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こんな映画は見ちゃいけない! 

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ジュラシック・ワールド こんな映画は見ちゃいけない! 

2015/08/01

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☆  こんな映画は見ちゃいけない!  2015/8/1   Vol.1676     ☆
   
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 こんにちは、発行人のオテロです。

 本日、とりあげる作品は
 
              「ジュラシック・ワールド」  です。

体温を下げ体色を変え脱走を偽装して人間たちを出し抜く。高い知能
は飼いならされるのを潔しとせず、己の力を誇示するかのように視界
にはいるすべての動くものを殺すか服従させる。人工的に生み出され
たハイブリッド恐竜の圧倒的なパワーとリアルな造形、狡知に長けた
キャラクターが魅力的だ。その破壊活動は生命倫理の一線を越えてし
まった科学者や経営者に対する神の鉄槌、物語は、檻から逃げ出した
恐竜に人間が襲われるという第一作のパターンを踏襲するが、すでに
開園している恐竜テーマパークには観光客が押し寄せ、肉食の翼竜も
解き放されるなど、パニックのスケールは格段にアップしている。

TレックスのDNAに様々な恐竜・動物のDNAを加えて創造された巨大肉食
恐竜・インドミナスレックスが飼育施設から逃亡、現場責任者のクレ
アはラプトル調教に成功したオーウェンとインドミナスの行方を追う。

その過程で園内に取り残されたクレアの甥たちや、来場者数を気にす
るCEO、ラプトルを生物兵器に応用しようとする警備担当者らの思惑が
交錯する。一方インドミナスは体内に埋め込まれた発信機を自力で外
し、数十秒で捕獲部隊を殲滅するなど想定外の戦闘能力で人間に反撃、
観光客が滞在するエリアに向かう。

高い塀の中で社会性を身につけず育てられたインドミナスがサバイバ
ル本能を全開にして“狩り”と“食事”を楽しむ姿は、人間のエゴと
欲望の産物である自らのアイデンティティを探る旅にも見えた。

       お勧め度=★★★*(★★★★★が最高)

                 「ジュラシック・ワールド」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20150624

                を参考にしてください。




 本日はもう一本
 
           「野火」  です。

兵士としては役に立たず病人というほど重篤ではない健康状態で生き
抜く道を選択した男は、死よりも過酷な現実と直面する。物語は第二
次大戦中、レイテ島に取り残された日本兵のサバイバルを描く。空腹
と疲労と機銃掃射と待ち伏せで倒れた友軍を尻目に、主人公は黙々と
重い歩を進める。もはや敵は米軍やゲリラではなく、隙あらば食料を
盗もうとする同胞たち。そんな状況で彼を支えたのは、目にした事件
体験した事実を記憶にとどめ記録に残す、作家の使命感だ。

結核のため部隊を追い出された田村一等兵は野戦病院に向かうが入院
を断られる。田村はジャングルで単独行動をとるうちに撤退中の他部
隊と遭遇、原隊が全滅したと聞かされて彼らと合流する。

道なき道はいつ奇襲されるかわからず、延々と続くジャングルの緑は
忌まわしい呪いのよう。田村はその後も彼らについていくが、夜襲に
あい昏倒、若い兵士・永松に助けられ“猿の肉”と呼ぶ干し肉を与え
られる。永松は年配の安田と一緒にいた。

永松と安田は原住民を射殺し常食にしている。そして今や田村の体を
狙っている。自分が生き残るために個人的に恨んでも憎んでもいない
敵や市民を殺すのが戦場ならば、安田たちの行為も戦争中の出来事と
正当化されるのではと思わせる狂気の連鎖。極限で露わになる人間の
真実に、鉛を飲まされた気分になった。

       お勧め度=★★★(★★★★★が最高)

              「野火」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20150731

              を参考にしてください。 

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        余|談|
        ━┛━┛

「みんな手すりにつかまろう」とアホなことを呼びかけるポスターを、
駅でよく見かけます。急いでいる人のための「エスカレーターの片側
空け」は今や常識となっているのに、なぜマナー違反を奨励するのか。

ポスターには「事故が多く発生している」と書かれていますが、具体
的な数字を示さないのは、歩行が原因の事故など実際はほとんど起き
ていないのでしょう。

むしろ通行が阻害されると、苛立った歩行者と立ち止まる人の間でト
ラブルが起きかねません。そのことは事業者側も分かっているはず。

その証拠に、エスカレーターでしか行き来できない東京メトロ永田町
駅の半蔵門線-有楽町線の連絡通路には、このポスターは1枚も掲示さ
れていません。。。

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      次回配信予定は8/6、作品は
         
          「ミッション・インポッシブル ローグ・ネイション」
         
              です。

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