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こんな映画は見ちゃいけない! 

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ハンガー・ゲーム FINAL こんな映画は見ちゃいけない! 

2015/11/26

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☆  こんな映画は見ちゃいけない!  2015/11/26  Vol.1706     ☆
   
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 こんにちは、発行人のオテロです。

 本日、とりあげる作品は
 
     「ハンガー・ゲーム FINAL: レボリューション」  です。

今や “ジャンヌ・ダルク” となったヒロインは、期待された役割を
超えた大きな存在となった。最前線に立ち命がけで活路を見出そうと
する勇気と実行力が戦士や民衆の尊敬を集めているのだ。そしてたと
え敵の協力者であっても民間人は救おうとする優しさも持ち合わせて
いる。物語は、独裁国家に対して切られた革命の火ぶたの中、新たな
戦いに身を投じていく彼女の活躍を描く。憎悪と怒り、裏切りと欺瞞
が渦巻く世界でたどり着いた、民主主義など理想に過ぎないという真
実。権力は腐敗し歴史は繰り返す皮肉が、選ばれし勇者が運命に目覚
め希望をもたらすといったありきたりの冒険譚とは一線を画していた。

第2地区を攻略したカットニスは、非戦闘員も死ぬ現状に心を痛めてい
る。コイン首相からキャピタル総攻撃の指示が出るが、カットニスは
スノー大統領暗殺部隊を組織し反乱軍より先にキャピタルに侵入する。

すでに待ち伏せ体制が敷かれたキャピタルは町中がトラップだらけ、
しかも暗殺部隊は自分の意思で動くカットニスをはじめコインら反乱
軍上訴部への忠誠心が弱い。コインもそれを知っていて、あえて彼ら
を自由に行動させ、スノー暗殺の成否にかかわらず反乱軍が利用でき
るように手を打っている。

そのあたり、誰をどこまで信じるか、仲間同士で腹の探り合いをしな
がら敵を排除しなければならない。権謀術数はびこる戦場で生き残り、
使命を果たさそうとするカットニスの孤独と苦悩が浮き彫りにされる。

       お勧め度=★★★(★★★★★が最高)

          「ハンガー・ゲーム FINAL: レボリューション」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20151124
               
          を参考にしてください。




 本日はもう一本
 
      「Re:LIFE〜リライフ〜」  です。

話すときは韻を踏み、名セリフをアレンジして知識の量をひけらかす。
言葉尻にやんわりと皮肉を含ませて相手より優位に立つ。だが、そん
なスノッブ丸出しの会話はハリウッドの業界人なら笑顔でやり過ごす
が、田舎では批判と受け取られてしまう。栄光の過去と凋落した現在、
映画はかつてヒット作を生んだ脚本家が、地方の大学で己を見つめな
おす姿を描く。もともと乗り気はしなかった、ところが将来と向き合
う学生たちと接するうちに自分が目の前の現実から逃げていると気づ
く。その過程は、彼が講義する“主人公と動機”にシンクロし、ひと
りの男の再生の物語へと昇華されていく。引用とゴシップの多用は、
虚構の中に真実を宿らせるのはディテールであると教えてくれる。

大学の脚本コースを引き受けたキースはNY州の小さな町に赴任、知り
合った女子学生と早速意気投合する。しかし、倫理委員会のウェルド
ン教授を怒らせたうえ投げやりな授業のせいで厳重注意を受ける。

鬼教官のような学部長が実は子煩悩な感激屋だったり、研究テーマを
侮辱された堅物の教授が自伝の講評をキースに頼んだり、通俗を嫌う
女学生がダンスムービーに涙したりと、脇を固める登場人物の意外な
一面が、キャラクターに奥行きを持たせている。

何よりキース自身が、もっとも向いていないと考えていた“人に教え
る”楽しさに目覚める。人生は新たな発見の連続、でもそれは自ら行
動を起こした者のみが得られる喜びだとこの作品は訴えていた。

       お勧め度=★★★(★★★★★が最高)

            「Re:LIFE〜リライフ〜」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20151125

              を参考にしてください。 




 本日はもう一本
 
         「パリ3区の遺産相続人」  です。

まとまった財産が手に入ったと思っていたのに、とんでもない負債だ
った。ところがそれは愛情を拒んできた息子に遺した、カネよりも大
切なものがあるのを学べという父の遺言。物語は、パリの高級アパル
トマンを相続した男が、否応なくそこに住む老母と彼女の娘と交流す
る姿を描く。亡き父の秘密に触れるうちに自分を見つめ直していく過
程は、人と人のつながりこそがその人が生きてきた証だと訴える。不
倫・自殺・離婚・不義の子……、一見ドロドロとした愛憎にまみれた
人間関係の中にこそ人生の真実が隠されているのだ。

父の遺産のアパルトマンを訪れたマティアスは、そこで暮らすマティ
ルドとクロエ母娘に定額を支払って、空き部屋に滞在する羽目になる。
ある日、古い抽斗からマティルドと父が写った写真を発見する。

マティアスに問い詰められると、マティルドはあっさり父の愛人だっ
たと認める。しかもふたりとも配偶者のいる身でのダブル不倫。母の
自殺を目撃した経験を持つマティアスにとって、マティルドは家族を
不幸にした元凶でもある。だが、事実を事実と受け止めるのは、それ
が衝撃的でも時間が解決してくれるとふたりともわかっているから。

誰かを傷つけたり悲しませた。それでも、その時々の感情は本物で純
粋だった。決して後悔はしていないマティルドの達観。そしてマティ
アスを彼女に会わせた父の意図。どんなに現在が停滞していても、人
は、赦すことで先に進めるとこの作品は教えてくれる。

       お勧め度=★★★(★★★★★が最高)

                    「パリ3区の遺産相続人」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20151123

              を参考にしてください。 



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        余|談|
        ━┛━┛

ある市立のスポーツ施設に電話をかけたのですが、対応したのは声の
感じからたぶん年配の男性。

しかし、問い合わせ内容を何度繰り返しても「よく聞こえない」と言
われ、つい大きな声になったしまいました。

こちらのスマホの調子がおかしいのかと思っていると、とうとう「耳
が遠いから」と言い出す始末。別の女性と代わってもらうとすんなり
と話は通じました。

自分で耳が遠いとわかってるのならなぜ受話器を取ったのだろうか、
このじいさんは。。。

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      次回配信予定は11/28作品は
         
        「クロスロード」
         
              です。

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