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中学受験の質問箱

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中学受験の質問箱(No.494)

2009/04/25

○○○○○○○○○○ 「中学受験の質問箱」 ○○○○○○○○○○

第494号 2009/04/25 発行  発行者=ジンパチ

このマガジンは保護者からメールでいただいた質問に
中学受験を体験した方が答える方式のものです。
(なお、塾の講師の方々からの回答も含めます)

///////////////// 今回の質問と回答 //////////////////////////////

0906 関西 伊藤さん

Q:長男の進路で悩んでいます。
4科総合偏差値で60台の難関(関西で難関度5本の指に入る)
私立中学に固執した既定方針を貫くか、教育大付属狙いに転換するかです。
正直に申して、経済的に息子を私立に通わせるのは再考したい状況になりました。
長男1人ならいいのですが、次男と長女が控えています。
最も頭のいい、そして自主的に勉強をするタイプの長男は教育大付属で
京大、阪大、神大レベルまで何とか頑張ってくれるように感じています。
長男は、知り合いの大学生の素人的な家庭教師に週2日学んで、
偏差値は62、63レベルまで上昇しています。
勉強を強いてはいないのですが、伸びています。
皆さんにお聞きしたい。教育大付属の問題点は色々とこの質問箱にも出ていますが、
正味のところ、2流だが面倒見の良い偏差値60くらいの私立に通うくらいなら、
付属の方が良いと思いませんか。
長男は今度6年生で、最難関校を狙うならプロの家庭教師を雇うなど投資も必要。
今の感じでも付属はいけそう。
頭の出来が劣る次男や長女に私立通学の資金を残しておきたいなど色々と考えております。
意味不明なところもあるでしょうが、
一番できのよい長男だから、金をかけず教育大付属に進ませるという方針が
皆様にどう映るかを教えてもらいたいと思います。

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回答者:関西 元・塾講師さん

A:「2流だが面倒見の良い偏差値60くらいの私立に通うくらいなら、
付属の方が良いと思いませんか。」という問いは、
私立と国立の学費を同じにしないと比較できないと思います。
経済的事情で長男さんが教育大付属に進学されるのは賢明なご選択であると思います。
「今の感じでも付属はいけそう。」・・・これが怖いだけです。

進学塾のトップクラス生でも難関中学に不合格となるのは、入試は一発勝負だからです。
正味の実力は、難関中学に合格したセカンドクラス生よりも、
不合格になったトップクラス生の方が上です。
なぜなら、進学塾で何回も実施されたテストの結果でクラス分けされているからです。
たった1回の中学入試で勝っても、中学入学後の好成績が保障されているわけではありません。
進学塾からの内申点が考慮されるのであれば、
トップクラス生がまさかの不合格になることは激減します。

この番狂わせは、私立中学以上に国立中学で起こり得ます。
やはり国立中学の合格は、入試問題の質の面で計算しにくいと思います。
そこさえ大丈夫であれば良いのですが、
教育大付属中学に合格できなかった場合にはどうされるのでしょうか。
ご質問のお考えを貫くのであれば、公立中学へ進学することになります。

ご質問を書き換えてみます。
「2流だが面倒見の良い偏差値60くらいの私立に通うくらいなら、公立の方が良いと思いませんか。」
このように思えるのでしたら、教育大付属狙いに転換してみられてはいかがでしょうか。
子供さん3人にかかる教育資金の総額を抑えたいのであれば、
長男さんを中学〜大学まで国公立コースに乗せるのがベストな選択ではあります。
教育方針は各家庭で異なりますから、ご質問とは逆の発想もできると思います。
教育効果の期待できる長男さんに優先的に投資するご家庭もあるかもしれません。

子供さんを公立中学で塾通いさせずに私立高校へ進学させた親御さんの中には、
「これほど私立高校の学費が高いと思わなかった。
皆が公立中学時代に塾通いさせていたのは学費の安い公立高校へ
進学させるためだったのか・・・。」と後悔している方もおられます。
親御さんが無知であったが故に、
公立中学時代に塾代をケチったつけが私立高校時代に回ってきたわけです。
中学高校の成長期に何回か買い換える制服代についても、
負担感が高まっているのではないかと思います。
特に私立学校の制服は、有名デザイナー仕様や特約店販売で割高になります。
服装の自由を求めるのではなく制服代が負担できないがために、
自宅でも学校でも着ることのできるユニクロで安く買った私服が、
公立中学や公立高校では制服代わりに認められる時代が来るかもしれません。
公立高校の1年分の授業料が浮くくらいに高価な、私立高校のブランド制服もあるかもしれません。

長男さんは大学進学を考えるとして、次男さんと長女さんはどうされるのでしょうか。
「私立通学」と書かれているのは、私立中学を指すのでしょうか。
先々に学力は伸びるかもしれませんが、
長男さんと同じように中学受験を経て大学進学を考えるのが良いのかはわかりません。
普通科高校に馴染めず中退して、通信制高校に入学する生徒もいます。
20歳代後半〜30歳代で、専門学校の夜間部へ通う社会人もいます。
公立高校時代にアルバイトに励み、高卒で就職して更に貯金し、
20歳代後半から資格取得系の専門学校の昼間部へ進学する社会人もいます。
親が全てをお膳立てしてあげるのではなく、
与えられた機会を活かすかは本人次第にしなければ自活力も身につかないと思います。

さて、医学科の入学定員増加や、法科大学院の入学定員削減が計画されています。
しかし、最も検討すべきは理工学部の定員削減ではないかと思います。
日本の理工学部離れは、入試偏差値の高い医学科に受験生が流れていることが大きいと考えます。
具体的には、東大理科1類と京大工学部・理学部の定員を削減するのです。
東大理科1類を約1000名から50名へ、同様に京大工学部・理学部を各25名(計50名)へ削減します。
東大理科3類および京大医学科の各約100名に対して、
半分の入学定員に削減することによって東大・京大の理工系学部の相対的な入試偏差値を上げるのです。

「東大理科3類に合格できる成績なのに東大理科1類へ進学するのはもったいない。」
という歪んだ価値観を崩すのです。
「東大理科3類合格は難しいから東大理科1類へ回避したの?」
と言わせないためにも、もちろん後期入試は廃止すべきです。
前期入試で東大理科3類に不合格となり、
後期入試で東大理科1類に合格することを許してはなりません。
50名が無理なら、試験的に500名への定員削減でも構わないのです。
技術者もリストラされるのであれば、
当該企業へ送り出すための新卒人材を養成する必要性も無いでしょう。

これを極論と片付けるのであれば、今後も医学科偏重は止まりません。
理工系離れを嘆いて没落していくのが日本にはお似合いでしょう。
文部科学省に当事者能力が欠けている限り、
技術開発できる人材が枯渇した製造業が生み出す税収は激減し、
医療財源も削減されますから医師もワーキングプア確定です。
患者自己負担の初診3割→5割、診療報酬1点10円→6円への切り下げなど、
財務省はなりふり構わず医療財源を切り下げてくるでしょう。

米国の保険会社が、日本の私的健康保険への参入を画策している?
自分は優秀な医師になって日本で保険外診療を行う?
公的保険診療の根づいた日本では高額な医療サービスは放棄されます。
赤ちゃんポストのように「敬老ポスト」を新設してみればわかります。
医学科を「地上の楽園」と信じて進学するのは単純過ぎると思います。
質問箱倉庫0711の回答も参考にしてください。

ガソリン自動車を電気自動車に切り替えるだけで特需が生まれます。
その技術力が養成されてこなかったわけですから、
なかなか不況も克服できません。
日本の製造業の陰りは、日本における大学入試制度を反映していると思います。
大学院大学構想を推進しながら、
コミュニケーション能力に欠けるから就職できないと大学院生にレッテルを貼るのも最低だと思います。
学生のための大学院大学構想になっていません。

余計なことも書きましたが、
長年に渡り高い学費を払いながら見返りが期待できないことがないように、
子供さんたちの適性を考えてあげてください。

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0907 大阪府 ヒロの父さん

Q:大阪府の住人です。
私立中学から公立上位高校への受験は困難と聞いております。
内申書の取り扱いなど、事情に詳しい方、ぜひ、教えてください。
なぜ、このようなことを聞くのかを示しておきます。
親の出身校でもある公立の最上位高校に息子たちを入学させたいと思っています。
しかし、荒れている地元公立中学に行かせるのは避けたい。
そこで、中学は学業に面倒見の良い中位の私立中学に通わせようと考えたからです。
息子は、学力的には難関中学にも合格できる実力がありますが、
どこも物理的に遠いので、往復3時間かけて通学させる気になりません。
また、前述した公立上位高校を親子で卒業することにかなりのこだわりを感じています。

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回答者:関西 元・塾講師さん

A:ご質問の条件を満たすには、国公立・私立を問わず中高一貫コースを避け、
高校受験コースを設けている私立中学へ進学するしかありません。
内申書云々よりも中高一貫校から高校受験するのは、
私立高校受験でも本人の強い意思がないとできません。

また、公立最上位高校を親子で卒業することにこだわるのは、
ワンチャンスのため確率的に割に合わないと思います。
例えば慶応大学であれば、幼稚園〜大学までのいずれかの段階で系列校へ入学すれば良く、
大学浪人も含めて受験の機会に恵まれます。
同じ学部にこだわったとしても慶応大学の方が、
公立最上位高校を親子で卒業するよりも成就できる確率が高いと思います。

「息子たち」と書かれていますので、ご兄弟がおられるのでしょうか?
もし「学力的には難関中学にも合格できる実力」があるご長男が
公立最上位高校への進学を果たされたとすれば、
同じことを期待される大きなプレッシャーが次男さんにかかります。
家業を継ぐための進学ならともかく、
公立最上位高校への進学を至上命題にされるのはいかがなものでしょうか。
あくまで目標にとどめておかれた方が良いと思います。

小学生の時には従っていた息子さんも、中学生になると自分の考えで動きます。
ましてや中学受験段階で実力があるのであれば、
公立最上位高校よりも難関私立高校へ進学したいと思うかもしれません。
関西における高校入試日程は私立高校が公立高校よりも先ですので、
公立最上位高校を受験するのであれば私立高校は難関校ではなく滑り止め校になります。
大阪府における5教科の後期入試では、
各学区とも公立最上位高校は相当数が不合格になっています。
難関私立高校受験を見送り、その挙句の果てに公立最上位高校にも不合格となれば、
息子さんは絶望感を味わうのではないでしょうか。
お考えの公立最上位高校が、
3教科の前期入試(理数科)も実施している高校であれば2回受験するチャンスがありますが・・・。

地方で散見されましたように、
中学浪人してまで公立最上位高校をめざすケースは関西では存じ上げません。
中学既卒生の内申点は中学卒業時に確定していますから、
翌年度の公立高校入試本番の成績を上げるしかありません。
公立高校入試問題が易しくて、
内申点の高い中学新卒生と点数差をつけられなければ合格できません。
公立高校入試における新卒と既卒の点数上の扱いについて平等なのかもわかりません。

既卒で公立最上位高校を再受験するのであれば、
再浪人しないためにも私立高校の併願は避けられなくなります。
新卒生には複数回入試を実施している私立高校でも、
既卒生の受験を認めておられる高校は少なくなります。
病気など特別の事情がなければ中学浪人は避けた方が無難です。

ちなみに平成21年度入試では、東大寺学園高校が中学既卒2浪まで、
大阪星光学院高校が中学既卒無制限(要自宅通学)で受験を認めておられました。
両高校とも内申書提出は必要ですが、
新卒と既卒で入試点数上の区別は無いようです(詳細は学校に問い合わせてください)。
出身中学に書いていただく内申書のことを、東大寺学園高校は「調査書」、
大阪星光学院高校は「個人報告書」と表現されており、
公立高校入試のように内申点として合否に大きく影響することは無いと思われます。
現役志向で留年や浪人することが忌避される時代に、
宗教系の両校が既卒生の受験を認めておられるのは興味深いことです。
特に大阪星光学院高校は、交通アクセス抜群の地下鉄谷町線・四天王寺前夕陽丘駅直近に位置し、
バリアフリーの新校舎も完成しました。
もっとも今後は両校とも方針を変更されるかもしれませんし、
最初から中学浪人を覚悟してまで高校受験すべきではありません。

公立最上位高校に不合格になったからと中学浪人して、
東大寺学園高校入試(5教科)→大阪星光学院高校1次入試(5教科)
→大阪星光学院高校1.5次入試(3教科)→大阪府公立高校前期入試・理数科(3教科)
→大阪府公立高校後期入試・公立最上位高校(5教科)の計5回の高校受験を計画したとします。
それでも公立最上位高校には合格できず、東大寺学園高校か大阪星光学院高校へ進学した場合に、
念願の公立最上位高校に合格できなかったことに対して息子さんは敗北感を味わうでしょうか。
むしろ中学浪人に至るまでの過程に虚無感を味わうのではないでしょうか。
これなら中学入試で東大寺学園や大阪星光学院を受験しておけば良かったという後悔、
あるいは中学新卒の時点で両高校を併願受験しておけば良かったという後悔を残すと思います。
少なくとも中学新卒の時点で両高校も併願受験して不合格になっていたのであれば、
中学浪人しての合格には達成感を味わうことができるかもしれません。
とりあえず中学新卒で合格できた不本意な高校へ進学したものの中退してしまう方が遠回りになるからです。

名門公立高校にこだわるお父様のお気持ちは理解できなくはありません。
しかし、すでに中学入試に向けて受験勉強している息子さんは、
公立高校入試を経験する可能性が最も低い存在です。
併願合格した難関私立高校を入学辞退して公立最上位高校へ進学しているのは、
経済的事情が大きいのではないかと思います。

公立最上位高校を受験する可能性を残したいであれば、
高校受験コースを設けている私立中学のみに出願することです。
お試しで中高一貫校を中学受験するなど、中高一貫コースを併願してはなりません。
そして中学時代の学力が、
難関私立高校と公立最上位高校のいずれに向いているのかを見極めてから、
志望高校を考えられてはいかがでしょうか。
難関私立高校受験に向いているのに、
わざわざ公立最上位高校を志望しても良い結果は出ないと思います。

先述しました中学浪人時の高校受験計画案を見られて、
そこまでのこだわりを公立最上位高校に対して持っておられないのであれば
(持っておられたとしても)、息子さんに公立高校受験を押しつけるのは危険と思います。
悔いの残らないご選択をなさってください。


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