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こんな映画は見ちゃいけない! 

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アンリミテッド こんな映画は見ちゃいけない! 

2015/04/02

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☆  こんな映画は見ちゃいけない!  2015/4/2   Vol.1646     ☆
   
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 こんにちは、発行人のオテロです。

 本日、とりあげる作品は

       「アンリミテッド」  です。

塀を飛び越え、柵を登り、壁を伝い、ビルからビルへとジャンプする。
重力を無視したしなやかな身のこなしは社会のあらゆる束縛から解放
された自由を象徴している。物語は、そんなパルクールの世界に魅せ
られた若者が修練を積み仲間を得ていく過程で、犯罪に手を染めてい
く姿を描く。わずかな隙間があれば体を滑り込ませ、音と気配を消し
て建物に侵入したかと思うと、全力疾走で追っ手から逃れる。それら
のシーンで俳優やスタントマンが見せる圧倒的な身体能力はもはや芸
術の域に達し、彼らの動きと表情を間近にとらえるカメラワークは臨
場感に満ちている。人間の肉体とは、ここまで鍛え上げられるものな
のかとあらためて驚嘆した。

自転車便ライダーのカムは配達中にビル街を逃走する一団と遭遇、そ
のパフォーマンスに心を奪われる。メンバーの紅一点・ニキと再会し
たカムは早朝練習に加わり、ボスのミラーから“仕事”を依頼される。

ミラーたちは技術と体力を生かして泥棒を生業としている。狙いはあ
くまで不正にため込んだ金品なので警察に目をつけられることもほと
んどない。躊躇なく発砲してくるギャングを相手に変幻自在のステッ
プで銃弾をかわすカムたちに迫るシークエンスは、目くるめくショッ
トの連続で彼らが味わうスピードとスリルを体感させてくれる。

CGや派手な爆発・破壊に頼らずマンパワーだけで表現するアクション
に、アドレナリンが止まらなかった。

       お勧め度=★★★(★★★★★が最高)

                     「アンリミテッド」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20150331

    を参考にしてください。




 本日はもう1本

          「ディオールと私」  です。

実力が評価され大抜擢されたのは素直にうれしい。だが失敗の許され
ないプレッシャーに押しつぶされそうにもなる。スタッフの能力は十
分、あとは己の独創性と先見性、流行を生み出していく感性をいかに
現場に伝え表現するか。カメラは老舗ブランドのアーティスティック
ディレクター就任した男の苦闘に密着する。デザイン画の選別から布
地選び、現代アートとのコラボ、そしてショー会場の選定から飾り付
けまで、あらゆることが彼の判断にカかっている。そして最終決断を
下すときの孤独はやっぱり他人に理解してもらえない。華やかな業界
ほど舞台裏は地味で地道な作業の連続、アートとビジネスを両立させ
なければならない主人公の苦悩と葛藤が活写される。

クリスチャン・ディオールのデザイナーとして白羽の矢が立ったラフ
は早速新作に取り掛かる。与えられた時間は8週間、ディオールのレガ
シーを大切にしながらもチャレンジも忘れない難事業が始まる。

勤続42年のベテランを始め、アトリエには二次元の布を縫い合わせて
立体にする魔法のようなテクニックを持つ針子が何人もいる。デザイ
ナーが変わっても優秀な職人たちは残す、いや、職人を手放さないか
らこそ誰がデザイナーになっても水準以上の服が作れるのだろう。

単に服の色や形をデザインするだけではない、それをどう見せどんな
物語を持たせるか。コレクションまでを含めた、総合プロデューサー
の手腕が必要とされるデザイナーという職業の奥深さを知った。

       お勧め度=★★*(★★★★★が最高)

                     「ディオールと私」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20150330

    を参考にしてください。




 本日はもう1本

           「ジュピター」  です。

エイリアン(外国人労働者)として働く掃除婦が、“陛下”と呼ばれる
身分になる。それは「シンデレラ」のような設定。急激に動きだした
運命に翻弄される彼女が、救世主の資格を持つ。それは「マトリック
ス」を予感させる。物語は冴えないヒロインが、宇宙の支配階層に狙
われるうちに己の使命に目覚めていく過程を描く。人間はどこからき
て何のために生きるのか、その問いに答えるべく構築された壮大な宇
宙空間と惑星都市、そして宇宙船の圧倒的なヴィジュアルが視界を覆
いつくし、地球などちっぽけな存在にすぎないことを教えてくれる。

単調な毎日に嫌気がさしていたジュピターは卵子提供手術中に殺され
かける。彼女を救った傭兵のケインは、ジュピターが宇宙に君臨する
王族のDNAを継ぐ者と告げ、エイリアンの襲撃から彼女を守る。

異星人たちは地球人よりはるかに進んだ文明を持ってはいるものの、
欲深さは地球人と変わらない。不老長寿を願い、資本主義的な利潤追
求を一義的に考えるあたり、科学の発達の度合いがかえって格差を助
長しているようにも見える。一方でジュピターが王族の証明を公式に
得るための煩雑な手続きなど、官僚主義も蔓延している。加えて人口
爆発を迎えた地球人は異星人の“資源”に過ぎないという皮肉。

ジュピターはそれら地球と人類を取り巻く宇宙の真実を知らされるう
ちに、自分こそ自由とヒューマニズムの守護者と自覚し、ケインと良
識ある彼の仲間の援助を受けながらサバイバルに身を投じる。

       お勧め度=★★(★★★★★が最高)

                     「ジュピター」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20150401

    を参考にしてください。

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        余|談|
        ━┛━┛

東京・渋谷区で「同性パートナー条例」が施行されました。いわゆる
同性カップルが婚姻と同等の権利を保障するというものです。

性の垣根を越えた少数派・LGBTの人々の声をくみ取った画期的な条例
ですが、一方で憲法24条に違反するという考え方もあります。

また、LGBTの中には、マスコミで注目を浴びたいがために“レズ”や
“性同一性障害”を装う人も散見し、まだ社会的に信用を得ていると
は言い難い部分があります。

そのうちきっと、この条例を悪用し、財産目当てで「パートナーシッ
プ証明書」を取得する輩も出てくるでしょうね。。。

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      次回配信予定は4/4、作品は
         
        「ジヌよさらば」
         
              です。

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