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こんな映画は見ちゃいけない! 

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ライアの祈り こんな映画は見ちゃいけない! 

2015/06/11

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☆  こんな映画は見ちゃいけない!  2015/6/11   Vol.1664    ☆
   
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 こんにちは、発行人のオテロです。

 本日、とりあげる作品は
 
       「ライアの祈り」  です。

傷つきたくない、それ以上に相手を傷つけたくないから恋に前向きに
なれない女。研究一筋の愚直な性格ゆえ、気持ちをうまく伝えられな
い男。そんなふたりが、縄文土器を通じて交流していくうちに、お互
いに気になる存在になっていく。物語は中年真っ盛りのふたりが忘れ
ていた胸のときめきを取り戻していく過程をコミカルに描く。人とし
て一番大切なものは何か、だが、その答えを受け入れられない者もい
る。天に祈るように手を合わせる土偶に、幸せに生きるとはどういう
ことかが象徴されていた。

バツイチ一人暮らしの桃子は、合コンで縄文遺跡の研究調査に携わる
クマゴロウと知り合う。彼が語る縄文人の世界観に桃子は惹かれるが、
彼女にはクマゴロウに言い出せない秘密があった。

無骨で不器用で女心の機微がわからないクマゴロウ。それでも確固と
した自分のやるべき仕事を持つ彼に桃子は小説家になる夢を思い出す。
データから仮説を導く学術調査ではなく、土器の一片から当時の人々
の喜怒哀楽に思いを馳せる。1万年も平和だった時代にも悲喜こもごも
あったはず。クマゴロウの熱弁に、いつしか桃子も発掘現場に足しげ
く通い始める。

今のままでいいとは思わないが、情熱だけで突っ走れるほどのパワー
はない。しかし、老後を考えるともう決断を先延ばしにできない。人
生後半戦に差し掛かった男女の苦悩がリアルだった。

       お勧め度=★★★*(★★★★★が最高)

              「ライアの祈り」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20150608

    を参考にしてください。




 本日はもう1本

       「トゥモローランド」  です。

高度に発達したテクノロジー、モニュメントのように空に伸びる建物、
交通機関も立体化され、人々の表情は生気に満ちている。そこに行く
資格があるのは、自分の運命を切り拓く進取の精神と決してあきらめ
ない気概を持つ者のみ。物語は、そんな別世界に招待されたヒロイン
が、課された途方もない使命を全うしようと奮闘する姿を追う。温暖
化、紛争、食糧不足、現在の地球が抱える深刻な諸問題はネガティブ
なメッセージを刷り込まれた人間が不幸な未来を自らの手で引き寄せ
た結果という主張が、強烈なマスコミ批判として機能している。メデ
ィアが危機を煽り、大衆がそれを信じれば本当に起きてしまう危険性、
幸せは明るい予想図を描かなければ訪れないとこの作品は訴える。

1964年、発明少年・フランクはミステリアスな少女・アテナからもら
ったバッジの力で、ファンタジックな未来都市に迷いこむ。50年後、
荷物に紛れたバッジに触れたケイシーも未来都市のビジョンを見る。

ビジョンに憑りつかれたケイシーはバッジの謎を解こうとするが、怪
しい男女に奪われそうになり、間一髪アテナに助けられる。さらに黒
服軍団の追跡をかわしながら、アテナは隠遁生活を送るフランクの元
にケイシーを導く。そこで、もうすぐ地球は滅亡すると悲観するフラ
ンクはケイシーのポジティブさにわずかな希望を見出す。

彼女こそ地球を救える唯一の人間、フランクはケイシーを道連れに想
像を絶する冒険の旅に出る。

       お勧め度=★★*(★★★★★が最高)

                「トゥモローランド」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20150610

    を参考にしてください。




 本日はもう1本

       「靴職人と魔法のミシン」  です。

再開発の名のもとに立ち退きが進み、居座っているのは中高年ばかり。
何世代にもわたる家業なのに自分の代で最後になるかもしれない。何
より、受け継いだ技術を伝えるべき次世代がいない。物語はNYの古い
住宅街で靴修理店を営む男が、手直しした靴に足を入れるとその持ち
主の外見になる魔法を身に付け、地上げ屋と戦う過程を描く。食い逃
げ、クルマ泥棒、ナンパとやりたい放題だが、美女といい雰囲気にな
ってもベッドには入れず、時に本体と出くわすこともある。そして学
んだ魔法を正しく使う術。21世紀の最先端とは距離を置いたユダヤ人
社会の謎めいた空気が、おとぎ話の世界にいざなう。

客から預かった靴を曾祖父の足ふみミシンで修理したマックスがその
靴を履くと、鏡に映るのは持ち主の顔。それで修理した他の客の靴に
も同じ力が宿り、マックスは母の願いを叶えてやろうと思いつく。

経済成長と技術革新がよしとされる米国の資本主義的価値観に背を向
けて生きるマックスと街の人々。カネよりも人間関係、物質的な豊か
さより精神的な安らぎを望んでいる。大切なのは家族やコミュニティ
の絆。しかし、札束攻勢をかけ、チンピラを使って脅す開発業者にま
ともには太刀打ちできない。

マックスは変身術を使ううちに開発業者の計画を知り、阻止しようと
奔走する。小心者が精いっぱいの勇気を振り絞る姿は小腹をくすぐる。
“パワー”があっても、誰もがヒーローになれるわけではないのだ。

       お勧め度=★★*(★★★★★が最高)

                「靴職人と魔法のミシン」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20150609

    を参考にしてください。

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        余|談|
        ━┛━┛

メジャーリーグ・アスレチックスのパット・ベンディット投手が見事
な両手投げを披露しました。

右打者には右投げ、左打者には左投げ。おかげでスイッチヒッターの
時はどちらで投げるかをあらかじめ示す新ルールも定められました。

マンガ「ドカベン」でも、両手投げの投手が投球直前までどちらで投
げるかわからないフォームで山田をきりきり舞いさせる場面がありま
した。

あれは違反投球だったのか。。。

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      次回配信予定は6/13、作品は
         
        「ハイネケン誘拐の代償」
         
              です。

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創刊日:2002-12-02  
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