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こんな映画は見ちゃいけない! 

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トランボ こんな映画は見ちゃいけない! 

2016/07/28

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☆  こんな映画は見ちゃいけない!  2016/7/28 Vol.1771    ☆
   
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 こんにちは、発行人のオテロです。

 本日、とりあげる作品は
 
        「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」  です。

スターとプロデューサー、監督は大金を手にするが、無名のエキスト
ラやスタッフには十分な分配がない。そんな現状に異議を唱える男は、
脚本家という“上の階層”に属しながらも共産主義に傾倒し、ハリウ
ッドで反旗を翻す。だがその行為は国家に対する反逆とみなされ、彼
は仕事を干された挙句投獄される。物語は反共運動盛んな時代の米国
で、議会での証言を拒んだ罪で映画界から追放された主人公の反骨の
半生を追う。業界団体の圧力にも権力による脅しも跳ね返すヒーロー
である一方、家族には絶対的に振る舞う。不屈の闘士であると同時に
尊大な父親だった彼の素顔にも迫り、奥行きのある人物像を描き切る。

米ソ冷戦が激しくなるなか、共産党員だったトランボは転向を勧めら
れるが、良心に従う道を選ぶ。その後有罪判決で服役、出所しても大
手撮影所では誰も相手にしてくれなかった。

B級映画の脚本で糊口をしのぐトランボは他人名義で書いた作品でオス
カーを受賞、大作の執筆依頼を受ける。その間、反共の旗手を務める
女コラムニストの怪気炎やジョン・ウェインのボンクラぶりは、凋落
期のハリウッドがいかに閉鎖的だったかを象徴していた。

風呂場にタイプライターを持ち込み、娘の誕生日も気にせず、アンフ
ェタミンを服用してキーを叩き続けるトランボ。打ち終わった原稿を
切り張りし納得いくまで推敲を重ねる姿は、思想信条など関係なく映
画に魂を奪われた一人の男の職人としてのこだわりが凝縮されていた。

       お勧め度=★★★*(★★★★★が最高)

           「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20160725
               
          を参考にしてください。




 本日はもう一本
 
            「ラサへの歩き方〜祈りの2400km」です。

数歩足を進めてはうつぶせに全身を投げ出し、両手で地面をこすりあ
げながら起き上がる。舗装された平原のハイウェイからデコボコの山
道、雪の轍から水浸しの道路、迂回も省略もせずひたすら先を目指す。
物語はチベット東端の村から聖地を経て、聖なる山に臨む巡礼の旅を
描く。標高4000メートルの薄い空気の中、普通に歩むよりもはるかに
遅い“年単位”の時間がかかる気の遠くなる道のりなのに、参加者は
みな喜びを身に湛えながら大地と心を通わせる。ただ肉体を疲労させ
頭の中を空っぽにして命の実感を得ているかのよう。無我無私の境地
で他人のために祈るという思想が、澄み切った青空のごとく清々しい。

親族の葬儀を終えたヤンペルは“死ぬ前にラサに行きたい”と願い、
子供、妊婦を含む家族や村人10人が同行する。どこまでも続く一本道、
荷物を積んだトラクターの運転手を除き全員五体投地で出発する。

腹部を守る分厚いエプロンと手を板で保護した格好の彼らは、昼間は
五体投地を繰り返し、夜は道端に張ったテントで休息を取る。老若男
女、同じペースを守り、誰も急がず、誰も急かしたりもしない。道中、
五体投地のルールにうるさいオッサンが口出ししてくるが、彼の言葉
どおりきちんとしたプロセスを踏襲することが大切なのだ。

その後、事故でトラクターが壊れるとヤンペルたちが荷車を引くが、
歩いた分だけ後戻りして五体投地する。その律義さが彼らの正直な生
き方を象徴していた。

       お勧め度=★★★*(★★★★★が最高)

               「ラサへの歩き方〜祈りの2400km」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20160727

          を参考にしてください。

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        余|談|
        ━┛━┛

毎年お盆前に大阪に行くのですが、近年は外国人観光客にホテルを抑
えられてなかなか予約が取れず今年はあきらめました。

27日に更新された「東洋経済オンライン」によると、甲子園出場校は
高野連が手配した旅館・ホテルに格安で宿泊するそうです。

当然、出場校は負けたら翌日チェックアウト。でも、ホテル側として
は宿泊しているチームが決勝まで残ることを想定して他の客の予約は
取っていないはず。

ということは、負けたチームが滞在していたホテルならば、部屋は必
ず空きがでる。来年はそれを狙おうと思います。。。

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      次回配信予定は7/28 作品は
         
       「ヒマラヤ 地上8,000メートルの絆」
         
              です。

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