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こんな映画は見ちゃいけない! 

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ジョン・ウィック  こんな映画は見ちゃいけない! 

2015/10/22

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☆  こんな映画は見ちゃいけない!  2015/10/22   Vol.1696    ☆
   
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 こんにちは、発行人のオテロです。

 本日、とりあげる作品は
 
           「ジョン・ウィック」  です。

自宅で十数人、ナイトクラブでも十数人、ロシア教会でも数人、敵の
隠れ家で十数人、さらにヘリポートに向かう道路で数人。ほとんどは
頭に銃弾をぶち込は、残りは急所に刃物を突き立てる。さすがに3桁に
は達していないだろう、だが50人越えは確実。まるで「映画の中で1人
の主人公が殺した悪党の人数」を競うかのごとく、襲い掛かってくる
ギャングを次々に倒していく。物語は妻の忘れ形見と自分の宝物を奪
われた男が、怒りに駆り立てられて復讐を遂げる姿を描く。彼の正体
は殺し屋を始末する殺し屋、正確な射撃と華麗な体さばきで死神です
ら耳目をふさぐ圧倒的な殺戮のシンフォニーを奏でる。

引退した殺し屋・ジョンの家に、ロシアマフィアのボス・ヴィゴの息
子が押し入り、愛犬を殺した上に愛車を持ち去る。ヴィゴは和解を申
し入れるがジョンに拒否され、子分を総動員し殺し屋を数人送り込む。

喪失の悲しみを踏みにじった者たちに対しては一切の感傷も同情も持
たず絶命させていくジョン。相手がゲームの中の標的であるかのよう
に反射的かつ効率的に対処していく。その過程でジョンは、死を眼前
にしたタメもとどめを刺した後の余韻もなく、死体の山を築いていく。

銃撃のほかにも、ナイフや尖物の扱いや、拳や脚を使った打撃系から
関節技まで使いこなす格闘術はまさに殺しの美学。鍛え上げられた肉
体から発せられる痛みを伴ったリアリティと、まったく新しいアクシ
ョンの連続にしばし目が釘付けになった。

       お勧め度=★★★(★★★★★が最高)

                   「ジョン・ウィック」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20151020

                を参考にしてください。




 本日はもう一本
 
         「ステーキ・レボリューション」  です。

表面に香ばしい焦げ目をつけた1枚肉にナイフを入れると、滋味豊富な
肉汁がしみだしてくる。味付けは塩と胡椒、肉のうまみを最大限に引
き出す調理法で供されたステーキは、高価格にもかかわらず注文は後
を絶たない。映画は世界一うまいステーキを求めて、欧州のみならず
南北米大陸から日本にまで足を伸ばし、牛肉がいかにして生産される
かを追う。穀物飼料で肥育され短期間で出荷される米国の大衆的な牛
肉は安いけれど安全性に問題があると消費者は気づき始め、市場の動
向に敏感な生産者は放牧を選んでいる。確かに手間もコストもかかる、
しかし本当においしくてエコな牛肉を食べたいという嗜好の変化が畜
産業を変えつつある。カメラはそんな現場の最前線に切り込んでいく。

ディレクターのフランクはフランスの牛肉料理がイギリスに劣ると知
る。それを機に、精肉業者のイブと共に、どこの国のステーキがいち
ばんかを探る旅に出る。見えてきたのは業界の大胆な変革だった。

NYでは牧草だけで飼育した牛肉を扱う精肉店やレストランが人気を呼
び、まだ小規模ながら顧客をつかんでいる。欧州でも牧草飼育が主流
で、英国やイタリアでも成育に十分な時間をかけ牛が安心する環境を
整えている。スペインでは老牛ほど味がよいとされ、肉質は牛の性格
で決まるとまで言う。

彼らの言葉には、他の生き物の命をいただいて生きている、その感謝
と敬意が感じられた。

       お勧め度=★★★(★★★★★が最高)

                  「ステーキ・レボリューション」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20151021

              を参考にしてください。 




 本日はもう一本
 
           「白い沈黙 」  です。

消えた娘、半狂乱の母、疑われ自責の念に駆られる父。誘拐ならば身
代金が要求されるはず、殺人ならば死体が出てくるはず。ところが、
犯行の目的が分からず生死もはっきりしないまま時だけが流れていく。
物語は失踪した少女が生存の手がかりを発したことから起きる、犯人
と警察・両親の緊迫した駆け引きを追う。大人になった娘は、自分が
なぜ拉致されたのかもどこにいるのかもわからない。それでもモニタ
ー越しに母を見て、気持ちを奮い立たせている。母は小出しにされる
情報に踊らされ、父はわずかな希望に縋りつき、警察は大胆な犯人の
後塵を拝する。全編、張りつめた映像と予測できない展開に思わず息
をのんだ。

ほんの数分目を離したすきにマシューの娘・キャスが行方不明になる。
8年後、キャスがライブチャットで少女を勧誘する姿が発見され、捜査
員のニコールとジェフリーが動き出す。

キャスはミカという男に見張られ狭い地下室に監禁されている。正気
を保っていられるのはミカが両親との再会をほのめかしているから。
一方でミカはマシューやティナが精神的に参っていくのを楽しむ底意
地の悪さも持つ。そんな男が社会では普通のビジネスマンとしてふる
まっているギャップが恐ろしい。

さらにミカは謎の女を使いニコールも誘拐する。ミカがギャングのよ
うな犯罪組織の一員ではないところがこの事件の異常さを際立たせる。

       お勧め度=★★★(★★★★★が最高)

                  「白い沈黙 」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20151019

              を参考にしてください。 




 本日はもう一本
 
           「サバイバー」  です。

孤立無援、絶体絶命。裏切り者の汚名のみならず殺人者の濡れ衣まで
着せられたヒロインは、米国大使館とロンドン警察、さらに超一流の
殺し屋にまで命を狙われる。同時に、自分だけが気づいている大規模
テロ計画を阻止して身の潔白を証明しなければならない。物語は米国
に入国しようとするテロリストの情報をつかんだ外交官が、ひとり奮
闘する姿を描く。監視カメラが張り巡らされたロンドンの町、迷路の
ような地下道、ターミナルの雑踏。信じられるものはごくわずか、通
信がモニターされる中、ヒロインは傷つき疲れ果てても決して弱音を
吐かず、己の頭脳と肉体を頼りに逃走し反撃のチャンスをうかがう。
短いショットを積み重ねた演出は瞬きできないほどスリリングだ。

ロンドンの米国大使館でビザ発給をチェックするケイトは怪しげな申
請者を発見するが、管理者のビルにもみ消される。その後、レストラ
ンで爆弾が爆発、難を逃れたケイトは殺し屋に追われる。

IDの発信機でケイトは米国大使館に追跡され、殺し屋も彼女の居場所
を特定する。逃げても逃げても追手は迫ってくるが、米国大使館員の
中には彼女の協力者も現れる。やがてケイトはビルの不正を告発する
データを入手し、テロリストの存在と真の目的を把握し、NYに飛ぶ。

その間の展開が非常に目まぐるしく考えるいとまをあたえてくれない
が、米兵がアフガンで捕虜となるプロローグの伏線がきちんと回収さ
れていて、対テロ戦争の非情さを思い知らされる。


       お勧め度=★★*(★★★★★が最高)

                  「サバイバー」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20151022

              を参考にしてください。 

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        余|談|
        ━┛━┛

横浜の欠陥マンション事件、実は隣接するSCによくいくので、この建
物の前を頻繁に通ります。ここのところ深夜でも警備員が各入口を固
めているようです。

住民にとって不幸中の幸いだったのは、施工主が大手だったこと。10
年前の耐震偽装事件は施工主が倒産して被害者のほとんど泣き寝入り
でした。

今回は三井不動産や旭化成が会社の社会的信用を賭けて対応するので、
多少の不便はあっても金銭的な補償は受けられるはず。

うまく立ち回って“焼け太り”する人が出るかもしれませんね。。。

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      次回配信予定は10/24作品は
         
        「アース・トゥ・エコー」
         
              です。

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創刊日:2002-12-02  
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