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こんな映画は見ちゃいけない! 

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きみはいい子 こんな映画は見ちゃいけない! 

2015/06/25

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☆  こんな映画は見ちゃいけない!  2015/6/25   Vol.1668    ☆
   
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 こんにちは、発行人のオテロです。

 本日、とりあげる作品は
 
             「きみはいい子」  です。

肩でも背中でもいい。心が折れそうになったとき、傷ついたとき、抱
きしめてもらうだけで重荷から解放されていく。どんな言葉よりも温
かい安心と信頼、それを交感し共有するのが“愛”。映画は小さな町
の小学校と周辺をスケッチする。いじめとモンスターペアレンツに悩
む新人教師、わが子への接し方を知らない母、認知症老人と自閉症児。
人との適切な距離感の取り方が分からない老若男女の苦悩がリアルに
再現される。やり場のない苛立ちと逃げ場のない孤独、誰もが問題を
抱え戦っている、正解がないのもわかっている。それでも “あなたは
ひとりじゃない”と相手に伝えることで救われるのだ。

4年生の担任・岡野は放課後の校庭で時間をつぶしている神田に声をか
ける。幼い娘・あやねについ手を上げてしまう雅美は自己嫌悪してい
る。通学路脇に住むあきこは毎日挨拶をしてくれる弘也に好感を抱く。

もはやインネンとしか言えない文句をつけて絡んでくる児童にも、決
して怒らない岡野。児童に一人の人間として相対する姿はいかにも、
“教育の理想を目指す新任教師”らしいが、少しでも弱みを見せると
つけあがるガキという現実の前に疲れ果てていく。

公園では、雅美はママ友の陽子の鷹揚な子育てに、自分に足りない物
はなにか気づくが、あやねに実行する勇気を持てないでいる。いつも
雅美の顔色をうかがい、ミスをするとすぐに両手で頭を庇う姿勢を取
るあやねの、身にしみついた恐怖への反射が哀しい。

       お勧め度=★★★★*(★★★★★が最高)

              「きみはいい子」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20150427

    を参考にしてください。




 本日はもう1本

        「グローリー 明日への行進」  です。

人種差別を口にする州知事、厳しい要求を突き付けられる大統領、暗
殺を仄めかすFBI長官、法を遵守しようとする裁判官、共闘する聖職者、
敵意むき出しの官憲、不快を隠さない一般市民。様々な立場の白人た
ちが、黒人の公民権運動に対し、どういう態度を取るべきか決断を迫
られる。暴力で抑え込もうとしても、黒人リーダーは非暴力を貫き良
心に訴えてくる。そして白人たちに問いかける、“より理性的なのは
誰か”と。物語は、キング牧師の生涯におけるハイライト、黒人参政
権を求めて行われたセルマ大行進にスポットを当て、決して消せない
自由への熱い思いと、教科書に載っていない主人公の一面をあぶりだ
す。世論を武器に大統領すら脅す、策士としての顔が新鮮だった。

キング牧師は、アラバマ州での黒人投票を認めさせるためのデモ行進
を計画する。1日目のデモは警官隊の暴行で解散させられるが、全米
にTV中継されたため、2日目には白人を含む多くの支援者が合流する。

白人が黒人を殺しても誰も罰せられず何も報じられない。キングは周
到にメディア戦略を立て州外の人々に訴え、米国内だけでなく諸外国
に向けてアラバマで起きている現実を発信しようとする。二度目の行
進ではあえて撤退し、様々な思惑を持つセクトを選別したりもする。

その姿は社会運動のカリスマである前に、5手先を読む勝負師のよう。
時に自重し機が熟すのを待つ慎重さも世界を変えるには必要と彼の言
動が教えてくれる。

       お勧め度=★★*(★★★★★が最高)

                「グローリー 明日への行進」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20150622

    を参考にしてください。


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        余|談|
        ━┛━┛

ここにきて急に韓国政府が日本にすり寄ってきました。セウォル号に
続きMARS対策などの失政、日中雪解けで外交での敗北、それらを朴政
権が半ば認めたようなものでしょう。

「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産登録にさんざんいちゃも
んをつけておきながら、手のひらを返すように妥協するなどあいた口
がふさがりません。

それでも慰安婦問題だけは絶対にひかない姿勢を貫こうとするから、
ややこしくなる。ここで矛先を収めればほぼ日韓関係は友好的に戻る
のに、何を躊躇しているのでしょうか。

彼女の父・朴正熙大統領は勇気をもって国交を正常化しました。その
DNAを少しでも娘が受け継いでいればと残念でなりません。。。

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      次回配信予定は6/27、作品は
         
        「アリスのままで」
         
              です。

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