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[GEN 785] 宮崎口蹄疫騒動を検証する【第32回】

発行日:2/7

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     世界の環境ホットニュース[GEN] 785号 11年2月7日
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         宮崎口蹄疫騒動を検証する(第32回)

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 宮崎口蹄疫騒動を検証する                原田 和明

第32回 高病原性鳥インフルエンザも治る病気?

韓国で口蹄疫の感染爆発が起きている間、日本では高病原性鳥インフルエンザ
ウイルスが各地で確認され、日韓両国で家畜、家きんの大量殺戮が繰り返され
ています。ところで、「口蹄疫はほっておいても治る病気」との仮説は今なお
否定されていないと考えていますが、もう一方の高病原性鳥インフルエンザも
同じ程度の病気ということはないのでしょうか?

まずは国の説明を見てみます。動物衛生研究所のホームページ「高病原性鳥イ
ンフルエンザのQ&A」より以下引用します。

 Q1.鳥インフルエンザとはどんな病気ですか? 

 A1.(前略)鳥類に感染するA型インフルエンザウイルスを総称して鳥イ
 ンフルエンザウイルスといいます。家畜伝染病予防法(家伝法)では「鳥イ
 ンフルエンザ」は、インフルエンザウイルス感染による家きん(鶏、あひる、
 うずら、七面鳥)の病気のうち、高病原性鳥インフルエンザでないものを指
 します。つまり、H5あるいはH7亜型以外の弱毒な鳥インフルエンザウイ
 ルス感染による家きんの病気と言えます。(引用終わり)

ここでは、鳥インフルエンザ(弱毒性)と高病原性鳥インフルエンザ(強毒性)
は別物だと云っているようですが、なぜこんなまわりくどい説明になっている
のでしょうか? まるで、家伝法が適用されるのは鳥インフルエンザだけで、
高病原性鳥インフルエンザは対象外であるかのように聞こえますが、家伝法が
適用されるのは高病原性鳥インフルエンザの方なのです。ちなみに、ウィキペ
ディア「トリインフルエンザ」の説明は次の通りです。(以下引用)

 「鳥インフルエンザウイルスは、野生の水禽類(アヒルなどのカモ類)を自
 然宿主として存在しており、若鳥に20%の感染が見出されることもある[要出
 典]。水禽類の腸管で増殖し、鳥間では(水中の)糞を媒介に 感染する。水
 禽類では感染しても宿主は発症しない。」(引用終わり)

今シーズンの鳥インフルエンザ騒動の前触れは、北海道でカモの糞からH5N1
型鳥インフルエンザウイルスが見つかったことでしたが、カモが鳥インフルエ
ンザウイルスを宿していること自体は珍しいことではなく、発症もしないとの
ことです。(産経ニュース 2010.10.26 14:48 より以下引用)

 北海道のカモから強毒性H5N1鳥インフルを検出 環境省

 環境省は26日、北海道稚内市の大沼で採取された野生のカモのふんから強毒
 性のH5N1型鳥インフルエンザのウイルスが検出されたことを明らかにし
 た。大量死した野鳥などは大沼周辺では見つかっていないという。(引用終
 わり)

問題は、「(鳥インフルエンザのうち)家禽類のニワトリ・ウズラ・七面鳥等
に感染すると非常に高い病原性をもたらすものがあり、そのタイプを高病原性
鳥インフルエンザと呼ぶ。現在、世界的に養鶏産業の脅威となっているのはこ
のウイルスである。」(ウィキペディア「トリインフルエンザ」)ということ
です。

野生のカモによって日本国内に持ち込まれた強毒性のH5N1型鳥インフルエ
ンザウイルスが鶏に感染したら大変だというわけですから、ここまではひっか
かるところはありません。ところが、H5N1も実は弱毒性だというのが、動
物衛生研究所のQ&Aです。(以下引用)

 Q2.高病原性鳥インフルエンザとは、どのような病気ですか? 
 A2.高病原性鳥インフルエンザとは、家畜伝染病予防法で定められている、
 以下の1)から3)のいずれかにあてはまるA型インフルエンザウイルスの
 感染による鶏、あひる、うずら、七面鳥の病気をいいます。強毒型の高病原
 性鳥インフルエンザウイルスによる感染では、感染した鶏の大半が死亡する
 など大きな被害が出ます。ただし、病原性が低いH5あるいはH7亜型感染
 の場合は、無症状あるいは軽い呼吸器症状や産卵率の低下をしめす程度です。

 1)静脈内接種で鶏を高率に死亡させる鳥インフルエンザウイルス
 2)HA蛋白の開裂部位のアミノ酸配列が強毒型のウイルス
 3)病原性の高低にかかわらず全てのH5あるいはH7亜型の鳥インフルエ
 ンザウイルス

 Q3.鶏はどんな症状を出しますか? 
 A3.(前略)高病原性鳥インフルエンザの症状は感染したウイルスが持っ
 ている病原性の強さ、他の病原体との混合感染、鶏舎内外の環境要因などに
 よって多様です。病原性が強いウイルスの場合には、鶏は短期間に高率に死
 亡するものの、明瞭な症状や病変を示さない例もあります。一方、不顕性感
 染や軽い元気消失のみで経緯する病原性の弱いウイルスも存在します。
 H5、H7亜型のウイルスの場合、流行当初は弱毒であっても家きんの間で
 感染を繰り返すうちに数ヶ月後には強毒に変異する場合がありますから注意
 が必要です。(引用終わり)

A2の説明によれば、「全てのH5あるいはH7亜型の鳥インフルエンザ」は
「高病原性鳥インフルエンザ」と呼ばれるわけですが、「病原性の高低にかか
わらず」とはどういうことでしょうか? 「病原性の低い高病原性」のウイル
スがある??? 病原性の低いものが「鳥インフルエンザ」で病原性の高いも
のが「高病原性鳥インフルエンザ」という単純な区別ではなさそうです。H5
あるいはH7亜型のウイルスは病原性が高いから「高病原性」と呼ばれている
のかと思っていたのですが、それは誤解だったようです。

A3は「高病原性」であってもまったく症状がでないこともよくあるみたいな
説明で、それなら、「高病原性鳥インフルエンザ」に鶏が感染していても、飼
い主さえ気付かないことはよくあることなのではないかと思われます。なんだ
か「口蹄疫」と変わらない話になってきました。日常的に鶏は感染と治癒を繰
り返している。たまたま検査すれば高病原性鳥インフルエンザウイルスが検出
されることがあるのは当たり前・・・?

それにしても「有害物質の中には無害なものもある」みたいな説明には納得い
きません。「高病原性鳥インフルエンザ」であっても、「低病原性」ならなに
も殺さなくてもいいのではないか?と思ってしまうのですが、違うのでしょう
か?

このQ&Aを作成した方も、「これならH5とかH7といっても弱毒性の可能
性(ひょっとして可能性が高い)があり、「養鶏産業の脅威」とは限らないと
なると、鶏舎内すべての殺処分は やりすぎではないのか? それは 憲法29条
(財産権は、これを侵してはならない。)に抵触しないのか?ということが気
になったのでしょうか? 殺処分を正当化する理由が最後に述べられています。
(以下A3より引用)

 「H5、H7亜型のウイルスの場合、流行当初は弱毒であっても家きんの間
 で感染を繰り返すうちに数ヶ月後には強毒に変異する場合がある。」(引用
 終わり)

だから予防的措置として殺せということなのでしょうか? しかし、高病原性
鳥インフルエンザが家きんに感染しても「流行当初は弱毒」ということは、家
きんへの感染自体が問題だというわけではなさそうです。「強毒に変異する場
合がある」ということは「弱毒性のまま」だっていうこともあるということで
しょう。家きん類に感染したらかなりの高い確率で高病原性になるというなら
別ですが、そんなふうでもなさそうな表現になっています。

そんなわけで、「H5、H7亜型」だからといって、慌てて殺処分する必要性
については??? と思われます。だから、家伝法で殺処分を命令するのは 国
(農水大臣)ではなく、知事にして 責任を押し付けよう というわけでしょう
か?

それにしても、「強毒に変異する場合がある」のは「H5、H7亜型」に限ら
れるのはなぜでしょう? ウィキペディア「H5N1亜型」には次の記述があ
ります。(以下引用)
 
 1980年代になってから感染症は予防接種や抗生剤の服用によって治療するこ
 とができるという、一種の危機感の薄れがあった。しかし、1997年、香港で
 本来人間に感染することはないとされていたH5N1型のトリインフルエン
 ザが人間に感染した。このウイルスに18名が感染し、うち6名が死亡した。
 この後も、何度か人間に対して感染が起こっており、現在HPAIを引き起
 こすアジア株に感染した場合のヒトの死亡率は約60%である。感染者は、ほ
 ぼ全てのケースにおいてトリと物理的接触をしたことが確認されている。ヒ
 ト同士の間で伝染、もしくはヒトに空気感染すると言う証拠は発見されてい
 ない。

 また、この後の研究により過去のスペインかぜ、香港かぜなどのパンデミッ
 クはトリインフルエンザウイルスに由来するものであった可能性が高いとい
 う証拠が発見された。これは次のパンデミックもトリインフルエンザウイル
 スの変異によって現われる可能性が高いということを表している。(引用終
 わり)

この1997年に香港で起きた「H5N1型のトリインフルエンザが人間に感染し
た」事件が実に怪しい経過をたどっているのです。その経過は「豚インフルエ
ンザ報道を検証する」シリーズの中の「インフルエンザ怖いキャンペーン(2)
〜(4)」(第32−34回、GEN743−745)に示しました。改めて、H5N1型鳥
インフルエンザウイルスが恐れられている根拠を列挙します。

 (1)1997年、香港で初めて人間への感染が確認され、このとき大量の鶏と数
 名の人間が死んだ。(「香港事件」と呼ぶ)
 (2)全世界で4千万人が死んだとも言われる スペインかぜの ウイルスと、
 H5N1型鳥インフルエンザウイルスとが類似していることが確認された。
 (1997-98年)

このうち、(1)は捏造、(2)は薬害と誇張だったと推測されます。次回改め
て「香港事件」とスペインかぜウイルスの偽装工作について解説します。とこ
ろで、「豚インフルエンザ報道を検証する」連載中には気付かなかったのです
が、香港で鳥インフルエンザ騒動が持ち上がったのは、台湾口蹄疫事件の直後
です。その意味で1997年は「動物用ワクチンビジネス元年」だったといえそう
です。

1997年といえば、香港が中国に返還されたのが 1997年7月1日でした。3月に台
湾で発生した口蹄疫はワクチンが感染源と見られますし、年末の鳥インフルエ
ンザでも何らかの工作が行なわれた形跡があります。このように、中国への香
港返還前後に台湾と香港で立て続けに不自然な動物伝染病騒動が発生したわけ
です。2008年の北京オリンピック直前にチベット動乱が起きたり、日本で毒餃
子事件が起きたりしましたが、それらを彷彿をさせます。

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