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ある日の教室

書家詩人である作者が、書道教室での子ども達の様子や、日々の生き方のヒントをお届けします。

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ある日の教室

2002/12/04

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  【ある日の教室】〜塾講師から見た子供の世界  Vol.6
  作者:荒木崇(合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツ)

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  『退学』

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◇こんなメールが届いた。
「先生、こんにちは。お久しぶりです。お元気ですか。
実は、りな(仮名)は○○高校をやめたんです。」

◇ 波乱万丈、という言葉で片付けてしまうのは可哀想かもしれない。
りなは中学受験をした。彼女の授業を受け持ったことがある。
国語は得意なほうで、結構がんばり屋の小学生だった。
第一志望校の受験前日の夜11時頃、塾へ本人が電話をかけてきた。
「気が置けない」という慣用句の意味をめぐって母親と口論になったそうだ。
結局彼女が正しかったのだが、明日が本番なのに、
こんな時間まで起きているのを随分心配した覚えがある。
心配は杞憂に終わった。
彼女は、見事、第一志望校に合格した。
良かったのはそこまでだった。

◇ それから2年をへだて、中3になったりなと再会した。
りなは再び私の生徒となったのだ。
私立中に通う子はめったに塾にはやってこない。
りなは、なんと、地元の公立中学生になっていたのだ。
一体なぜ?

◇公立だろうが、私立だろうが、いじめは存在する。
りなは残念ながらその私立中学でひどいいじめにあった。
学校の先生は上手く対処してくれなかったらしい。
本人は「あんな学校最悪だよ。6年生に薦めないほうがいいよ。」と
ことあるごとにつぶやいた。
彼女は、その「最悪の学校」に入りたい一心で
あんなに勉強したのだ。
悲しかった。

◇ その後、りなは別の私立中学へ転校するが、
私立への転校生は珍しいせいか、結局、周りと馴染めず、
地元の公立中学へ再び転校した。
そして高校受験のため、再び私の生徒となった。

◇ 中3の4月から通ってくれた。
ところが、受験を間近に控えた11月、彼女は塾をやめた。
彼女は理由を話してくれた。
「今まで、いろんな人に甘えて生きてきた。
だから、今度は自分の力だけでなんとか頑張りたいの。」
これを「自律」と喜んでいいのだろうか。
複雑な気分だった。

◇ 高校受験の前に私宛に手紙が来た。
「○○高校に向かって頑張ります。先生も応援してください!」

そして合格発表の3日後、「○○高校合格」の手紙が来た。
その文面は喜びでいっぱいだった。

◇ それからしばらくして冒頭のメールが届いた。
彼女は、また、学校をやめたのだ。
驚きと、「またか。」という落胆の気持ちがよぎった。
しかし、メールには続きがあった。
「今は定時制に通いながら、美容師の見習いをやってます。
休憩時間中にこのメールをうってます。
一人前になったら先生も髪を切りに来てください。」
私は返事を送った。
「楽しみにしてるよ。はげないように気をつけるからな。」

◇学校ってなんだろう。

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           ◇◇◇Global Thinking and Local Acting◇◇◇
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