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こんな映画は見ちゃいけない! 

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杉原千畝 こんな映画は見ちゃいけない! 

2015/12/10

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☆  こんな映画は見ちゃいけない!  2015/12/10  Vol.1710     ☆
   
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 こんにちは、発行人のオテロです。

 本日、とりあげる作品は
 
              「杉原千畝 スギハラチウネ」  です。

難民たちに一枚ずつ丁寧に査証を記しサインする。領事館の周辺には
まだ百人を超える人々が順番待ちしている。脱出の期日が迫ってくる
とスタンプで代用しスピードを上げる。駅に移動しても作業は続き、
汽車が発車するまで手を休めない。物語は第二次大戦中、2000通以上
のビザを発行し数千人のユダヤ人を救った日本人外交官の葛藤を描く。
素顔は数か国語を操る諜報・工作員、現地人を使ったインテリジェン
スと極秘工作でソ連の動向を的確に分析し、大局的な世界観に立った
リアリストでもある。ビザ発給にいちいちタメを作って感動の押し売
りにせず、仕事の一部として淡々とこなす姿に好感が持てた。

満州国外交部の対ソ連諜報員・杉原は関東軍の横暴に嫌気がさし帰国、
外務省で禄を食む傍ら友人の妹・幸子と結婚する。その間、モスクワ
勤務を希望するがソ連に入国を拒まれ、リトアニアに赴任する。

日本人は誰もいない、現地語もわからない。秘書と運転手は明らかに
スパイ。杉原にとって幸運なのは雇ったスパイがドイツやソ連に敵意
を抱き日本人に協力的だったこと。日本の情報を小出しにしつつ彼ら
と共に独ソの板挟みで混迷する東欧の勢力図を塗り分けていく。

ところが、本国の意向に反してもユダヤ人救済を止めない杉原に、国
益以上に純粋な人道的動機を見出した秘書と運転手は、杉原への尊敬
の念を高めていく。杉原の高潔な志は、ほぼ難民を受け入れない現代
の日本政府に疑問を突き付けているようだ。。

       お勧め度=★★*(★★★★★が最高)

                「杉原千畝 スギハラチウネ」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20151208
               
          を参考にしてください。




 本日はもう1本
 
              「美術館を手玉にとった男」  です。

カタログからコピーした絵を画板に張り付け絵の具を塗っていく。器
用な指先は繊細なタッチを再現し、コーヒーをこぼして古めかしさを
醸し出している。そして16世紀のイコンから20世紀のピカソまで、彼
が模写した名画たちは、命を吹き込まれた本物のように輝き始める。
映画はそんな贋作画家に密着、理解を越えた人間性に迫ろうとする。
愉快犯とは違う、自己顕示欲でもない、カネにも無関心。一方で犯罪
を立証できるほどの実害も与えていない。彼に共感できる点は皆無、
だからといって美術界の鼻を明かす痛快さからは程遠い。それでも奇
妙な興味をそそられるのは、彼の行為には悪意が欠落しているからだ。

30年以上贋作を全米の美術館に寄贈してきたランディス。時に遺産と
偽り、時に神父に扮して美術館を訪ね、無償で名画を騙った絵を譲る。
しかし、学芸員のレイニンガーが偽物と見破りランディスに警告する。

異星人を思わせる容貌、感情が伝わらない話し方、だが瞳は狂気を湛
えているかの如く澄んでいる。贋作騒動が発覚し報道された後もラン
ディは活動を続け、美術館側は善意を疑わず彼の作品を展示する。

やがてランディの「アート」ばかりを集めた個展が開かれるが、“世
間に認められた”という感慨は彼にはない。その、「無欲」こそ、ラ
ンディを魅力的、いや怖いもの見たさ的な好奇心の対象とならしめて
いるのだ。ランディとレイニンガーが対面した時の気まずい空気が内
にこもった笑いを誘う。

       お勧め度=★★*(★★★★★が最高)

                「美術館を手玉にとった男」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20151207
               
          を参考にしてください。

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        余|談|
        ━┛━┛

喜多嶋舞の芸能界引退宣言でさらに混迷の度を増してきた大沢樹生と
の“長男”問題。なんかこのままうやむやにしてしまおうという喜多
嶋側の戦略に思えてなりません。

大沢の「息子が実の子ではない」と知った時のショックは想像に余り
ある。DNA鑑定も父親としては非常につらい決断だったでしょう。

一方、「婦人公論」最新号の喜多嶋のインタビューは真相には一切蓋
をして自己弁護のオンパレード。息子がかわいそうという感情論に持
っていこうとしています。

彼女はこの先どんな証拠を突きつけられても、自分の非は一切認める
つもりはないのでしょうね。。。

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      次回配信予定は12/12作品は
         
           「ベテラン」
         
              です。

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