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こんな映画は見ちゃいけない! 

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ジヌよさらば こんな映画は見ちゃいけない! 

2015/04/04

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☆  こんな映画は見ちゃいけない!  2015/4/4   Vol.1647     ☆
   
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 こんにちは、発行人のオテロです。

 本日、とりあげる作品は

       「ジヌよさらば」  です。

貨幣経済と縁を切り、物々交換と労働の対価として食料などの必需品
を手に入れて暮らすのは可能か? 東京ライフに疲れ果て限界集落寸
前の過疎地にやってきた若者は、そんなモノを売らない、買わない生
き方を求め実践する。だが、農業ならば、田舎ならばなんとかなると
いった甘い考えは早々に破綻し、村人の好意に頼らざるを得なくなる。
物語はカネ恐怖症になった主人公が山間の集落に一軒家を買い住むう
ちに、村長をはじめ村人との交流を深める一方、様々なトラブルに巻
き込まれていく姿を描く。プライバシーは筒抜け、どろどろの人間関
係、そして誰もが知りながら口にしない秘密。他人のために生きる男
の苦悩を、阿部サダヲにしては抑制の効いた演技で表現する。

カネを使わない生活をしようと引っ越してきたタケは、夜の寒さに挫
折、村長の与三郎の世話になる。さらに田植えも装備が足らず結局村
人の手を借りる始末。ある日、600万の預金通帳を捨てたのが知れ渡る。

それなりの覚悟を持っているのかと思いきや、ヒートテック以外はほ
とんど準備をしていないタケ。カネのない社会というユートピアを夢
みているわけでもなく、ただ現金に触るのが怖いだけで志は非常に低
い。にもかかわらず“来るものは拒まず”的性格ゆえに、特に己から
働きかけなくてもすんなりと村に馴染んでいる。

不器用でも、起こる出来事はなんでも受け入れようとするタケの哲学
は、ある意味人生を有意義に過ごす大切なコツなのかもしれない。

       お勧め度=★★*(★★★★★が最高)

                     「ジヌよさらば」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20150312

    を参考にしてください。




 本日はもう1本

          「忘れないと誓ったぼくがいた」  です。

忘れないと誓ったのに、少年の記憶から彼女が消えていく。そんな馬
鹿なと疑っても、いつしか忘れたことすら忘れてしまう。少女は、彼
の頭の中から自分がフェイドアウトしていく寂しさをこらえつつ、黙
って見つめているしかない。物語は大学受験を控えた高校生と、“他
人に忘れられる”少女のひと夏の恋を描く。その過程で、喜びと感謝、
絶望と哀しみを繰り返すヒロインの透き通った瞳が胸を締め付ける。
そしてどこかで奇跡を期待する彼女の複雑な心の動きを、早見ゆかり
が懸命に伝えようとする。認知症患者の感覚を逆転させた世界観はと
ころどころに綻びも見えるが、人間を含むあらゆる物質は、他に観測
者がいて初めて存在価値が生まれると教えてくれる。

夜の坂道で美しい少女・あずさと出会ったタカシは、翌日彼女が同じ
高校の同級生と知る。あずさが秘密を打ち明けると、タカシはあずさ
との出来事をスマホで逐一記録する。

“人は肉体的な死の後、誰からも思い出されなくなった時に本当の死
を迎える”と思っているからこそ、誰もが生きた痕跡を残そうとする
のだろう。だがあずさがおかれているのは、肉体の死よりも先に“二
度目の死”を経験し、しかもそれを知覚する精神と肉体は健康なまま
という皮肉で残酷な状況。

何度もタカシに「忘れないで」と念を押す彼女の姿は、痛々しいほど
切実だった。

       お勧め度=★★*(★★★★★が最高)

                     「忘れないと誓ったぼくがいた」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20150403

    を参考にしてください。

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        余|談|
        ━┛━┛

プロ野球DeNAベイスターズのグリエル選手が来日を拒み続け、ついに
自由契約となってしまいました。

原因はキューバ政府と米国政府の“雪解け”。米大リーグ機構がキュ
ーバ人選手を獲得する際の面倒な手続きが実質なくなり、メジャー行
きが簡単になったからです。

グリエルにとっては日本球団とはけた違いの年俸を手に入れるチャン
ス。地球の裏側の国との契約を守ろうなどという律義さは元からない
のでしょう。

急場しのぎにもならないキューバ人。やはり選手は“買う”より育て
たほうがいいという教訓だと思います。。。

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      次回配信予定は4/9、作品は
         
        「ソロモンの偽証 後篇・裁判」
         
              です。

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