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こんな映画は見ちゃいけない! 

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ナイト ミュージアム こんな映画は見ちゃいけない! 

2015/03/19

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☆  こんな映画は見ちゃいけない!  2015/3/19   Vol.1643    ☆
   
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 こんにちは、発行人のオテロです。

 本日、とりあげる作品は

     「ナイト ミュージアム エジプト王の秘密」  です。

黄金色の石板から魔力が薄れていく。リーダー格の大統領は意味不明
の言葉を口走り、天空を彩る星座たちは地に堕ち、剥製も蝋人形も我
を忘れて暴走する。物語はNYの博物館警備員が“夜の仲間”を守るた
めにロンドンに渡り、石板の謎を解き明かす姿を描く。そこは自然の
営みと人間の歴史のみならず、古代から現代までのアートも含めた世
界最大の博物館。立体的なオブジェが動き出し、だまし絵の奥行きに
まで足を踏みいれ、四次元空間に迷い込んだような目くるめく重力体
験を味あわせてくれる。深夜の祝祭という1作目の驚きはないが、その
分視覚的な効果が格段に進化し、新たな冒険にいざなってくれる。

パーティで失態を演じたラリーは、石板の秘密を聞き出すために元の
持ち主のエジプト王が収蔵されている大英博物館を訪れる。恐竜の骨
格標本に襲われるが、伝説の騎士・ランスロットに救われる。

ラリーは進路に悩む息子のニッキーを同伴するが、今や“ナイトミュ
ージアム”で共に戦ったニッキ―も親離れの年齢。一方で、自分の意
志で未来を切り開く大切さをラリーに教えたテディは、人生の先輩ら
しい輝きを失いかけている。

生き方の指針を示すべきわが子は成長し、父のように導いてくれたテ
ディは老いた。ラリーのとってこの旅は、楽しかった“第二の少年時
代”からの卒業試験。ラリーとそっくりな原始人の登場が、これが最
後になる予感をはらませる。

       お勧め度=★★★(★★★★★が最高)

                     「ナイト ミュージアム エジプト王の秘密」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20150121

    を参考にしてください。




 本日はもう1本

        「イントゥ・ザ・ウッズ」  です。

ひとつの願いが叶うと、また別の願いが湧き出てくる。“足る”を知
らない人の心、それは深い森のように行く先が闇に呑まれ、生きてい
る限りその中をさまよい続ける。物語は、もっと違った運命があった
はずと思うおなじみの主人公たちが、様々な冒険を通じて自らの内面
を見つめ直していく姿を描く。正直者はバカをみるだけ、欲しいモノ
は他人を騙してでも手に入れる。さらにそんな気持ちを利用して有利
な結果を導き出そうとする。普段は善良な市民の皮を被っている人々
が本性をむき出しにしていく過程がテンポの良い歌で彩られ、無欲で
は何も得られない、強い願望が人間を進歩させると訴える。

不妊のパン屋夫妻は、魔女に「白い牝牛」「赤いずきん」「黄色い髪」
「黄金の靴」を揃えれば子宝に恵まれると言われ森に入る。早速ジャ
ックから「白い牝牛」を買い、代金を魔法の豆で支払う。

その後、狼の腹から少女を救って「赤いずきん」を譲りうけ、孤塔に
住む娘の「黄色い髪」を切り取り、舞踏会から逃げだすシンデレラと
「黄金の靴」を交換する。しかし、ジャックが天空の国から財宝を盗
んだために巨人に追われた上、巨人の妻の逆鱗に触れる。

その原因を作ったのは誰なのか、みなが責任のなすりつけ合いをして
自分は潔白と主張するシーンは、そこに至るまでに散々彼らのエゴを
見せつけられてきた観客にとっては、滑稽であるとともに己の鏡像と
対面する気分になるにちがいない。

       お勧め度=★★*(★★★★★が最高)

                     「イントゥ・ザ・ウッズ」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20150317

    を参考にしてください。




  本日はもう1本

        「博士と彼女のセオリー」  です。

アイデアの海はどこまでも泳げるのに、体の自由は奪われていく。研
究室では時間の始まりにまでさかのぼるのに、懐かしい日々には戻れ
ない。物語は難病に侵された主人公が妻の献身で画期的な新説を導く
過程を描く。古典物理学では説明できない宇宙の実体、ブラックホー
ルと特異点、何よりも、われわれはなぜここにいるのかという問いに
対する答えを彼は模索する。一方で、夫婦や親子といった家族の思い
は数式では表せない感情で結びついている。そして筋肉が動かなくて
も子作りはできる皮肉。時空の起源という究極の謎も心という人間存
在の定義も、等しく“真実”として扱う映画の姿勢に好感が持てる。

宇宙物理学を専攻するスティーヴンはジェーンと恋に落ちるが、ALSが
発症し余命2年を宣告されたのちも別れず、ふたりは結婚する。その後、
「時空の特異点」に関する論文で博士号を取得する。

病気の進行は止まらないが、ジェーンの介護のおかげでアカデミック
な実績を残していくスティーヴン。それでも、子供が2人になるともは
や家庭はジェーンひとりの手に負えなくなる。いらだちが募っていた
時知り合ったジョナサンはスティーヴンの世話をいとわず彼らの子供
の面倒も見る。いまや、気鋭の学者となったスティーヴンとの距離を
感じていたジェーンは、ジョナサンの優しさに安堵を見出していく。

そこでスティーヴンが見せる嫉妬と残酷な仕打ち。IQは抜群でもEQは
人並みの彼の俗物的な一面がかえって魅力的だった。

       お勧め度=★★★*(★★★★★が最高)

                     「博士と彼女のセオリー」
                         についての詳細は、

       http://d.hatena.ne.jp/otello/20150316

    を参考にしてください。

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        余|談|
        ━┛━┛

高校野球の名門・PL学園が監督不在の危機。監督を兼任していた校長
が退任、後任が決まらないまま春季大会を迎えようとしています。

もともと兼任校長は野球経験はなく戦術は選手任せだったそうですが、
それでも昨夏は府大会準優勝、新チーム結成後の昨秋も準優勝してい
ます。

しかし、かつては教団の“広告塔”として機能していた野球部も今年
は新入部員ゼロ。教祖が代替わりしてから冷遇されているようです。

こうなったら、監督なしで夏の甲子園制覇という前代未聞の偉業を成
し遂げてほしいものです。。。

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      次回配信予定は3/21、作品は
         
        「陽だまりハウスでマラソンを」
         
              です。

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