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こんな映画は見ちゃいけない! 

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皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ こんな映画は見ちゃいけない! 

2017/05/20

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☆  こんな映画は見ちゃいけない!  2017/5/20  Vol.1848    ☆
   
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 こんにちは、発行人のオテロです。

 本日、とりあげる作品は
 
           「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」  です。

ふとしたはずみで身についてしまった怪力と頑強な肉体。そのパワー
のまっとうな使用法がわからないケチな泥棒はATMをぶっ壊すくらいし
か思い浮かばない。物語は、さえない中年のコソ泥が友人の娘を保護
したのをきっかけに、ギャングと真正面から激突するまでを描く。と
りあえず必要なのはカネとばかりに、現金輸送車を襲うなど志は低い。
そんな彼が身寄りのない娘からアニメのヒーローと同一視されて少し
ずつ変わっていく。正義や愛などではない、ただ守ってやりたいだけ。
能力を得て、小難しい理屈よりも先に体が反応してしまうのだ。逃げ
ていてはダメ、戦う意思が人間を強くするとこの作品は教えてくれる。

放射能に触れて超人化したエンツォは、地元ギャング・ファビオに拉
致されたアニメ好きの娘・アレッシアを救出、彼女の保護者代わりと
なる。その後も強奪計画を邪魔したため、ファビオにつけ狙われる。

覆面男によるATM破壊の映像が動画投稿サイトに出回り世間の話題にな
る。だが、素顔のままで路面電車を止めてしまい、エンツォはファビ
オに正体がばれてしまう。ナポリの組織に追われているファビオはエ
ンツォと同じ能力を得ようと再びアレッシアを人質にとる。

その間、エンツォはアレッシアと親密になり、ドレスを買い観覧車に
乗せる。そしてたまらずフィッティングルームでセックス。使命感に
忠実なアメコミ風正統派ヒーローとはあくまで正反対の小物であるエ
ンツォ、あまりにも期待外れな彼の行動が人間臭くて共感を呼ぶ。

       お勧め度=★★★*(★★★★★が最高)

                  「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20170304
               
          を参考にしてください。




 本日はもう1本
 
     「トモシビ 銚子電鉄6.4kmの軌跡」  です。

始発駅を出発して、耕作地を横切り、林の合間をすり抜けて単線レー
ル上を走る2両編成の電車。人々の暮らしに寄り添い見守る一方で、廃
線の危機に何度も陥りながらもそのたびに地元住民の手で救われてい
る。物語は、ローカル線に駅伝で競走を挑む高校生たちの奮闘を描く。
高い志を持っているわけではない帰宅部の生徒たちが、ランナーを集
め電鉄会社と交渉し、何とか計画を実現させようとする。そこには青
春ものにありがちな暑苦しさはなく、むしろ弱音を吐き時に悪態もつ
くヒロインには親近感すら覚える。大人たちも彼女たちの純粋な気持
ちを前に、代り映えのしない日常に流されていた自分を見つめなおす。

銚子電鉄とのレースを3日後に控えた杏子たちは、あと一人ランナーが
足りず困っている。同時に走行コースの下見と整備もしなければなら
ずイライラは募り、母を訪ねてきた車掌・磯崎に冷たい態度をとる。

学校ではリーダーとして気丈に振舞っているけれど、家に帰ると母と
喧嘩してふてくされたりする杏子。そのあたり、決して優等生ではな
い、気難しい年ごろの娘のリアルな感情が等身大で演じられている。

磯崎のほうはイベント当日運転する予定の車両が故障、部品を取り寄
せようと近隣の鉄道会社に電話をかけまくるがらちが明かない。中止
もやむなしと考えていたときに杏子のひたむきさに触れ、あきらめか
けていた己を恥じ入る。杏子の姿は、大それたことでなくてもいい、
一生懸命頑張れば必ず思いは伝わり、人を動かすと訴える。

       お勧め度=★★★(★★★★★が最高)

              「トモシビ 銚子電鉄6.4kmの軌跡」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20170420

          を参考にしてください。




 本日はもう1本
 
     「トンネル 闇に鎖(とざ)された男」  です。

行く手は塞がれた。後戻りもできない。大量の土砂と岩とコンクリー
ト片に押しつぶされそうになる。やっとつながったスマホで救助要請
するが、救出まで1週間かかると告げられる。物語は高速道路のトンネ
ル崩落で生き埋めになった男のサバイバルと、事故にかかわった人々
の人間模様を俯瞰する。水はペットボトル2本、食料はデコレーション
ケーキ1ホール。自力では脱出不可能な状況で希望と絶望が目まぐるし
く脳裏で交差するなか、気力も体力も徐々に失われていく。それでも
何とか口にできるものを探し、わずかに滴る水を見つけ彼は生にしが
みつく。終わりが見えず、気の遠くなるような時間をひたすら待ち続
けるしかない主人公の肉体的精神的苦痛がリアルに再現されていた。

ドライブ中に地中に閉じ込められたジョンスはクルマの中から助けを
呼ぶが、地層が固くすぐには掘り返せない。3日目、犬と共ひとりの生
存者を発見し、彼女にスマホを使わせたうえ残り少ない水を与える。

地上では対策本部が設けられ重機を使った掘削作業が進められるが、
ジョンスの正確な位置がわからず難航する。同時に原因が手抜き工事
と明らかになり人災の様相を呈してくる。

さらに、大々的に報道された発生当初は国を挙げてジョンス応援ムー
ドが盛り上がっていたのに、スマホの電源が切れ連絡が途絶え作業員
にも死者が出ると、世論は経済効率を優先した“見殺し”モードに変
わる。このあたり、熱しやすく冷めやすい韓国の国民性が興味深い。

       お勧め度=★★★(★★★★★が最高)

          「トンネル 闇に鎖(とざ)された男」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20170518

          を参考にしてください。


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        余|談|
        ━┛━┛

週刊文春が週刊新潮のネタをパクりスクープつぶしをしていたことが
明らかになりました。週刊新潮の記事によると、電車内の中づり広告
を手に入れていたそうです。

広告代理店から手に入れていたのですが、これは完全に裏切り行為。
新潮はこの代理店を切るとともに文春側のやり方をもっと責めるべき
です。

一応文春の編集長が無実を訴える声明を出しましたが、言い逃れに終
始しています。いまは新潮側の次の一手が読めず戦々恐々としている
ことでしょう。

いずれにせよ「文春砲」神話は地に堕ちたと言わざるを得ません。。。

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      次回配信予定は5/25 作品は
         
            「夜に生きる」
         
              です。

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