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こんな映画は見ちゃいけない! 

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スーサイド・スクワッド こんな映画は見ちゃいけない! 

2016/09/15

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☆  こんな映画は見ちゃいけない!  2016/9/15 Vol.1784    ☆
   
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 こんにちは、発行人のオテロです。

 本日、とりあげる作品は
 
             「スーサイド・スクワッド」  です。

暴走する悪に対抗するために服役中の極悪犯をスカウトし、戦わせよ
うとする。当然悪党たちのモチベーションは低く、彼らを束ねる指揮
官は命令と任務の間で悪戦苦闘する。物語はそんな即席部隊と古代か
ら復活した魔神姉弟の死闘を描く。もはや善悪の立ち位置に意味はな
く、登場人物それぞれが信じる行動規範こそが彼らにとっての正義。
敵の敵は味方とばかり、己の役に立てば誰とでも手を組み、用が済ん
だら使い捨てにするのがこの荒んだ世界の常識なのだ。スタイリッシ
ュかつえげつない感覚で再現された暴力と混乱、退廃と混沌に満ちた
映像は、真に信頼できる価値観とは何かを考えさせてくれる。

スーパーマン亡き後、秩序を守るべき存在が必要と力説する米国政府
高官・アマンダは、バットマンらに逮捕された長期刑服役囚たちを減
刑を条件に志願させ、戦闘集団・スーサイド・スクワッドを組織する。

様々な特技を持つ個性的な面々が厳重管理の独房から解放され、リッ
ク大佐の下に集合する。中でもリックの部下・カタナと元精神科医の
ハーレー・クインの女2人が異彩を放つ。白い仮面で感情を隠し亡夫へ
の思いを秘剣に託すカタナは、ニンジャとサムライを混ぜた稀有な存
在。日本人的な死や名誉に対する考え方がクールだった。

また、ハーレー・クインだけはビッチなギャル風のいでたちで、バッ
トを担いで参戦する。その弾けぶりは恋人のジョーカーから学んだモ
ノなのだろう、彼女のキャラが一等際立っていた。

       お勧め度=★★(★★★★★が最高)

               「スーサイド・スクワッド」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20160913
               
          を参考にしてください。




 本日はもう一本
 
           「ジャニス:リトル・ガール・ブルー」です。

ティーンエイジャーのころは容姿ゆえに劣等感に苛まれ、目立った行
動をとることでなんとかバランスを保っていた。だが、大学で味わっ
た屈辱的な挫折、やがて彼女はセックスとドラッグを常習しヒッピー
文化に溺れていく。映画は27歳で夭逝したポップスターの半生を振り
返る。時は1960年代、保守的な南部出身の彼女は、先進の自由あふれ
る町で価値観を共有する仲間と出会う。バンドを組み歌は大ヒット、
しかし彼女は周囲の期待に押しつぶされていく。荒れた肌、たるんだ
あご、生気のない瞳。現実逃避しドラッグにのめり込む。栄光のサク
セスストーリーのみならず、転落する姿もきちんと掘り起こす映像の
数々は、人間としての彼女の真実に迫っていた。

小さな港町で生まれ育ったジャニス・ジョプリンはトラブルを繰り返
す十代を送ったのち、テキサス大学に進学する。そこでも対人関係に
恵まれず、心機一転サンフランシスコに移る。

サンフランシスコでは確かに知人や恋人もできた。でもそれは享楽的
で堕落した時間を過ごすばかりの、“友”とはいえない存在。それで
も一度故郷に送り返された後に再起、音楽活動で才能を開花させる。

そのあたりは、直接ジャニスを知る存命の人々へのインタビューで構
成されるが、50年前後昔の出来事にもかかわらず、今はもう70歳を超
えている彼らの記憶は鮮明。ジャニスは歌だけでなく、生き方そのも
のがあの時代のアイコンだったのだ。

       お勧め度=★★★(★★★★★が最高)

               「ジャニス:リトル・ガール・ブルー」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20160702

          を参考にしてください。




 本日はもう一本
 
             「四月は君の嘘」です。

天真爛漫にして自由奔放、強引だが曇りのない笑顔。まさに広瀬すず
のために用意されたキャラクターのヒロインが、演奏中にパニック障
害になる元天才ピアニストの眼前に現れる。共通するのは音楽への思
い。物語は、母の死をきっかけにピアノを封印した少年を、再び鍵盤
の前に座らせようとするバイオリニストの奮闘を描く。音楽との距離
を測りかねずっと煮え切らない態度の彼を舞台に引きずり出し、情熱
を取り戻させようとする。規則に縛られず感情のままに弦を操る彼女
の指先と、正確に弾くことばかりに気を取られる彼の指先が、いつし
か共鳴し相乗効果をみせる演奏会シーンについ聞き入ってしまった。

幼馴染の椿からかをりを紹介された公生は、かをりが出場するバイオ
リンコンテストに誘われ、彼女が紡ぎだす型破りだが美しい音色に公
生は衝撃を受ける。かをりは二次審査の伴奏に公生を指名する。

公生は不本意ながらもピアノに向かうが、ステージ上で急に音が聞こ
えなくなる症状が再発する。それでも何とかコンテストを終えると、
会場は万雷の拍手、かをりはガラコンサートに招待される。それまで
にきちんとピアノ伴奏ができるようにと、かをりは自信を無くし内向
的になってしまった公生に勇気と元気を浴びせ続ける。

校舎の屋上、江の島が見える公園、ふたりが飛び込んだ川。恋でもパ
ッションでもない、今を精一杯楽しもうとする青春の儚さがきらめき
に満ちた映像に凝縮されていた。

       お勧め度=★★(★★★★★が最高)

                  「四月は君の嘘」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20160914

          を参考にしてください。




 本日はもう一本
 
           「エミアビのはじまりとはじまり」です。

長年の相方を喪った漫才師と最愛の妹に先立たれた元芸人。深い喪失
感から立ち直れない2人は、亡くなったふたりを悼む言葉もなく思い出
話に浸るでもない。供養のための芸にも気持ちは落ち込むばかり。死
んだ相方と元芸人の妹が付き合っていた事実にも実感が持てない。物
語はそんな、生き残った者たちの死者へのモヤモヤした思いを描く。
立ち止まっていてはなにも変わらないのはわかっている。それでも過
去にけじめをつけることを先延ばしにし、今の自分をごまかそうとし
ている。これからどうすべきか、逝ったふたりは何をすれば喜ぶのか、
いまだ大人になりきれない男たちの幼稚な振る舞いが切ない。

若手漫才師の海野と恋人の雛子が事故死する。相方・実道は雛子の兄
・黒沢の元にお悔やみに訪れるが、黒沢から雛子への追悼芸をやれと
命令される。だが、黒澤は実道の芸にケチをつけまくる。

海野と実道が見せる手慣れた掛け合いは下手なお笑い番組よりも笑え
る。さらに、実道は黒沢を前に、海野はチンピラを前に、黒沢は父が
死なせた男の遺族を前にして、それぞれ不機嫌な相手を笑わせる一発
芸を強要される。延々と続く凍った空気、笑いを取るまで終われない。
ある意味、持ち時間が決められているステージよりも厳しい視線にさ
らされている中で、彼らはあらゆる持ちネタを連発させる。

敵意を持つ者の心に刺さったトゲを抜く、お笑いの持つ力を思い知ら
されるシーンだった。

       お勧め度=★★(★★★★★が最高)

                  「エミアビのはじまりとはじまり」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20160912


          を参考にしてください。
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        余|談|
        ━┛━┛

あれからまた別のASUSのサポート担当者から電話がかかってきました。
今度の男は責任者であると名乗るのですが、結局前回話した内容から
まったく進歩がありません。

普通、改めて連絡するならば何らかの解決案を用意するものですが、
責任者と言いつつやっぱりガキの使い。この会社はやっぱり腐ってい
ます。

結局いつまでたっても話は平行線なのでこちらから電話を切りました。
台湾企業はどこもこんな風に消費者をバカにしているのでしょうか。

「パソコンはサポートを買え」という、どこかのPC雑誌で読んだ言葉
が身に染みました。ASUSパソコンの購入を検討している人がいたら、
絶対にやめておけとアドバイスします。。。

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      次回配信予定は9/17 作品は
         
            「みかんの丘」
         
              です。

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