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こんな映画は見ちゃいけない! 

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X-ミッション こんな映画は見ちゃいけない! 

2016/02/25

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☆  こんな映画は見ちゃいけない!  2016/2/25  Vol.1729     ☆
   
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 こんにちは、発行人のオテロです。

 本日、とりあげる作品は
 
          「X-ミッション」  です。

スピードと自由落下、自然や重力を征服するのではなく身をゆだねて
自らを同化させる。噴出するアドレナリンは麻薬にも似た恍惚。死と
紙一重の極限状態で生きている実感を味わう瞬間こそが最高の報酬な
のだ。物語は、驚異的な身体能力を持つ犯罪者集団に接近したFBI捜査
官が、彼らの思想に感化され、封印していた欲望と公的な使命の葛藤
に苦悩する姿を描く。逮捕したいと願うと同時にもっと快感を共有し
たいという主人公の揺れる気持ちを見透かし、さらなる冒険にいざな
う男の瞳が抗いがたい魔力を放つ。風、波、雪、岩……、地球と一体
化することが環境保護、善悪の彼我を超越した価値観がクールだ。そ
して、そんな彼らのアクションをとらえる究極のカメラワークが、圧
倒的なリアリティで命がけのスリルをスクリーンに再現する。

ダイヤモンドや現金の強奪事件が続発、元アスリートの捜査官・ユタ
は次に犯人グループが現れると予想した大波にサーフィンで挑戦する。
失敗し、海に沈んだところをリーダーのボーディに助けられる。

ユタはボーディらと行動を共にするうちに血の滾りを抑えきれなくな
り、風や雪山のスピリットを自分の中に取り込むうちに仲間と認めら
れる。だが、目的のためには犠牲者が出るのも厭わないボーディたち
に少しずつ違和感を覚えはじめる。

本能に従うべきか、人の世のルールに縛られるか。ユタはボーディに
人生の選択を迫られ、己の甘さを思い知らされる。

       お勧め度=★★*(★★★★★が最高)

                「X-ミッション」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20160222
               
          を参考にしてください。




 本日本日はもう1本
 
         「ゾンビマックス!/怒りのデス・ゾンビ」  です。

愛する妻と可愛がっていた娘を手にかけた。家族を失った男は妹を探
して長い旅に出る。行く手を遮るのは生ける屍だけではない、特殊な
血液型の人間を研究材料にする武装集団も主人公の前に立ちはだかる。
物語は一夜にしてゾンビ化した世界で、わずかな希望を求めて彷徨す
る兄妹の姿を追う。飛び散る脳漿と血糊、甲冑をまとった男たちがシ
ョットガンや小銃・拳銃を使いこなしながらゾンビ軍団と対峙する過
程と「力こそ正義」の理論は、リビングデッドとマッド・マックスの
融合。そして、低予算を補うためにテンポ良くまとめられた映像の端
々に描きこまれた小ネタが笑いと懐かしさを誘う。

迫りくるゾンビ集団からの逃走中に感染した妻子を殺したバリーは、
同じくゾンビ化した兄や友人から逃げてきたベニーと合流、ゾンビに
囲まれたガレージで孤立したフランクらと脱出を図る。

一方、バリーの妹・ブルックもゾンビに襲われるが、突然現れた兵装
の男たちに拉致・緊縛される。他のゾンビと共に狭いコンテナの中で
身動きが取れず、正体不明の科学者にゾンビの体液を注射されたブル
ックは、なぜかゾンビを操る能力が身についてしまう。本来、理性も
感情も感覚もないはずなのに、ブルックに念を送られたゾンビは意志
を持つかのような動きをするのだ。

このあたり従来にはないアイデア、ゾンビ映画の新機軸はマイナー精
神から生まれるのかもしれない。

       お勧め度=★★*(★★★★★が最高)

                 「ゾンビマックス!/怒りのデス・ゾンビ」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20160223
               
          を参考にしてください。




 本日本日はもう1本
 
               「クーパー家の晩餐会」  です。

四世代が一堂に会する夜、その間は笑顔と思いやりにあふれ、平和に
一年を終える喜びに浸るのが暗黙の了解になっている。ところが、祖
父も両親も子も孫も、知られたくない事情を口に出せずにいる。熟年
離婚、失業、別れ、逮捕、いじめ……、いつかはばれるとわかってい
るけれど、やっぱり親は子に心配をかけたくない、子は親の期待を裏
切りたくない。物語はクリスマスの食事会に集まった一族が、それぞ
れにわだかまりを隠しながら幸せ芝居を続ける姿を描く。うまくいか
ない日常にイラつきながら必死で現状を変えようとする老若男女がい
とおしくも滑稽だ。悩みなど傍から見れば些細なことでしかない、も
っと自己肯定すべきだとこの作品は訴える。

サムとシャーロット夫妻はパーティの準備に余念がないが、実は離婚
を決めている。一方、彼女の妹は万引きで逮捕され、息子は採用面接
に何度も落ち、娘はいまだ独身と、みな私生活に問題を抱えている。

唯一まともそうな老人・バッキーはウエイトレスのルビーに孫のよう
な感情を持ち、彼女の未来をよき方向に導こうとしている。名作映画
のDVDを貸して人生の教訓を伝授しているのだ。ルビーもバッキーに見
守られている安心感から一歩踏みだせない己の弱さを自覚している。
そんな彼女の一大決心をバッキーは他の客から聞きショックを受ける。

年寄りのおせっかいなど重いだけ、それに気づかないバッキーの鈍感
さと、気づいた後の繊細さが、他人に思いを伝える難しさを象徴する。

       お勧め度=★★(★★★★★が最高)

                 「クーパー家の晩餐会」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20160224
               
          を参考にしてください。

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        余|談|
        ━┛━┛

新潟市の商店街に設置されたドカベンをはじめとする水島新司作品の
キャラクター銅像の存続が決まったそうです。

かつては「巨人の星」を筆頭に、野球マンガと言えば荒唐無稽なもの
が多かったのですが、野球のリアリティにこだわった「ドカベン」は
衝撃的でした。

もちろん「殿馬の秘打」や「岩鬼の悪球打ち」など、マンガならでは
の描写もありますが、バッテリーと打者の心理的な駆け引きなど具体
的で、連載を読んでいるだけで野球解説者になった気分でした。

かつて高校野球後進地域だった新潟県のチームが甲子園で勝てるよう
になったのも、ドカベン銅像の影響かもしれませんね。。。

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      次回配信予定は2/27作品は
         
          「ヘイトフルエイト」
         
              です。

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創刊日:2002-12-02  
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