演劇

『演劇百貨店』メールマガジン

演劇百貨店では活動の内容をお知らせするメールマガジンを半月ごとに発行しています。
ワークショップに関するレポート、関連分野のオーソリティー達との対談、制作スタッフの裏話など内容は盛りだくさんです。http://www.engeki100.org/

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『演劇百貨店』メールマガジン第16号■「橋をかける」

2003/10/06

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                     子どものための演劇ワークショップ
                       『演劇百貨店』メールマガジン
                        http://www.engeki100.org/
                           第16号 2003/10/06発行
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     「演劇百貨店」は、
     子どもたちを中心としたさまざまな人たちに
     演劇ワークショップを通して、コミュニケーションの楽しさを
     体感してもらうプロジェクト。
     国内各地での劇場、学校、児童館で活動するNPO法人です。

     また、地域の演劇指導者の養成活動などを通じ
     地域、教育、文化が直面しているさまざまな課題についても
     積極的に提言をしていきます。

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  演劇ワークショップをめぐる活動をお知らせする『演劇百貨店』メールマガ
  ジン。今回の「店長が行く!」は、「指輪ホテル」主宰で劇作家・演出家の
  羊屋白玉さんをお迎えして、演劇ワークショップのあれやこれやをざっくば
  らんに話していただきました。
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  前号にて次回発行予定を「9月下旬」と表記しておりましたが、発行が10月に
 ずれ込む形となってしまいました。大変申し訳ございませんでした。今後この
 ようなことの起こらぬよう、演劇百貨店従業員一同精進してまいりますので、
 変わらぬお引き立ての程、何卒お願い申し上げます。
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                               も  く  じ
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 ○ 演劇百貨店 営業中!
   みえこどもの城でのワークショップ「子ども遊び塾」無事終了!
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 ◎ 店長が行く!第7回 「橋をかける」
   羊屋白玉さん(「指輪ホテル」主宰、劇作家、演出家)
   ×
   柏木 陽(NPO法人演劇百貨店代表)
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 ○ 大道具番長日誌 酒井詠理佳(演劇百貨店監事)
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 ○ 配信中止/配信先変更について
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                           演劇百貨店 営業中!

          みえこどもの城でのワークショップ「子ども遊び塾」無事終了!
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  三重県松坂市の自然たっぷりの中にある「みえ子どもの城」は、三重県立の
 大型児童館です。そこで去る9月27日、28日の両日、演劇百貨店の柏木、大西
 が小学生と一緒に演劇ワークショップ「子ども遊び塾」をやってまいりました。

  今回は小学生向けのワークショップ。始まると子ども達のパワーが全開、普
 段はやってはいけないと注意される「走りまわる」が解禁とあって大変な騒ぎ
 になりました。柏木、大西も共に走り回り、取っ組み合い、なかなか「演劇」
 にたどり着けない!そんなに普段遊んでいないの??とびっくり。鬼ごっこ、かく
 れんぼ、ドッヂボールを繰り返す子ども達。しばらくすると、子ども達もある
 程度「走り回ること」に満足したのか後半は「演劇遊び」の世界に入ってきて
 くれました。自然に囲まれた地域でも、子ども達は外遊びをしていないのです
 かねぇ?様々なことを考える新たなきっかけになるワークショップでした。


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                              先取り特集記事

                      店長が行く!第7回 「橋をかける」

              羊屋白玉さん(「指輪ホテル」主宰、劇作家、演出家)
                                     ×
                        柏木陽(NPO法人演劇百貨店代表)
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  「指輪ホテル」代表で劇作家、演出家の羊屋白玉さんは、今年3月に世田谷パ
 ブリックシアターで行われた「中学生のためのワークショップ・演劇百貨店」
 で、柏木陽店長とともに、中学生たちとの演劇作りをしました。アーティスト
 にとって、異世代と作品作りをすることでどんな発見があったのでしょう。そ
 して、自身の作品作りにどんな影響を及ぼしたのでしょうか。10月に新作「It's 
 Up To You」を公演する彼女に、お話を伺いました。

                                     ★


 ──今年3月に世田谷パブリックシアターで行われた「中学生のためのワーク
 ショップ」では、私(柏木)と一緒に演出・指導を担当してくださいました。
 羊屋さんと僕の間には、どんな役割分担があったんでしたっけ。

 羊屋:例えば、ここにコーヒーがありますけれど、このコーヒーがあまりにも
 苦いからどうしようか、砂糖を入れようか、もう一回入れ直そうかという話を
 柏木さんがしている。その一方で、私は「このコーヒーの原産地はどこか」と
 違う視点で場を見ていたんです。

  全体を見ていったのが私で、中学生個々人を見ていったのが、柏木さんでし
 たね。私が全体から個に入っていくことで、柏木さんが個から全体へ伝染させ
 ていく作業がスムーズに行われて、とてもバランスが良かったんじゃないかな。

  「ひとりの人につきあって問題を解決する作業をしていくと、全体が良くなる
 こともある」と柏木さんが言っていて、私、それもすごくそうだと思いましたよ。

 ──羊屋さんは、ワークショップって、どんなものだと思いましたか。どんな
 場所でしたか。

 羊屋:「私はこういう者です、あなたはこういう人です」というギブ&テイク
 ができる場所というのは、すべてワークショップだと思います。言葉があんま
 りできない人は、体で。絵でもいいと思う。「自分を分からせたい」と少なか
 らず思っている人がいて、「他人を分かりたい」と思っている人たちがいる。
 価値観が違う人があつまる中で、この人とはどういうふうに知り合っていくの
 かということを探していたりする場所かなあ、と思います。

 ──たとえば、相手に対して常に100%向かっている必要はない。だけど、こち
 ら側が相手に全く興味を持てていないと、何をやっているんだか分からなくなっ
 ちゃう。

 羊屋:「中学生のワークショップ」は、それだけが大切だったような気がしま
 すよね。グループ分けをして、それぞれの子どもの担当者を決めたはずなのに
 「あれ、この子のことをだれも知らないの?」なんてこともある。

  そんなときスタッフミーティングの結果は、原始的だけれど「明日もちゃん
 と(その子のことを)見よう」「思い出したら何か話そう」といったところに
 落ち着く。それだけで成り立っていたんだ。何ていうのかな「それだけで」っ
 ていうのは、そんなことだけでいいという意味ではなくて。

 ──僕は、そんなことだけで成り立っていたという言い方をしてもいいと思う
 んですよ。たかだかその程度のことなんだけれど、ものすごく大事なのね。そ
 の程度のことって。

 羊屋:ひとりで絵を描いているんだったらそんなに必要じゃないかも知れない
 けれど、この場を選んでいるということは、もっと他力本願でいいんじゃない
 かと思った。何かちょっとでも相手を気にしたことが、必ず返ってくる。落と
 したハンカチも、必ず戻ってくる。何かがまわる現場だったんですよね。

 ──話は変わりますが、演劇百貨店の創業者である如月小春は、子どもたちに
 「ダメといっちゃダメ」と言っていました。でも、僕は最近、あえて「ダメと
 いってもいい」場所を作りたい、と考えているんです。ほかの世代との共通項
 があまりにも失われている気がして。

 羊屋:やっぱり、こちら側がダメだと思うことをダメだと言っておかないと、
 言われなかった世代はどうなるんだろうと感じます。たとえ自分が違う道に進
 んでも、違う価値観を押しつけられた記憶は、けっこう重要な気がするんです
 ね。それがやれるのは、今だと思います。自分の上の世代の人の話は聞きたい
 と思うし、言われたいし、自分も言わなきゃ、と。

  指輪ホテルの前作『情熱』では、如月さんの戯曲『DOLL』を再構成して作品
 を作りました。『DOLL』の初演時から20年経っているんですが、子どもたちの
 犯罪やら自殺が増えたりとか、解釈、情報はいろいろありますが、私は、高校
 生たちの自殺をひとつの主題にしたこの作品に対して、私のひとつの思いを投
 げた感じはあるんですね。今後私は、公私ともにそういうことをやって行くん
 だろうなと思っています。橋を架ける一方で、自分を示すための「線を引く」
 感じでしょうか。


                                     ★

  この内容を含む全文がホームページに掲載されています。
  http://www.engeki100.org/ のメニュー内「店長が行く!」からご覧下さい。

                                     ★

  今回取材させていただいた羊屋白玉さんが主宰する「指輪ホテル」の公演
 「It's Up To You」が、間もなく開催されます。この作品は今年3月にフィリピ
 ン・マニラ市で行われたアジア女性演劇フェスティバルに招聘を受けて上演さ
 れた作品です。演劇百貨店でフロアスタッフをしてくれる南波圭も出演します。

  指輪ホテル「It's Up To You」
  日時: 10月7日(火)〜9日(木)午後7時30分開演(9日は午後2時30分開演も有り)
  会場:森下スタジオ
  出演: 石黒曜子(素パンク団)、稲毛礼子、田松絵美、中村小枝、南波圭
  作・演出:羊屋白玉
  料金・詳細は: http://www.yubiwahotel.com/

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  演劇百貨店の定款、柏木陽店長のプロフィールは、ホームページで。
  「演劇百貨店」 http://www.engeki100.org/


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                演劇百貨店 大道具番長日誌(番頭さんは出前中)
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  演劇百貨店の酒井です。今日は番頭に変わり大道具番長の私が日誌を書いて
 います。羊屋さんと店長の対談は、本当にざっくばらんに話が繰り広げられま
 した。文章ではなくドキュメンタリービデオでご報告できたら、雰囲気が伝わっ
 て面白いだろうに、などと夢のようなことを考えてしまいました。

  今回の対談を読んで「ダメといってもいい場所を作る」は、今までの「ダメ
 といっちゃダメ」な場があったからこそ、作っていける場なのではないかと思
 いました。橋があればこその「ダメといってもいい場所」だと。演劇百貨店は、
 これからも色々な「場」を考えて行かなきゃいけませんねぇ。道は険しいなぁ。

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                       配信中止/配信先変更について
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 ※次回の発行は10月中旬を予定しています。

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 発行人:柏木 陽
 編集人:小川智紀、山本 大
 発行:特定非営利活動法人演劇百貨店
 発行日:2003/10/06
 定価:無料
 Webサイト:http://www.engeki100.org/
 e-mail:info@engeki100.org
 Copyright(C) 2003 特定非営利活動法人演劇百貨店
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創刊日:2003-02-03  
最終発行日:  
発行周期:隔週刊  
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