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こんな映画は見ちゃいけない! 

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グラスホッパー こんな映画は見ちゃいけない! 

2015/11/12

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☆  こんな映画は見ちゃいけない!  2015/11/12  Vol.1702     ☆
   
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 こんにちは、発行人のオテロです。

 本日、とりあげる作品は
 
             「グラスホッパー」  です。

復讐を誓って相手の懐に飛び込んだのに、いいようにこき使われてい
る。優しすぎるのか気が小さすぎるのか、怒りや憎しみを爆発させる
よりも先に腰が引けてしまう。映画は、暴走車にはねられた婚約者の
仇を取るために闇組織のフロント企業に就職した若者が、偶然と必然
に踊らされる姿を描く。気が付くと命を狙われあてもなく逃げ回るが、
何が真実でどこまでが虚構かわからない。さらに周囲にちらつく殺し
屋の影。敵なのか味方なのかそれとも善意の第三者なのか、分かって
いるのは捕まれば死が待つことだけ。一癖も二癖もある強烈なキャラ
クターが入り乱れ、混沌とした人間関係に振り回されつつも走り続け
るしかない主人公の焦りと苛立ち、不安と恐怖がリアルに再現される。

闇組織のボス・寺原の息子の暗殺現場を目撃した鈴木は実行犯の“押
し屋”を追跡、住処を特定する。だが、裏切りが上司の比与子にばれ、
鈴木は組織から追われる羽目になるが、間一髪何者かに救助される。

一方、寺原の組織の裏事情を知りすぎた殺し屋・鯨を殺すために蝉と
呼ばれる殺し屋が放たれる。ターゲットの心を操り自殺に追い込む鯨
と圧倒的なナイフさばきを見せる蝉、対照的なテクニックを駆使する
両雄がお互いの存在を意識し距離を詰めていく。

2人とも感情の一部が壊れていて、孤独に耐えながら癒しを求めている。
不幸な生い立ちゆえに、日の当たる世間に居場所が持てない運命を背
負った彼らの、自覚しつつも封印してきた“生きる哀しみ”が切ない。

       お勧め度=★★(★★★★★が最高)

                   「グラスホッパー」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20151110
               
          を参考にしてください。




 本日はもう一本
 
         「ミケランジェロ・プロジェクト」  です。

人々に感動や希望を与えてきた芸術作品は、人類共通の財産として犠
牲を払っても守らなければならない。物語は第二次大戦末期、ドイツ
軍に略奪された欧州各国のアートを奪還する使命を帯びた7人の米兵の
活躍を追う。軍人といっても素人のオッサンに若者1人、最前線には行
かないが、それでもドイツ軍とはあちこちで遭遇する。列車やトラッ
クで運び出された大量の絵画彫刻はどこに消えたのか、野望潰えたヒ
トラーの狂気からそれらを救えるのか。味方の支援もままならぬ中、
豊かな発想と行動力、粘り強い交渉力で次々と隠し場所を暴いていく
過程は、暴力の時代にも理性は健全であると訴える。

美術史学者のストークスはアーティストや美術商・鑑定家を集めた部
隊を結成、ノルマンディに上陸。ファン・アイクの祭壇画、ミケラン
ジェロの聖母子像を始めドイツ軍が持ち去った美術品の捜索を始める。

パリに赴いたMETの学芸員・グレンジャーは、ドイツ軍の下で働いてい
た学芸員・クレールに接近、情報を得ようとする。ところが、クレー
ルは米軍が美術品の横取りを狙っているのではと疑い、なかなか心を
開かない。解放後もドイツ協力者のレッテルを張られつらい日々を送
ってきたクレールと、グレンジャーの間に芽生えた感情が甘く切ない。

ただ、各地に散った他のメンバーの活動も並行して描かれるため、散
漫な印象は否めない。クレールとグレンジャーの愛と葛藤にテーマを
絞ったほうがより劇的な展開になったのではないだろうか。。。

       お勧め度=★★*(★★★★★が最高)

                  「ミケランジェロ・プロジェクト」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20151109

              を参考にしてください。 

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        余|談|
        ━┛━┛

今年の新語・流行語大賞にノミネートされるほど印象に残った五郎丸
選手の「ルーティン」ですが、W杯以降のラグビーブームは少し異常な
気がします。

確かに、世界とは大差があった日本ラグビーが南アを破ったのは歴史
的快挙かもしれませんが、結局は予選敗退。

実力では世界トップクラスの野球や、すでにW杯で決勝トーナメントに
残った実績のあるサッカーなどの競技者から見れば、なんでそれほど
大騒ぎするのという感じではないでしょうか。

2019年には強豪に勝っても、“番狂わせ”と言われないくらいの実力
をつけてほしいものです。。。

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      次回配信予定は11/14作品は
         
        「ローマに消えた男」
         
              です。

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