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こんな映画は見ちゃいけない! 

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家族はつらいよ2 こんな映画は見ちゃいけない! 

2017/05/27

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☆  こんな映画は見ちゃいけない!  2017/5/27  Vol.1850    ☆
   
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 こんにちは、発行人のオテロです。

 本日、とりあげる作品は
 
           「家族はつらいよ2」  です。

長男から嫁、嫁から長女、長女から次男、次男から次男の嫁。頑固で
短気な父に面と向かっては何も言えない子供たちは、その役割を順繰
りに押し付けていく。だが、そんな目論見も父はお見通し。物語は注
意力が衰えてきた父にクルマの運転を止めさせようとしたことから起
きる騒動を描く。家族だから余計に気を使う、でも家族だから放って
はおけない。伝統的な家父長制が残る二世帯三世代同居。さらに二組
の夫婦が加わって大賑わいの一家は、今や核家族化した都市部におい
ては珍しい“理想の家”。家族会議に集合する、それ自体が贅沢な営
みに思えてくる。繊細な人間関係だからこそ「ありがとう」「ごめん
なさい」の気持ちを言葉で伝える大切さをこの作品は教えてくれる。

妻の旅行中に小料理屋の女将とデートした周造は、高校時代の友人・
丸田と再会する。事業に失敗しわびしいひとり者に身をやつした丸田
を励ますために、周造は同窓会を開き、泥酔した丸田を自宅に泊める。

一方、次男の庄太は看護師の憲子と結婚、要介護の祖母の面倒を見て
いる憲子の母と暮らしてもいいと言う。大家族で育った庄太は父不在
の憲子の実家を不憫に思い、憲子は庄太の実家に憧れの家族像を抱く。
息を引き取った丸田を前に、一番冷静かつ親身に対応したのも憲子。
家族の温かさ飢えていて、知り合いでもない丸田の死にかかわる。

登場人物はみな根は善良な人々、その中でも思いやりに満ちた憲子の
やさしさは、孤独死が社会問題になっている現代ゆえに胸にしみる。

       お勧め度=★★★★(★★★★★が最高)

                  「家族はつらいよ2」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20170421
               
          を参考にしてください。




 本日はもう1本
 
          「ハロルドとリリアン」  です。

「十戒」「鳥」「卒業」「スタートレック」etc. その他枚挙にいとま
がないほどの作品群でショットの構図を決める絵コンテを描いた男。
映像に魂を吹き込むディテールを徹底的に調べ上げ、物語の世界を本
物らしく見せるための考証を行った女。カメラは20世紀後半のハリウ
ッドで多大な功績を残した一組の夫婦の歴史を追う。彼の細密なスケ
ッチは完成度が高く、監督もカメラマンもあとはその通りに撮影する
だけ。彼女のリサーチは鳥の生態からユダヤ人の女性下着にまで及び
専門家もうならせる。無名の裏方だが、彼らなしでは名作は生まれな
かったという関係者の証言は、撮影所にはまだまだ知られざる彼らの
ようなプロがいて、映画という壮大な夢を支えていると教えてくれる。

空軍に入隊し第二次大戦に従軍したハロルドは復員後、マイアミから
呼び寄せたリリアンと結婚する。ハロルドは絵の才能を生かして撮影
所の美術部に職を得て、リリアンは撮影所の資料書庫で働き始める。

爆撃機の観測手として鍛えられた遠近感を捉え分析する視力は、脚本
に書かれた状況をヴィジュアルに“翻訳”し、イメージが瞬時に理解
できる絵コンテに昇華される。監督たちとは言葉を交わしたことはな
いと言うハロルドだが、実際は彼のアイデアがそのまま流用されるほ
ど貴重な存在となっていく。

これほどの能力があれば彼自身が監督になってもよかったと思うが、
当時のシステムでは許されなかったのだろうか。

       お勧め度=★★★*(★★★★★が最高)

              「ハロルドとリリアン」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20170422

          を参考にしてください。




 本日はもう1本
 
          「オリーブの樹は呼んでいる」  です。

先祖代々守ってきたオリーブの大樹。一族の宝を自分の代で奪われて
しまった老人は、生きる支えを失い口を閉ざしてしまう。物語は、彼
の孫娘がオリーブの樹を取り戻そうとする1600キロの旅を描く。彼女
にとってもオリーブはかけがえのない思い出。それが、環境を破壊す
る資源会社のシンボルに使われていると知り、ヒロインは憤り、仲間
に助力を仰ぎ、SNSで協力者を探し、拡散した情報は瞬く間に賛同者を
増やしていく。無謀と思われることを実行するときはあれこれ悩んで
も可能性は萎んでいくばかり。ならば思い切って行動を起こせば、情
熱は他人を動かし、流れが変わるかもしれないとこの作品は訴える。

養鶏場で働くアルマは祖父の徘徊に心を痛めている。ある日、父が売
ったオリーブの樹がドイツにあるのをネットで見つけ、同僚・ラファ
と伯父・アーティチョークに大型トレーラーを調達・運転させる。

愛情は深いが自己主張も強い。感情は豊かだが考えは浅い。アルマは
樹が問題なく返還されるとラファらに偽ったままドイツにたどり着く
が、何の下交渉もできていないのがばれる。当然企業側は彼らを門前
払いするが、カネもなくコネもなく理論的にも矛盾しているのを承知
でアルマは会社の前で座り込みを始める。

その際、己の無計画さが招いた事態なのに“私だってずっと苦しんで
いた”とアーティチョークに八つ当たりするが、そんな彼女の未熟さ
を受け入れるラファのやさしさが身に染みる。

       お勧め度=★★★(★★★★★が最高)

              「オリーブの樹は呼んでいる」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20170526

          を参考にしてください。



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        余|談|
        ━┛━┛

またASUSパソコンに不具合が出ました。それも1年半前に修理に出し、
部品ごと交換してもらったUSBの差込口。同じ箇所が故障するのは明
らかな不良品、台湾製の品質はこんなものなのでしょうか。

前回修理依頼の電話をした時は日本語の怪しげなオペレーターにイラ
つき、日本人スタッフと話をさせるように要求しましたが、まったく
役立たずでした。

今回も同じ轍を踏むのは目に見えています。いっそのこと新しいのに
買い換えようかと思っています。

値段が少々高くても、やはり日本製を選べということか。いい勉強に
なりました。。。

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      次回配信予定は6/1、作品は
         
            「ローガン」
         
              です。

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創刊日:2002-12-02  
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