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こんな映画は見ちゃいけない! 

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マッドマックス こんな映画は見ちゃいけない! 

2015/06/18

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☆  こんな映画は見ちゃいけない!  2015/6/18   Vol.1666    ☆
   
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 こんにちは、発行人のオテロです。

 本日、とりあげる作品は
 
     「マッドマックス 怒りのデス・ロード」  です。

一面茶褐色の渇ききった荒野。砂埃をまき散らしながら爆走するトレ
ーラーと、追走する装甲車の群れ。そこでは“死”は日常でしかなく、
生きる理由の乏しい者は容赦なく殺されていく。もはや使われなくな
って久しい「世紀末」という言葉がぴったりとはまる世界観を完璧に
ビジュアル化した映像は、ある種の様式美に昇華されている。さらに、
悪党の館で囲われた出産装置扱いされる若い女や搾乳器をつけれれた
乳母、名誉の死を願う戦闘員とエネルギー源の血を抜かれる男など、
人間を消費材としか考えない崩壊したモラルがディテール豊かに再現
される。ひたすら砂漠でカーチェイスと破壊を繰り返す展開ながらユ
ニークな戦闘法が次々と披露され、圧倒的な映画体験となった。

ジョーを神と崇める集団に襲われたマックスは“輸血袋”として拘束
され、謀反を起こしたフュリオサの追っ手に加わる。砂嵐の中で縛め
を解いたマックスはフュリオサと合流、逃亡の手助けをする。

マックスは射撃に長けた元警官、痛みも苦悩も感じる人間に過ぎない。
フュリオサはジョーの専横に怒り、彼の女たちを解放しようとしてい
る。家族を奪われた過去を持つ2人はいつしか同志となり、ジョーに忠
誠を誓う狂信的な戦闘員と戦う。

それらのシーンでは、大地を揺るがす迫力の車両が次々と爆破され、
疾走する車両の屋根やつなぎ目で格闘し、身をくくりつけた長棒のし
なりを利用した攻撃など、視覚的な驚きに満ちていた。

       お勧め度=★★★*(★★★★★が最高)

              「マッドマックス 怒りのデス・ロード」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20150605

    を参考にしてください。




 本日はもう1本

       「海街diary」  です。

縁側と庭の梅、居間のこたつでごろ寝、丸テーブルでの朝食、むき出
しのコンセント。彼女たちが生活する古い一軒家は昭和後期のたたず
まいを残す。住宅街を縫って路面電車が走る町、桜のトンネル、漁港
の水揚げ、夏の花火、梅雨の紫陽花。移ろいゆく四季を丁寧に撮影し
た映像は日常には美しさがあふれていると再認識させてくれる。物語
は両親に見捨てられた三姉妹が住む家に腹違いの四女が加わったこと
から起きる小さな波紋を描く。複雑な感情を抱きながらもしっかり者
を演じる四女を、似た性格の長女は放ってはおけない。そんな長女と
四女の繊細な機微に、奔放な次女とマイペースな三女の気持ちが立体
的に絡み、家族への思いがディテール豊かに再現されていく。

幸、佳乃、千佳の元に15年前に出て行った父の訃報が届く。葬儀に出
席した3人は継母のそばで居心地悪そうにしている中学生のすずを見て
一緒に暮らそうと声をかけ、すずは彼女たちに引き取られる。

元来明るく活発なすずは、学校にもサッカークラブにもすぐに馴染む。
三姉妹にとっては、すずは父をいちばんよく知っている存在で、彼女
から父の話を聞きたがるが、すずは彼女たちの父を奪った女の娘とい
う立場に呵責を覚えている。気が回りすぎるがゆえにすずの胸中に気
づいてしまう幸は、一方でだらしない実母につらく当たったりする。

その過程で、愛憎入り混じった血縁関係のややこしさと愛おしさが、
一家の行事や親族との付き合いの中で浮き彫りにされていく。

       お勧め度=★★★(★★★★★が最高)

                「海街diary」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20150615

    を参考にしてください。




 本日はもう1本

         「アナーキー」  です。

怒り、嫉妬、裏切り、嘘、疑惑、憎悪……。負の感情が渦巻き、力の
みが正義とされる世界、引き裂かれた若いカップルは自分たちの絆だ
けは真実だと信じている。だが、その思いも巧みな罠と甘言の前にな
すすべもない。物語は、警察と敵対するギャングのボスによる、娘の
結婚への反対から始まる悲劇を描く。シェイクスピアの古典を説明的
なセリフもそのままに荒廃した現代の町に舞台を移して再現した映像
は、男と女、父と娘、母と息子、ギャングと警察、それらの協力と対
立を軸に思惑が複雑に絡み合い、わかりづらい一面もある。しかし、
俳優たちが映画的な演技をしながら演劇的な発声法をするアプローチ
を見せ、強烈な個性と圧倒的な存在感を示しスクリーンを引き締める。

一人娘のイノジェンを継子・クロートンに嫁がせようとするシンべリ
ンは、イノジェンの夫・ポステュマスを追放する。ポステュマスは旅
先でヤーキモーにイノジェンの貞操を疑われ、賭けに応じる。

ヤーキモーはイノジェンを口説こうとするが拒絶され、偽の証拠をで
っち上げてポステュマスから指輪を巻き上げる。妻の不貞に失望した
ポステュマスは側近のピザーニオにイノジェンを殺せと命じるが、ピ
ザーニオの機転でイノジェンは逃亡する。一方、シンベリンは警察と
全面抗争に入り、クロートンはイノジェンを探す途中で斬殺される。

その間、誤解と行き違いが頻繁に起こり、登場人物の運命は流転する。
そのあたり、原典の梗概を押さえておかないと整理がつかないだろう。

       お勧め度=★★*(★★★★★が最高)

                「アナーキー」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20150418

    を参考にしてください。

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        余|談|
        ━┛━┛

以前深夜枠で放送され、映画化もされた人気アニメ「あの日見た花の
名前を僕達はまだ知らない。」が実写ドラマ化されるそうです。

舞台となった埼玉県秩父地方の風景をリアルに再現し、登場する橋や
神社は「アニメ聖地巡礼」の人気スポットになっています。

ずっと気になっているのが、登場人物のひとり・安城鳴子のニックネ
ーム。別の想像をした人も多いはず。

ゴーデン枠の放送でも、やっぱり「あなる」で通すのだろうか。。。

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      次回配信予定は6/20、作品は
         
        「愛を積むひと」
         
              です。

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