つだけが、マスコミの仕事ではないはずです。

日の本國の記者たちは、あの「大本営」時代のように、
発表待ちばかりで自分で調べて原稿を書けなくなって
しまったのでしょうか。本当に残念です。

◎ 初日の出ことしもぼちぼちがんばります(駿星)
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◆このコラムは写真付きでブログ「司法の民主化と狭山事件」
 https://blogs.yahoo.co.jp/nhksirami     に転載しています。
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  「死刑制度」のある国は民主国家ではない。
  真の武士道は死ぬことでもなく、殺すことでもない
   切腹も仇討ちも討ち入りも人殺しは間違いだ
   忠臣蔵、最後の脱盟者毛利小平太の言い分
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『橋本夢道物語  妻よおまえはなぜこんなに可愛いんだろうね』
 殿岡駿星著・46判上製・424頁、口絵8頁、定価1900円・税別
 激動の昭和を反骨の精神で生き抜いた自由律俳人橋本夢道の生涯
 ◇全国の書店で発売・「月島・相田書店」に常備(0335312311)
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◆「火 みちのく一関忠臣蔵」小野寺苓著
(四六判・ハードカバー、332ページ、2000円税別)
全国書店で好評発売中。火は常に胸中に在り、
灯りにもなれば、火事にもなる。
「本書は忠臣蔵を舞台に?イエ(家)?とは、
親と子とは何かという根本的命題の提起に
ほかならない」ワシオ・トシヒコ(詩人・美術評論家)
解説から。「みちのく腑分け始末」「茶杓 消えた伊達家老}
に次ぐ、小野寺苓のみちのく歴史小説シリーズ第3弾。 
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