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こんな映画は見ちゃいけない! 

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ゴーストバスターズ こんな映画は見ちゃいけない!

2016/08/11

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☆  こんな映画は見ちゃいけない!  2016/8/11 Vol.1775    ☆
   
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 こんにちは、発行人のオテロです。

 本日、とりあげる作品は
 
           「ゴーストバスターズ」  です。

幽霊は確かに存在する。その信念の下、学舎で生きる道を選んだ中年
女は自分の思いが現実になって目を輝かせる。彼女の親友も、若き日
の夢は間違っていなかったと知って幽霊ハントに参加する。物語は、
大学をクビになった心霊研究者がNYに出没するゴーストを退治する会
社を作り、世間の反発や役人の妨害にあいながらも街を守る姿を描く。
イタズラ好きな者から人間界を破壊せんとする者。様々なゴーストた
ちが飛び交うシーンはハロウィンの喧騒を見ている気分。そしてダサ
ダサの作業服で脇目も振らず汚れ仕事に従事する女たちが固い友情で
結ばれて行く過程は、つい応援したくなるほどチャーミングだった。

心霊騒ぎで解雇されたエリン、アビー、ホルツの3人は“ゴーストバス
ターズを設立、地下鉄幽霊の調査を依頼したパティも加わる。彼女た
ちはゴーストの発生に一定のパターンがあることに気付く。

学問として心霊現象に取り組むなどお笑い種でしかないのに、自作の
観測機械で科学的にそれを証明しようとしているアビーとホルツ。心
霊オタクだった過去を恥じていたエリンも、幽霊屋敷で本物に遭遇し
てからはかつての情熱を取り戻す。一応リアルな男にも少しは興味が
あるが、あくまで鑑賞に留め恋愛に進展させないという覚悟が潔い。

ホルツ以外はルックスはイマイチの4人がスライムまみれになりながら
ゴーストを追いまわすあたり、女を捨てたリケジョの鑑ともいえる活
躍ぶりだった。

       お勧め度=★★★(★★★★★が最高)

               「ゴーストバスターズ」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20160716
               
          を参考にしてください。




 本日はもう一本
 
             「X-MEN:アポカリプス」です。

その能力は才能なのか呪いなのか。常に自問するが明確な答えは見つ
からない。つい自己評価が低くなってしまいがちな彼らの前に、制御
せず思い切り使い切る方向に導いてくれる者が現れたとき、世界は破
滅に向かっていく。物語は5000年の眠りから覚めたミュータントの始
祖ともいうべき男と、東西冷戦時代のミュータントたちの戦いを描く。
かつて神として君臨した男はより強大なパワーと他人の心を操る術を
手に入れて人間たちに天誅を下そうとし、差別と偏見への憎しみを増
幅させてきたミュータントの一派は彼に同調する。一方で、あくまで
平和を推し進める良識派はなすすべもない。髪の毛ふさふさの主人公
がなぜ中年以降丸ハゲになっていたのかこの作品で納得した。

転生の度にアップグレードするアポカリプスはマグニートら4人のミュ
ータントを従えた後、チャールズ通じて核ミサイル発射ボタンを押さ
せる。さらにチャールズの意識と肉体を乗っ取ろうとする。

心身ともにあらゆるミュータントを凌駕するアポカリプスは、マグニ
ートの力で地球全体を“再起動”させようとする。リーダーを失った
X-MENはレイブンを中心にチームを作りアポカリプスらとの全面戦争
に入るが、まだまだ未熟な他のメンバーは派手な破壊を繰り返すのみ。

そんな中、超音速移動の少年がほとんど止まった時間の中で仲間を助
け出すシーンは、ワルツを舞うダンサーのような優雅で情感に満ちた
動きで、あわただしい展開の中で異彩を放っていた。

       お勧め度=★★★*(★★★★★が最高)

               「X-MEN:アポカリプス」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20160617

          を参考にしてください。




 本日はもう一本
 
            「ニュースの真相」です。

大スクープの証拠は偽物だった。報じたTV番組の信用は地に落ち、取
材経過は再検証される。その間、真実は揺らがないと信じるヒロイン
は証拠の真偽は些末なことと断言する。物語は現職大統領の兵役忌避
を報道したニュース番組プロデューサーが、“誤報”の矢面でいかに
行動したかを描く。確かに噂はあった、黒に近い灰色ではある。根拠
は崩れたにもかかわらず“記録がない”のが証拠だと強弁する。ツメ
の甘い取材と確認、証人とのあいまいな信頼関係、それらを棚に上げ
た彼女の言動は、競争激しい世界で生き残るために決して後に退かな
い人もいると教えてくれる。あきらめたら負けだが、勝敗が決した後
の悪あがきは人間性を疑われる。そんなヒロイン像は新鮮だったが。

ブッシュ大統領のスキャンダルを放送したメアリーは、後日、証拠の
文書は70年代にはなかったパソコン書体によるものとブログで反論さ
れ窮地に立つ。TV局上層部は内部調査委員会を立ち上げる。

30年前の話を掘り起こし、当時の関係者を洗っていく。当然死んだ者
もいる。存命でも、身の安全に不安を持つ者の口は固い。情報提供者
であるブッシュの元上官は確証の取れない証拠と証言に終始し、TV局
のインタビューに真実を語る義務はないとばかりに前言を翻す。

もはや誤報は決定的なのに、内部調査委員会では“これほど内部情報
に詳しい者が遺したのだから嘘ではない”と屁理屈まで披露する。自
己弁護に終始する厚顔無恥な姿に、STAP細胞事件を思い出した。

       お勧め度=★★*(★★★★★が最高)

               「ニュースの真相」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20160808

          を参考にしてください。




 本日はもう一本
 
            「ハイ・ライズ」です。

詰まったダストシューター、断水した蛇口、故障したままのエレベー
ター、筒抜けのプライバシー・・・…。理想の暮らしを実現するために郊
外の高層アパートに引っ越してきたのに、待っていたのはトラブルば
かり。さらに上層階のリッチな住人には理由もなく見下され、下層階
の粗野な住人は土足でプライベート空間に踏みこんでくる。物語は、
無秩序にさらされた男が自らの運命に目覚める姿を描いている、のだ
ろう。ところが、延々と繰り返される不快な出来事の連続は理解不能
な状況に置かれた主人公の体験を再現はしていても、そこに共感でき
るほどの感情の動きはない。ただただ常識のない人々が無意味な饗宴
と流血を繰り広げている映像は、階級闘争のメタファーなのか。

スーパーや小学校、ジムやスパまで完備した近未来都市型住宅に住み
始めたラングは、最上階に住む設計者でもあるロイヤルに招待される。
屋上庭園を備え馬を飼うほどの豪華なフロアにラングは圧倒される。

機能的に思えた建物も実はあちこちに初期不良が生じ、住民たちの不
満は爆発寸前。停電を機に下層階の男たちが暴動を起こす。暴力の連
鎖は止まらず逃げ場を失った上層階の住民は次々と襲われていく。や
がて首謀者であるワイルダーにロボトミー手術を施そうと企むロイヤ
ルは、医師であるラングに白羽に矢を立てる。

そんな展開はなんとなくわかるが、原作を読んでいないと、ラング同
様、実際にはどこで何が起きているのか全体像がほとんどつかめない。

       お勧め度=★★(★★★★★が最高)

               「ハイ・ライズ」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20160810

          を参考にしてください。




 本日はもう一本
 
             「めぐりあう日」です。

私を産んだのはどんな人だったのだろう。その疑問を抱えて生きてき
た理学療法士は小さな町に答えがあると見定め、居を移す。肉体的な
衰えと闘いながら働き続ける雑用婦は、転校してきた男の子に直観を
覚える。そして2人の女は意外な形で出会い、お互いの素性に気づかぬ
まま親密になっていく。物語は、生まれてすぐ養子に出された理学療
法士が30年の時を経て実の母を探す過程を追う。何度も立ちふさがる
役所の壁も根気よく通ううちに突破口が開けてくる。一方突然日常に
紛れ込んできた母と子に、雑用婦が感じた不思議な縁は確信に変わっ
ていく。彼女が体を丸め整体を受ける姿は、まるで母子が逆転した妊
婦と胎児。時間や空間では測れない、人間の運命を象徴していた。

出生した場所を突き止めたエリザはひとり息子のノエと共に海辺の町
に引っ越してくる。学校でいじめられていたノエを雑用婦のアネット
がかばうが、アネットはエリザの元に通う患者でもあった。

アネットはノエに昔の恋人の面影を見たのか、その後も彼を気にかけ、
エリザの息子と知ってますます親近感を抱いていく。同時にエリザは
なかなか進展しない調査にいらだち、その上妊娠するなどままならな
い人生に不満を募らせる。さらにアネットこそが目的の人物と判明し
動転、男をベッドに連れ込んだところをノエと鉢合わせしてしまう。

母を求める娘であり、息子を育てる母でもあり、女の部分も捨てきれ
ない。そんな等身大のヒロインの感情が濃やかに再現されていた。

       お勧め度=★★*(★★★★★が最高)

               「めぐりあう日」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20160804

          を参考にしてください。

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        余|談|
        ━┛━┛

高校野球開会式直後の試合、佐久長聖高校のアルプス席から7月で休部
になったPL学園の応援マーチが聞こえてきました。

かつて、清原、桑田を始め、多くのスラッガーがこの曲に乗ってホー
ムランを打った、甲子園ではおなじみの曲。PL廃部と共にもう演奏さ
れなくなるのかと思っていました。

でも、佐久の監督が元PLの監督だったという縁で佐久に引き継がれた
そうです。

そんな、PLと佐久の関係を熱闘甲子園で取り上げてくれるかと思って
期待していたのに、その夜は五輪中継で中止でした。。。

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      次回配信予定は8/18 作品は
         
           「きみがくれた物語」
         
              です。

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