映画

こんな映画は見ちゃいけない! 

映画批評系メルマガで読者数No.1! プロの編集者が簡潔な文章と的確な表現で書き下ろす「1分で読める新作映画批評」です。映画紹介だけのメルマガにはない「本物の批評」を堪能したい方だけご登録ください。

全て表示する >

ロブスター こんな映画は見ちゃいけない! 

2016/03/05

■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □

☆  こんな映画は見ちゃいけない!  2016/3/3  Vol.1731     ☆
   
□ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■

 こんにちは、発行人のオテロです。

 本日、とりあげる作品は
 
             「ロブスター」  です。

ひとりでいるは罪、大人になれば必ずパートナーと一緒に行動する。
そんな決まりが厳格に守られている社会で、妻に去られた男は独身者
専用施設に送られる。そこでは期限内に新たなパートナーを得なけれ
ば動物に変えられる。物語はその状況に息苦しさを覚えた主人公が、
自分が本当に求めているものを探す過程を描く。別に女性恐怖症でも
なく対人関係を築くのが苦手なわけでもない。ただ、恋愛やセックス
といったプライベートな部分まで管理されたくないだけ。彼が体験す
る窮屈な日常は独特の世界観で固められ、何のメタファーなのかはよ
くわからない。それでも、完全な自由など存在せず、人間らしく生活
するためには代償が伴うことを教えてくれる。

郊外の施設に収容されたデイヴィッドは、解放されるために“感情の
ない女”に接近、同じ部屋で暮らし味気ない毎日に耐えている。だが、
女が愛犬を蹴り殺したのを機に、独身者が隠れ住む森に逃亡する。

森のコミュニティではリーダーが絶対的な指揮権を握り、デイヴィッ
ドは彼女から男女交際禁止という施設とは正反対の掟を言い渡される。
人が集団を作る以上、どこにいてもついてくる“個”を縛るルール。
ところがデイヴィッドは“視力の弱い女”と恋に落ちる。

必要な時に救いの手は差し伸べられず、希望が見えると障害が立ちは
だかる人生の皮肉。不器用なデイヴィッドが必死に彼女とコミュニケ
ーションする姿は、なんびとも人を思う気持を抑圧できないと訴える。

       お勧め度=★★★*(★★★★★が最高)

                「ロブスター」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20160127
               
          を参考にしてください。




 本日本日はもう1本
 
         「セーラー服と機関銃 -卒業-」  です。

すっかり廃れてしまった地方都市、縄張りだった商店街は先細りする
ばかり。とっくに組は解散した。元組長は現役女子高生。元組員はカ
フェで細々と生計を立てている。物語は、そんな町に都市開発の野望
を抱いた経済ヤクザが進出、ヒロインたちが弱小組を再結成して立ち
向かう姿を追う。お約束の“カ・イ・カ・ン”に始まって、膝上15セ
ンチスカートのセーラー服で全力疾走し、ハスキーボイスで啖呵を切
る。淀んだ空気を一気に明るくする笑顔から、少し困った暗い顔、勝
負に挑むときのきりりとした眉根、そして悲しみに沈む潤んだ瞳……。
演技なんか二の次、カメラは橋本環奈の魅力を最大限に引きだし、角
川の看板でもあるアイドル映画の復活を宣言する。

高3の泉は、悪どいシノギをする堀内組がかつての敵対組織・浜口組を
騙って不穏な工作をしていると知る。ところが浜口組組長は堀内組系
安井の傘下に入り、浜口組の幹部・月水は泉に共闘を持ちかける。

駅前の再開発から高校生への就職斡旋、老人ホームの建設まで、企業
連合をバックにした安井はもはやヤクザというよりビジネスマン。凶
暴な欲望を怜悧な計算で覆い隠し、反対運動を丸め込んだうえ、市長
や警察も牛耳っている。さらに圧倒的な資金力と熟練の殺し屋、半グ
レを使って邪魔者を次々とつぶしていく。

そのあたり、大仰な演技がレトロ感を醸し出す武田鉄矢と、他の2人も
絵に描いたような“昭和のヤンキー”風の、泉の子分達とは対照的だ。

       お勧め度=★★*(★★★★★が最高)

                 「セーラー服と機関銃 -卒業-」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20160128
               
          を参考にしてください。

==============================================================

        余|談|
        ━┛━┛

トム・クランシー亡き後を単独でジャック・ライアンシリーズを書き
上げたマーク・グリーニーの新作、「米朝開戦」を読みました。

核爆弾実験、弾道ロケット発射など昨今の北朝鮮情勢をトレースする
ような圧倒的なリアリティはこれまでの作品と変わりません。

さらに、かの国の最高指導者の描写はきっと本物もこんな感じだろう
と思えるほどディテールにあふれ、人物像に説得力がありました。

これまでの「米中開戦」「米露開戦」が今のところフィクションに留
まっていますが、この小説の出来事は本当に起こりそうな気がしてな
りません。。。

==============================================================

      次回配信予定は3/10作品は
         
          「マネー・ショート」
         
              です。

---------------------------------------------------------------

このメルマガは、週2回発行です。

皆様からのご意見、ご要望、感想をお待ちしています。

            otello.com.ua@gmail.com

                         までお願いします。

いただいたメールはこのメルマガで紹介させていただくことがあり
ます。

なお、相互紹介の依頼は受け付けておりません。

最後までお読みいただきありがとうございます。
それでは、よい一日を!

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2002-12-02  
最終発行日:  
発行周期:週3回  
Score!: 98 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。