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ある日の教室

書家詩人である作者が、書道教室での子ども達の様子や、日々の生き方のヒントをお届けします。

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ある日の教室

2009/02/18

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【ある日の教室】〜塾講師から見た子供の世界 Vol.323
   作者:荒木崇
(合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツ)
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「あいうえお」

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あめんぼ あかいな あいうえお うきもに こえびも およいでる
かきのき くりのき かきくけこ きつつき こつこつ かれけやき
ささげに すをかけ さしすせそ そのうお あさせで さしました


以下、「わいわい わっしょい わいうえを」まで続くこの詩、「五十音の歌」
というらしい。ご存知の方も多いだろう。作者が北原白秋であることを恥ず
かしながら、最近知った。



2月になって来年度に入社予定の新入社員研修が始まっている学習塾もある。
研修内容は各塾さまざまだろう。


僕も新卒研修を受けた。2月28日から入社式のあった4月4日までの約一
ヶ月間が研修期間だった。


以前にも書いたが、塾でのアルバイト経験がなかった僕は、授業において同
期の先生よりも格段に遅れていた。模擬授業研修なんて、ぐっちゃぐちゃの
ケチョンケチョンだった。


ただ一つ、こんな僕でも同期に負けることなくできるものがあった。それが
「五十音の歌」なのだ。


昼休み前に、発声練習というメニューがあり、研修者はそこで「五十音の歌」
を教師も受付スタッフも唱和するのだ。


あめんぼ あかいな あいうえお・・・・


腹式呼吸で、腹から声を出す。これなら僕にもできる。「五十音の歌」の暗唱
も訳なかった。で、次が「ういろう売り」である。これも滑舌の練習として
は有名なものらしいのだが、「拙者親方と申すは」で始まる長い口上を暗記さ
せられた。



研修終了前には修了試験があり、発声の試験もあった。数名で暗記した「うい
ろう売り」を試験官の先生の前で唱和するのである。覚えたものをでかい声で
言えばいい。何も考えなくて済むので、大変助かった試験である。


直後に渡された採点用紙には赤ペンで「合格」と書いてあり、「大きな声でみん
なをリードしました」と書いたあった。


いまだに忘れていないのだから、その一言は相当嬉しかったのだろう。そのと
き、23歳。研修になって、初めて褒められたのだった。


参照:以下、「ういろう売り」全文です。
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拙者親方と申すは、御立会いの内に御存知のお方もご座りましょうが、お江戸
を立って二十里上方、相州小田原一色町をお過ぎなされて青物町を登りへお出
でなさるれば、欄干橋虎屋藤右衛門、只今は剃髪いたして、円斎と名乗ります
る。 

元朝より大晦日までお手に入れまするこの薬は、昔陳の国の唐人「ういろう」
という人、わが朝に来たり、帝へ参内の折から、この薬を深く篭め置き、用ゆ
る時は一粒づつ冠の透き間より取り出す。依ってその名を帝より、透頂香と給
わる。 

即ち文字は透き頂く香りと書いてとうちんかうと申す。 
只今は此の薬殊の外世上に広まり、ほうぼうに偽看板を出だし、いや小田原の
灰俵のさん俵の炭俵のといろいろに申せども、平仮名をもって「ういろう」と
記せしは親方円斎ばかり。 

もしやお立ち会いの内に熱海か塔の沢へ湯治へお出でなさるるか、又は伊勢参
宮の折からは、必ず門ちがいなされまするな…お登りならば右の方、お下り
ならば左側、八方が八つ棟、表が三つ棟玉堂造り、破風には菊に桐の薹の御紋
を御赦免あって系図正しき薬でござる。 

いや最前より家名の自慢ばかり申しても、御存知ない方には正身の胡椒の丸呑
み白川夜船。さらば一粒食べかけてその気味合いをお目にかけませう。 

先ず此の薬をかように一粒舌の上へ載せまして、腹内へ納めますると、いやど
うも言えぬは、胃肝肺肝が健やかになって、薫風咽喉より来たり、口中微涼を
生ずるが如し。魚、鳥、木の子麺類の食い合わせ、その外万病即効あること神
の如し。 

さて此の薬第一の奇妙には、舌の回る事、銭ごまが裸足で逃げる。 ひょっと
舌が回り出すと、矢も盾もたまらぬじゃ。そりゃそりゃそりゃ、そりゃそりゃ、
回って来たは、回って来るわ、あわや咽喉、さたらな舌に、かげさ歯音。 

たまの二つは唇の軽重開合爽やかに、あかさたなはまやらわ、おこそとのほも
よろを、一つへぎへぎにへぎほし、ほじかみ盆豆盆米盆ごぼうつみ蓼つみ豆つ
み山椒、書写山の社僧正。 

子米のなまがみ子米のこまがみこん子米のこなまがみ。 
繻子緋繻子ひじゅす繻子繻珍。 
親も嘉兵衛子も嘉兵衛、親かへい子かへい子嘉兵衛親嘉兵衛。 
古栗の木の古切り口。 
雨合羽か番合羽か、貴様の脚絆も皮脚絆、我等の脚絆も皮脚絆。 

しっかわ袴のしっぽころびを、三針はりなかにちょっと縫うて、ぬうてちょ
とぶんだせ、河原撫子野石竹。 

のら如来のら如来、三のら如来に六のら如来、一寸先のお小仏にお蹴つまずきゃ
るな。細溝にどじょにょろり、京の生鱈奈良生まな鰹、ちょっと四五貫目。 

お茶立ちょ茶だちょ、ちょっと立ちょ茶立ちょ、青竹茶筅でお茶ちゃと立ちゃ、
来るは来るは何が来る、高野の山のおこけら小僧、狸百匹箸百膳、天目百ぱい棒
八百本。 

武具馬具ぶぐばぐ三ぶぐばぐ合わせて武具馬具六ぶぐばぐ、菊栗きくくり三きく
栗、合わせて菊栗六きく栗。あのなげしの長薙刀は誰が長薙刀ぞ。 

向こうのごまがらは荏の胡麻殻か真胡麻殻か、あれこそほんの真胡麻殻。がらぴ
いがらぴい風車、おきゃがれこぼし、おきゃがれこぼし、ゆんべもこぼしてまた
こぼした。 

たぁぷぽぽたぁぷぽぽ、ちりからちりからつったっぽ。たぽたぽ干だこ落ちた
ら煮て喰お、煮ても焼いても食われぬものは、五徳鉄きうかな熊どうじに、石
熊石持、虎熊虎きす。 

中には東寺の羅生門には、茨木童子がうで栗五合つかんでおむしゃる。かの頼
公の膝元去らず、鮒きんかん椎茸定めてごたんな蕎麦切りそうめん。うどんか
愚鈍な小新発地。小棚のこ下の小桶に小味噌がこあるぞ、小杓子こ持って、こ
すくてこよこせ。 

おっと合点だ心得たんぼの川崎神奈川保土ヶ谷戸塚は走ってゆけば、灸を擦り
むく三里ばかりか、藤沢平塚大磯がしやの小磯の宿を、七つ起きして早天そそ
う相州小田原透頂香。隠れござらぬ貴賎群衆の花のお江戸の花ういろう。 あ
れあの花を見てお心お和らぎやという。 

産子這子にいたるまで、このういろうの御評判、御存知ないとは申されまいま
いつぶり、角だせ棒だせぼうぼう眉に、臼杵摺鉢ばちばちがらがらと、羽目を
外して、今日おいでの何れも様に、上げねばならぬ売らねばならぬと、息せい
引っ張り東方世界の薬の元締、薬師如来も上覧あれと、ほほ敬うて、「ういろ
う」はいらしゃりませぬか。


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     ◇◇◇ Global Thinking and Local Acting ◇◇◇
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【塾・応援プロジェクト】
トークセッション2009〔中土井鉄信と語ろう会〕のご案内
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弊社のメルマガをご覧いただいている方限定で、メルマガ・オフ会を
兼ねた学習塾の今後を語るミーティングを開催します。通常のセミナ
ーとは異なり、トークセッションの後には懇親会を設けているリラッ
クスした勉強会ですので、ご興味がある方は奮ってご参加ください。


なお、タイトルにある【塾・応援プロジェクト】は、弊社の2009
年度のセミナー等を含めたプロジェクトの総称です。その皮切りとし
て、開催するのがこのトークセッション2009〔中土井鉄信と語ろ
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開催日時●3月8日(日)PM1時〜
プログラム●1部 塾・トークセッション
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会場●横浜市内(詳細は後日お知らせします)
会費●1部 塾・トークセッションのご参加(3,000円)
  ●2部 懇親会のご参加(5,000円・飲食代の料金)

*ご参加は1塾2名までとなります。

参加をご希望の方は、学習塾名、参加者のお名前、ご住所、電話番号、
ファックス番号、メールアドレスをお書きの上、件名を「3月8日申
し込み」として、以下のアドレスまでメールをお送りください。

お申し込みいただいた方には後日、詳細なご連絡を差し上げます。

送信先アドレス→mailadm@management-brain.co.jp

★お申し込みの見本(コピー&ペーストしてお使いください)★
〔件名:3月8日申し込み〕
学習塾名:●×進学塾
参加者のお名前:横浜花子
ご住所:〒000−0000 神奈川県横浜市相生町4-70-2ライズビル3F
電話番号:045−651−69●●
ファックス番号:045−651−69△△
メールアドレス:mailadm@management-brain.co.jp

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