おしゃべり

六津姐の「そして今夜も言ッ気のみ」

不景気ゆえのヒマに耐えかねて、本業棚上げ、放言、断言、無責任発言…つれづれ綴る気ままな&お気楽エッセイ。目指したいぞ、遅咲き!熟女咲き!

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読書考、その後

2007/01/08

         ●読書考、その後

          

          「オプティミストはなぜ成功するか」という本を読んでいるとご報

          告申し上げた続編である。その後の2日間で読了したのだが、前回

          のメルマガ文中で私自身の楽観・悲観度の診断結果が意外で、その

          診断基準に若干の疑問を呈した。どうやらこの判断もほんのちょっ

          とは合っていたようである。しばし、本の文章をそのまま引用して

          みよう。

          

          『楽観主義の効用が世界中に通用するとは言えないかもしれない。

          たとえば職場や政界での成功について考えてみよう。楽観主義はア

          メリカの生命保険外交員やアメリカ大統領候補には有効だ。しかし

          控えめを好むイギリス人に絶対にあきらめないセールスマンが好か

          れるとは思えないし、陰気なスウェーデン人が底抜けの明るさが売

          り物のアイゼンハワー(歴代アメリカ大統領の一人)に投票すると

          は考えられない。また、日本人がいつも失敗を人のせいにする人に

          好意を持つとは想像できない。』〈「オプティミストはなぜ成功す

          るか」マーティン・セリグマン著(訳:山村宣子)/講談社刊〉

          

          まじめな文章の本著の中で笑えた数少ない部分である。しかし、確

          かにアメリカ人という国は楽観主義民族の国である。かの国の歴史

          を彼らの視点で振り返ってみればよくわかる。

          

          勇気と冒険心で我々は新大陸を発見した。そこは素晴らしい土地だ

          った。我々新大陸発見者が思う存分に開拓するに充分な広さがあっ

          た。まさにそこは、神が我々に与えた「約束の地」に違いなかった。

          たまたま(『たまたま!ネ』)先住民族というものも住んでいたが、

          ここは我々に約束された土地だから、彼らをとっとと追い出してし

          まった。しかもこの大陸には、ゴールドという素晴らしいお宝、さ

          らには石油という資源も豊富にあった。土地ガ約束された地である

          以上、そこにあるお宝も当然我々のものだから、たまたまそれらが

          産出する土地に住んでいた先住民族はもちろん、動物たちもことご

          とく我々は駆逐し、ここに我々の国を建国した。

          

          入植者が増えると綿花の栽培だの何だの厳しい労働をする必要があっ

          たのだが、たまたまアフリカの土地にそれに持って来いの労働力が

          うじゃうじゃいることがわかった。その労働力はたまたま我々と同

          じ人類には分類されてはいるものの、その見た目は我々白人とはま

          ったく異なり人類とは認め難い。ゆえに、我々はためらいなくその

          労働力を船に積み込んでアメリカの大地へ運んだ。たまたま船の中

          で死んでしまう奴らもいたが、概ね、我々の無償労働力輸送計画は

          順調に推移した。なにしろ、ここは我々に約束された地である。

          我々の建国と国の運営に邪魔のものは排除するのが、神が我々に与

          えたもうた義務である。ねれを考えれば、たまたまそこにいた先住

          民の居住権や権利など無いも同然なのである。

          かくして我々は世界に冠たる大国をつくりあげたのだ〜〜〜!

          

          うん。なるほどね。で、現在のアメリカ経済や政治の中枢をになう

          WASP(ホワイト=白人でアングロサクソンでプロテスタント)

          と呼ばれる連中はその新大陸発見者の末裔集団っと…。

          ははは〜。アメリカ人気質がよくわかるな。ま、そんなに昔まで遡

          らなくても、『原爆、試してみたいな〜』と思っていた時に、たま

          たま日本と戦争していたんだろうし、『中東の石油がもっともっと

          欲しいな〜』と思っていた時に、たまたまプレジデント・ブッシュ

          の嫌いなフセインが大統領をしている国がそこにあったのだろうし

          (アメリカ映画「9・11」の中でブッシュ大統領がフセインを評

          してこう喚いていた。『ボクのパパにさからった奴だぞ!』)。

          また、イラクがあそこまで混乱したのは、たまたまイラク人が「生

          意気にもアメリカ人に隷属しない民族だった」結果なのだろうし。

          

          え〜、説明が長くなったが、ま、そういうアメリカ人を判断基準に

          している診断テストということで…(文中の「たまたま」を「当然」

          とか「必然」に変えたほうが納得できる民族は地球上に少なくはない

          とは思うのだが)。もちろん、だからと言って悲観主義が一点楽観

          主義という結果に変わるわけではない。わけではないが、楽観主義

          者になりたいのかと問われると、一重まぶたに短足胴長、お多福顔

          の旧態然たる大和民族としては、白目がちな横目で見たりしたくな

          るわけである。

          

          しかし、こうしてもう一度考えてみれば、日本は悲観主義文化国家

          と言える気がしてくる。『武士道とは死ぬことと見つけたり』なん

          て言葉はその典型。切腹にいたっては極致の行動である。さすがに

          ここまでイッてしまうと極端はよくないと揺り戻しもくる。

          

          しかし、最近、その揺り戻しが過ぎてやしないか?いじめだのなん

          だののトラブルは(私の子どもいじめっ子になるのは)、学校が悪

          い、社会が悪い、何でも報道するマスコミが悪く、ゲームが悪い結

          果。貧乏なのは政治が悪い、アメリカが悪い、中国が悪い、もうか

          ってる奴が悪い!マンションがぶっ壊れそうなのは、建てた奴と売

          った奴、そして管理する政治が悪くて安く安く買った自分たちは全

          面的被害者である!子どもが立ち入り禁止の危険な場所へ入り込ん

          でケガをしたり死んだりするのも、そこへ入った子どもが悪いでは

          なく、そこへ入れないようにしていなかった管理者が悪い!

          

          折しも、只今一服でネットでニュースを見ていたら、アメリカのク

          ソガキがフセインの絞首刑シーンを真似て遊んでいて死んでしまっ

          たと出ている。そしてその親は言っている。

          「あんな(絞首刑の)シーンをニュースで流すのが悪い!」

          なんて鯛無理、じゃなかったタイムリーなアメリカ論理の発露。た

          ぶんこれ、いずれ、敏腕(と言われる)弁護士などがしゃりしゃり

          出ててテレビに対する賠償訴訟なんかに発展するンだろーなー。

          

          あ、ここで思い出した。かつてアメリカでは、空き巣に入ったドロ

          ボウがたまたまケガをし、そのケガは家の主の屋内管理が悪いのだ

          と訴えた裁判があった。これ、ドロボウが勝訴し治療費を家の主か

          ら勝ち取ったとか。また、たまたま服を来たままアイロンをかけ火

          傷したから治療費を出せという裁判も訴えた側が勝ったそうだ。な

          ぜならアイロンの説明書に「洋服を来たままアイロンをかけないで

          ください」とは書いていなかったから。以来、アメリカのアイロン

          の説明書にはすべからく「洋服を来たまま……」の断りが入ってい

          るらしい。

          

          そう言えばあの国には、ドライブスルーで買ったホットコーヒーを

          お股にはさんでいたら(私も行儀悪い人間だが、これはやらない)、

          たまたまそれがこぼれて火傷したとかで、ドライブスルー経営のフ

          ァストフード店から慰謝料&治療費として何十億円だかをふっだく

          った婆ァもいたな。たまたまこぼれたコーヒーがお股に火傷を負わ

          せるほどに「熱かったことが悪い」のだそうだ。ファストフード経

          営者でなくても、楽観主義とはすなわち責任転嫁主義であることが

          しみじみわかる事柄である。

          

          ということで、今度はちょっと角度を変えて質問。

          あなたは楽観主義になりたいですか、悲観主義になりたいですか?

          

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創刊日:2003-03-01  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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