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こんな映画は見ちゃいけない! 

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ハドソン川の奇跡 こんな映画は見ちゃいけない! 

2016/09/24

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☆  こんな映画は見ちゃいけない!  2016/9/24 Vol.1787    ☆
   
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 こんにちは、発行人のオテロです。

 本日、とりあげる作品は
 
             「ハドソン川の奇跡」  です。

離陸直後に鳥の群れと激突し両翼のエンジンが止まる。管制官は空港
に引き返せと言うが時間の余裕はない。ギリギリの選択を迫られた機
長は摩天楼の脇を流れる川へ着水する。物語は航行不能の旅客機でひ
とりの犠牲者も出さなかった男の、その後の苦悩と葛藤を描く。判断
は間違っていない。だが当局は、乗客を危険にさらした容疑者として
扱う。大いなる賞賛といわれなき非難のギャップに戸惑いつつも、主
人公は人前ではほとんど感情を表出させない。ところがひとりの時は
悪夢にうなされ酒の力を借りようとし、妻を気にかけている。常に自
らを律するパイロットの責任感と冷静さがリアルに再現されていた。

ラ・ガーディア空港を飛び立ったジェット機がハドソン川に不時着す
る。全員が救出されにもかかわらず、機長のサリーと副機長のジェフ
は国家運輸安全委員会から厳しい事情聴取を受ける。

事故のシミュレーションでは何度やっても空港に戻るべきだったとの
結論が導かれる。それを踏まえ委員会は“川への墜落”はサリーのミ
スが原因とパイロットとしての資質を追求していく。サリーが水没し
かかった機体に最後まで残り乗客の無事を確かめた事実は、世間では
美談に仕立て上げられている。一方で委員会の言い分に沿った報道を
するTV局も出始める。

もしかするとヒーローが一夜にして犯罪者になるかもしれない、そん
なポピュリズムに走るマスコミの軽薄さが恐ろしかった。

       お勧め度=★★★*(★★★★★が最高)

               「ハドソン川の奇跡」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20160908
               
          を参考にしてください。




 本日はもう一本
 
           「歌声にのった少年」です。

“強く願えば夢は叶う”と姉に教えられた若者は彼女との約束を果た
すために隣国を目指す。だが自由はすぐ目の前にあるのに手は届かな
い。物語は、いまだ紛争が絶えないパレスチナ自治区で生まれ育った
主人公が、己の才能を信じて未来にチャレンジする姿を描く。故国を
追われた窮屈な暮らしも今や3世代目くらいになっているはず、不満を
募らせていても人々は日々の営みを優先させなければならない。楽器
代のために魚を売り結婚式の余興で稼ぐ少年少女が、難民生活で身に
つけた多少の挫折ではへこたれず小さな失敗は気にしないという、現
実的なたくましさとしたたかさを見せてくれる。

ムハンマドは4人組バンドのボーカルを担当、人前で演奏しては小銭を
もらっている。姉のヌールはいつもムハンマドにカイロのオペラハウ
スで歌う夢を話していたが、ある日、難病に侵され倒れてしまう。

自分たちで商売しカネを管理する少年たち。そんな中、ヌールは楽器
代を巻き上げる故買屋に文句をつける。彼女の気の強さと優しさはム
ハンマドにとってかけがえのないもので、一緒にバンド活動をできな
くなったショックは大きい。ヌールの死でムハンマドの少年時代は終
わりを告げるが、同時にパレスチナにとっても冬の時代が訪れる。

数年後、成人したムハンマドが廃墟の町でタクシーのハンドルを握る
後半の始まりは、繰り返される紛争の悲劇が、もはやこの地では日常
になっているのだと饒舌に語っていた。

       お勧め度=★★★(★★★★★が最高)

               「歌声にのった少年」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20160715
 
         を参考にしてください。




 本日はもう一本
 
          「ある天文学者の恋文」です。

彼の事はすべて知っているはずだった。なのに、なんの前触れもなく
姿を消してしまった。ところが残された彼女の元には何通もの手紙と
メールとビデオレターが配達されてくる。物語は、亡くなった恋人か
らのメッセージの意味を探して彷徨するヒロインの、深い喪失感と希
望を描く。彼女の行動を予見した彼の言葉は優しさと思いやりに富み、
ふたりの絆がいかに強いものだったかを示す。一方で、彼の思いを受
け止めるばかりの彼女は、自分の気持ちを返信できないもどかしさに
いらだちを募らる。四六時中を待ちながら、彼の不在を受け入れられ
ないヒロインの哀しみを、オルガ・キュリレンコが繊細に演じる。

エイミーは、恋人の天文学者・エドの講演会場で公表された彼の急死
に衝撃を受ける。エイミーは彼の自宅と周辺、思い出の場所を訪ねる
が、行く先々でエドからタイミングよく連絡が入る。

爆発・消滅後もなお地球にいる我々に光を送り続ける恒星のごとく、
命尽きた後もエイミーに寄り添うエド。死んだ人にはもう会えないと
いう常識を打ち破り、いつもエイミーを見守っていると伝えてくる。
さらに、お互いに秘密はないと約束していたのに、やはり話せなかっ
た、命知らずのスタントに挑戦する理由。

だがエドは、そういったことを含めてエイミーを包み込むように大切
にしている。もはやだれも邪魔できないふたりだけの世界、永遠の愛
はきっと実在すると彼らの瞳は訴える。

       お勧め度=★★*(★★★★★が最高)

             「ある天文学者の恋文」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20160923

          を参考にしてください。

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        余|談|
        ━┛━┛

次々と新事実が噴出する豊洲市場問題。気になったのは地下空洞にし
み出した水を「汚染水」と騒ぎ立てる一部のマスコミがあること。

共産党の調査でも「猛毒のヒ素が含まれている」と“猛毒”の部分を
強調していましたが実は環境基準の4割だから安全そのもの。

その他にも人体に有害な成分が検出されましたがいずれも問題のない
レベル。これで危険ならば水道水は飲めないはずです。

するはずの盛り土をしていないのは問題ですが、責任問題は別にして、
支障がないのなら移転に向けて前向きに進めるべきだと思います。。。

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      次回配信予定は9/29 作品は
         
               「メカニック:ワールドミッション」
         
              です。

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