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こんな映画は見ちゃいけない! 

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ひかりをあててしぼる こんな映画は見ちゃいけない! 

2016/12/03

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☆  こんな映画は見ちゃいけない!  2016/12/3  Vol.1808    ☆
   
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 こんにちは、発行人のオテロです。

 本日、とりあげる作品は
 
             「ひかりをあててしぼる」  です。

一発のパンチがすべてを変える。突然キレた夫に、高飛車だった妻は
ひたすら謝るしかない。その後もたびたび起きる際限のない暴力。肩
・腕・背中・足……紫色の痣に全身を覆われた時、妻は慎ましい笑顔
を見せて夫に反撃を始める。映画は、夫がバラバラ死体となって遺棄
された事件を紐解いていく。生活の質のみならず夫にも“ブランド”
を要求した妻と、そんな妻を見返そうと不安定な身分から這い上がっ
た夫。愛なんかない、憎しみでもない。それは子供の時に植え付けら
れた自己破壊の衝動。打擲する夫に最初は信じられない表情だったの
に、包み込むような微笑で見つめる妻が、底知れぬ恐怖を醸し出す。

合コンで美人の智美と意気投合した浩平は彼女の部屋に上がり込む。
智美は妊娠し、浩平は結婚を希望するが、実は浩平が大して収入のな
い男と知って大声でなじる。その時、浩平の中で何かが弾ける。

ふたりは仲直りしたのか一緒に暮らし始め、智美の内助の功で資格取
得に励み高収入の職に就く浩平。一方で虐待は続いている。一応、友
人たちを招いて結婚披露パーティを催すが、そこではふたりは幸せな
新婚夫婦を演じている。普段の浩平は優しいのか、カネを稼いでくれ
ているから我慢しているのか。智美は浩平の友人である巧に助けを求
めたりもするが、結局はうやむやなまま元の日常に戻る。

このあたりの智美の心理はうかがい知れない。智美の言動に不気味な
ざわめきを覚えた浩平は浮気に走る。

       お勧め度=★★★(★★★★★が最高)

              「ひかりをあててしぼる」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/201601026
               
          を参考にしてください。




 本日はもう一本
 
           「RANMARU 神の舌を持つ男」  です。

水、土、指etc. ひとなめしただけで残留物の成分がすべてわかって
しまう。彼のその能力はいつも難問解決の手がかりを見つける。物語
はそんな若者が死体遺棄事件と遭遇、舌で集めた証拠から真相を推理
していく姿を描く。相棒はハイテンションな女と宮沢賢治を愛する中
年男。どこか頼りない主人公の背中を押し、時に足を引っ張りながら
も寒いギャグを連発、シュールな笑いを誘う。共演する俳優たちの熱
量が非常に高いのに対し、向井理は気の抜けたビールのようなユル〜
イ態度に終始し、絶好のアクセントとなっている。舞台はいまだ迷信
深い老人たちが暮らす因習に満ちた山の集落、近代化から取り残され
た村が生き残るために選んだ道は滋味豊かな地下水の輸出。中国人に
よる“日本買い”と環境問題を絡めたテーマが意外と奥深い。

行き倒れていた蘭丸は鬼灯村に運ばれ、温泉宿で三助に雇われる。そ
こに光と寛治が合流、陥没に巻き込まれたバンが戻るまでと宿でのん
びり過ごしていたが、深夜、蘭丸は怪しげなプラズマ放電を目撃する。

翌日、陥没地点で村の青年が死体で見つかる。地下水をくみ上げる工
場との関係を疑った蘭丸は、工場の女経営者に胡散臭さを覚える。さ
らに村に伝わる子殺しの話と“かごめかごめ”の歌詞解釈が加わる。

おどろおどろしい伝承と現代の欲望を紐解き人間の業を浮き彫りにす
る過程は、金田一耕介シリーズのパロディとして十分に機能していた
が、ネタを知る観客は現在どれほどいるのだろうか。。。

       お勧め度=★★*(★★★★★が最高)

            「RANMARU 神の舌を持つ男」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20161203
               
          を参考にしてください。




 本日はもう一本
 
           「私の少女時代」  です。

恋と友情とアンディ・ラウ。キラキラしていたあの頃は、それが世界
のすべてだった。夢見る思いは人一倍強いボサボサ頭の銀縁メガネ、
勉強はまあまあだけど、やることなすことどんくさい。物語は、そん
な少女の、2人のイケメン男子の間で揺れ動く繊細な心を描く。成績も
スポーツも抜群の王子キャラとケンカと非行に明け暮れる不良。いつ
しか憧れの王子よりも不良が時折見せる優しさに惹かれていくヒロイ
ンの恋愛模様は典型的な少女漫画の展開ながら、今どき深夜枠の低予
算ドラマでもやらない古臭い一発ギャグを連発させる。そのダサさが
かえって新鮮、胸中とは反対の事を口にする女子高生のややこしい気
持ちと、翻弄される男子の苦労がコミカルに再現されていた。

人気者の欧陽に近づきたい真心は、不幸の手紙を転送したのがバレて
番長の太宇に絡まれる。だが、太宇のパシリをやるいるうちに彼の意
外な一面を知り、クラス1の美女・敏敏との仲を取り持とうとする。

前半は真心と太宇を中心としたドタバタ調で、いつも何かに一生懸命
だった彼らの学園生活を活写する。ところが真心がメガネを外し髪型
を変えてイメチェンするとラブロマンス濃度が上がっていく。その過
程で、欧陽と太宇、もうどちらが好きなのかわからなくなった真心は、
敏敏と太宇の関係に気づいてしまう。

泣きたいのに笑顔を作る、傷ついているのに平静を装う。まだ人を愛
するという意味を知らない真心の感情が切なくリアルだった。

       お勧め度=★★★(★★★★★が最高)

           「私の少女時代」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20161201
               
          を参考にしてください。




 本日はもう一本
 
               「ブレア・ウィッチ」  です。

ハンディカメラ、アクションカメラ、ドローン、強力なライト、ウォ
ーキートーキー、GPS、キャンプ用品。最新鋭の機材を揃え準備は万端、
彼らは魔女が棲むといわれる深い森に踏み入る。物語は、行方不明に
なった姉の足跡をたどる若者と彼の仲間たちが道を見失い、命を落と
していく過程を描く。昼なお薄暗くどこまで歩いても堂々巡り、日没
後は漆黒の闇の中で魔物の遠吠えが聞こえる。そして胸によぎった小
さな不安が大きくなると、何かに見つめられている感覚が増幅し、過
剰反応して暴走する。全編登場人物が身に着けたカメラで撮影された
映像は時に激しくブレ、時にピントがボケたりするが、撮影者の音声
だけは捉えている。その不規則な呼吸が彼らの恐怖を体感させる。

姉の残した動画をYuoTubeで見つけたジェームスは、リサら映画友達に
地元の案内人を加え、計6人で林道に進む。夜、木が裂けるような音に
悩まされるが、翌日目覚めるとテントは不気味な人形に囲まれていた。

ビビッて撤収しようとするが人形は案内人の仕業と判明、2人を追い返
し4人で魔女の一軒家を目指すジェームスたち。だがほどなく日が暮れ
ると再び動きが取れなくなる。にもかかわらず彼らはちょっとした物
音に脅えては勝手に走り出し、単独行動をとってしまう。

このあたり、はぐれたメンバーを探してはまた危険な目に遭うのを繰
り返している。軽率というよりアホ、だからこそ魔女にとっては絶好
の獲物なのかもしれないが。。。

       お勧め度=★★*(★★★★★が最高)

               「ブレア・ウィッチ」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20161202
               
          を参考にしてください。

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        余|談|
        ━┛━┛

今や標準装備になりつつある乗用車の“自動ブレーキ”。国交省の評
価試験ではマツダのアクセラが対歩行者自動ブレーキ評価で1位になり
ました。

他にもトヨタ、スバル、ホンダ、スズキなどから計11車種がエントリ
ー、レクサスやクラウンといった高級車を抑えての高評価です。

気になるのは日産が参加していないこと。ここで高評価を得れば売り
上げにもつながるはずなのになぜエントリーしないのか。

そういえばノートを試乗した時も、他社がやっていた自動ブレーキの
“体験試乗”は断られました。やっぱり自信がないのでしょうか。。。

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      次回配信予定は12/8作品は
         
            「アズミ・ハルコは行方不明」
         
              です。

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創刊日:2002-12-02  
最終発行日:  
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