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こんな映画は見ちゃいけない! 

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インデペンデンス・デイ こんな映画は見ちゃいけない! 

2016/07/14

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☆  こんな映画は見ちゃいけない!  2016/7/14 Vol.1767    ☆
   
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 こんにちは、発行人のオテロです。

 本日、とりあげる作品は
 
      「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」  です。

大西洋を覆いつくすほどの宇宙船による重力操作で、大都市はビルや
道路、そこに暮らす住民まで根こそぎ上空に吸い上げられ、別の大都
市の上に落される。爆発弾や放熱弾、エネルギービームによる攻撃と
は違い、地表にあるあらゆるものが絨毯をはがすかのごとく効率的に
壊滅させられていく。彼らの狙いは地球の資源、科学力の劣る地球人
など駆除すべき害虫くらいにしか思っていない。物語はそんな悪意の
塊のエイリアンが、強靭な体力と不屈の魂を持った男女によって退治
されるまでを描く。彼らの英雄的な姿は、米国人の勇気と自己犠牲を
象徴していた。

20年前に破棄されたエイリアンの宇宙船からSOSが発せられ、月近くに
球体が現れる。早速撃墜し、搭載されていたカプセルをパイロットの
ジェイクが回収するが、直後に別の超巨大宇宙船が出現、地球に迫る。

前回の勝利で得たテクノロジーで人類は格段に進化を遂げ、エイリア
ンへの備えという観点から米中の対立も緩和されているパラレルな世
界、そこでもジェイクやホイットモア元大統領など、パイロットの血
が流れている者はみな手柄を立てようと血気盛ん。

宇宙・地上・洋上・地下と並行するエピソードの数々は各々山場が用
意され息もつかせぬ展開が詰め込まれている。ただそれら刺激にあふ
れた映像の数々がかえって映画としてのまとまりを薄め、ストーリー
を散漫な印象にしているのも確かだ。。。

       お勧め度=★★*(★★★★★が最高)

        「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20160711
               
          を参考にしてください。




 本日はもう一本
 
           「カンパイ!世界が恋する日本酒」です。

ワインブームのおかげで、すっかり影が薄くなった日本酒。酒蔵は存
亡をかけて新たな商品と販売網の開拓に挑む。一方で、日本酒の深い
味わいこそ進む道と決めた英国人は自ら酒造りを志し、歴史的な背景
まで含めて研究する米国人は日本酒伝道師となってその魅力を英語で
綴る。映画はそんな、作り、売り、食文化としての日本酒を海外に伝
える、日本酒に関わる職業を選んだ3人を活写する。本来畳の上でくつ
ろぎながら肴と共に口にする日本酒は、時にテーブルの主役になろう
とするワインと違い、あくまで寿司・刺身・照り焼きといった和食の
脇役に徹する控えめなテイストが人気の秘密。日本国内のみならず、
英国米国にまで足を伸ばすカメラのフットワークの軽さが、映像にテ
ンポと奥行きを持たせ、日本酒を嗜まない者も楽しませてくれる。

岩手県の蔵元を継いだ浩介はロンドンのレストランにセールスをかけ、
ファンを増やしていく。大学卒業後来日したフィリップは厳しい修行
に耐え、今では杜氏に昇格し酒造りを任されている。

日本酒伝道師のジョンは日本酒の作り方を基本からレクチャーし、酒
蔵を始めようとする外国人を支援している。そのうちのひとりは米国
ノースカロライナ州で日本酒造りに挑戦、ジョンから合格点をもらう。

浩介のバイタリティ、フィリップのような外国人でも受け入れる柔軟
性、そしてジョンの情報発信力。日本酒だけではない、あらゆる企業
が見習うべき経営のお手本がこの作品には凝縮されていた。

       お勧め度=★★★(★★★★★が最高)

               「カンパイ!世界が恋する日本酒」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20160604

          を参考にしてください。




 本日はもう一本
 
                 「裸足の季節」  です。

放課後に男子と戯れていた。たったそれだけの理由で折檻され、処女
検査を受けさせられる少女たち。だが、いくら監視を厳重にしても彼
女たちの思いは抑えつけられない。ならばと保護者たちは出入り口に
鍵をかけ、塀を高くし、窓に格子をはめていく。物語は、十代の5人姉
妹が夢を奪われ恋を禁じられ人生をあきらめていく姿を描く。近代的
な服装で髪を隠していない比較的戒律のゆるいトルコの村、教育とネ
ットで権利に目覚め外の世界があると知った少女たちは、上の世代の
ようには生きられない。そんな、因習に固まった男社会に対する彼女
たちの命がけの挑戦は儚く切ないが、わずかな希望も示してくれる。

両親を亡くし祖母と叔父に育てられた5人姉妹は、ビーチでふしだらな
行為をしたと外出禁止を言い渡される。ほどなく祖母は長女から順に
見合い話を持ち込み、仲の良かった姉妹はバラバラになっていく。

制服や下着・普段着、アクセサリー・コスメなど西側の先進国と変わ
らず、サッカー応援に興ずるなど、彼女たちなりに青春を謳歌してい
る。にもかかわらず祖母や叔父は、一度の過ちで態度を硬化させ、彼
女たちの抵抗が増すほどに管理を厳しくする。いつしか学校にも通わ
せてもらえなくなり、家を出るには結婚しか選択肢はない。

陽光あふれる瑞々しい映像が夜の闇に呑まれていく、その、彼女たち
の自由が失われていく過程は、「アッラーの教え」が女性の人権とは
相容れないものだと訴える。

       お勧め度=★★★(★★★★★が最高)

                    「裸足の季節」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20160712

          を参考にしてください。

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        余|談|
        ━┛━┛

ジェフリー・アーチャー著の「クリフトン年代記」最新刊
「剣より強し」を読みました。主人公のハリーも今や50代、
作家として脂がの追っています。

今回は、ソ連の反体制派作家を救う活動をしている彼がソ
連国内で逮捕され、裁判を受ける場面がクライマックスに
なっています。

そこで反体制派作家本人と出会い、独裁者スターリンの凶
暴で狡猾な素顔を聞き出すのですが、その小説内小説とも
いえる描写が圧巻の面白さ。

それにしても、何千語にも及ぶ長大な話を、一度聞いただ
けで一字一句たがわず覚えられる人って、やっぱりいるん
ですね。。。

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      次回配信予定は7/16 作品は
         
           「生きうつしのプリマ」
         
              です。

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