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こんな映画は見ちゃいけない! 

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白鯨との闘い こんな映画は見ちゃいけない! 

2016/01/21

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☆  こんな映画は見ちゃいけない!  2016/1/21  Vol.1719      ☆
   
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 こんにちは、発行人のオテロです。

 本日、とりあげる作品は
 
             「白鯨との闘い」  です。

マストに張られた帆が追い風に膨らむ。甲板では乗組員が忙しく働き
クジラの出現を待っている。潮吹きを見つけたら素早くキャッチャー
ボートに乗り移り、全速力で追い立てて銛を打つ。海中深く潜るクジ
ラ、息継ぎに上がってきたところにとどめを刺す。帆船の外観と内部
構造から息詰まるクジラとの格闘、大洋に出るのがまだ命がけだった
時代の捕鯨の様子が細部に至るまでリアルに描かれる。そして、いつ
果てるかもしれぬ漂流に飢えと渇きが極限にまで達する過程では、人
の強さと弱さが赤裸々に露呈していく。映画は遭難した捕鯨船の生存
者が語る空前絶後の体験を再現する。

ポラード船長の指揮下、捕鯨船はあまり収穫に恵まれないまま南太平
洋に移動する。補給中にクジラ群生地の話を聞いたポラードとオーウ
ェン一等航海士は、巨大な怪物の噂を知りながらそこを目指す。

何日もの航海の末たどり着いた海域には、多数のクジラのほかに、捕
鯨船よりも大きな白鯨が彼らを待ち受けている。銛は役に立たず、キ
ャッチャーボートは尾鰭の一撃で転覆、本船の甲板も破壊した上に体
当たりで船倉に穴をあけ、沈没させてしまう。まさに“クジラの神”
というべき存在の白鯨は、科学万能思想の下で地球を支配する人類の
思い上がりに対する回答。

後に乗組員に課された過酷な試練は、人間が生態系の頂点に立つ資格
があるかを問われているようだ。

       お勧め度=★★★*(★★★★★が最高)

               「白鯨との闘い」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20160119
               
          を参考にしてください。




 本日本日はもう1本
 
           「シーズンズ 2万年の地球旅行」  です。

森の下生えを全速力で疾走するイノシシ、抜群のチームプレーで獲物
を仕留めるオオカミ一家、細い枝の間をすり抜けて羽ばたくクワガタ、
V字型の編隊を組んで飛ぶ渡り鳥。それら動物たちの動きに寄り添って
撮影された映像は、息遣いまで聞こえてくると思えるほどの迫力だ。
いったいどんなカメラを使ったのだろう、CGでは表現できない圧倒的
なリアリティに目が釘づけになる。映画はある地域における2万年にも
及ぶ自然界の変遷を再現する。氷雪の寒冷地から住み心地の良い深い
森、そして人間の進出によって棲息地を奪われた種、家畜となったも
のもいる。動物たちの多様な生態の記録は、地球をこれ以上損なうの
も改善するのもすべて人間の手にかかっていると訴える。

分厚い氷に陸地が覆われていた氷河期が終わると、植物が群生を始め、
長い年月をかけて森が形成される。食料豊富な森に集まった動物たち
はそれぞれ進化の道を歩む。

春の訪れとともに生まれた赤ちゃんたちは夏までに自立しなければな
らない。草食動物は油断していると肉食動物の餌食になる。肉食動物
も狩りができなければ死の運命が待つ。それほど厳しい環境ではない、
それでも弱いオスは子孫を残せないという掟は厳然として存在する。

特にオオカミの家族内での序列は厳格で、役に立たない者は勘当され
てしまう。行き場をなくしたオオカミが人間に飼われ犬の祖先になる
場面は、人間が生物界の頂点に立ったことを象徴していた。

       お勧め度=★★★(★★★★★が最高)

             「シーズンズ 2万年の地球旅行」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20160120
               
          を参考にしてください。




 本日本日はもう1本
 
           「消えた声が、その名を呼ぶ」  です。

断崖の処刑場で、灼熱の砂漠で、凍てつく鉄路の上で、何度も命を落
としかけた。そのたびに運命は彼に“死ぬな!”と命じ、現実に引き
戻す。もう神なんか信じない、何が起きても生き抜いてやる。そう固
く決心した男はさらなる過酷な状況に身を投じていく。物語は第一次
世界大戦下のトルコ、迫害されたアルメニア人主人公の、生き別れた
家族を探す遠大かつ壮絶な旅を描く。“大虐殺”の真実に触れる一方、
見ず知らずのイスラム教徒の親切を受けたりする。他国の同朋も背中
を押してくれる。“求めよ、さらば与えられん”の言葉通り、自分で
道を切り開く者にのみチャンスが訪れるとこの作品は教えてくれる。

深夜、突然召集されたナザレットは土木工事に駆り出される。アルメ
ニア人弾圧政策の下、運よく難を免れるが、妻子の行方は分からない。
戦後、難民収容所で双子の娘の生存を知り、見つけ出す決意をする。

のどを傷つけれたナザレットは話せない。身振りと筆談で必死に気持
ちを伝えようとする。誰もが身内を亡くしている時代、官憲や軍人以
外ほとんどの民間人はナザレットに優しい。むしろ彼に手を貸すのが
自らの誇りであるかのよう。それは国家間では戦争をしても、人間同
士のレベルでは殺し合いをしたくないからだろう。

乾ききった大地、荒廃した国土、それでも心までは枯れていない。死
と隣り合わせの環境で暮らしているからこそ、普通の人々は民族宗教
を問わず助けを必要とする他人に手を差し出すのだ。

       お勧め度=★★★*(★★★★★が最高)

             「消えた声が、その名を呼ぶ」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20160118
               
          を参考にしてください。


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        余|談|
        ━┛━┛

熊本県で「スマホ当たり屋」が出現しているとの報道がありました。
自動車の運転手に傷の入ったスマホを見せ、「あなたのせいで壊れた」
と因縁をつけて修理代をだまし取るそうです。

女性ドライバーばかりを狙った悪質な詐欺行為なので、身に覚えのな
い時は警察に通報すればある程度は防げると思います。。

これとは別にもう一つ「スマホ当たり屋」がいて、こちらはながら走
行の自転車や、歩きスマホの歩行者に当たるタイプ。なんかこちらに
は少し共感してしまいました。

ぶつかったらカネを請求されるかもと思ったら、少しはマナーが良く
なるかもしれませんね。。。ー「

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      次回配信予定は1/23作品は
         
           「サウルの息子」
         
              です。

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