政治・経済

参議院議員森元つねおの国会だより

自由民主党参議院議員森元恒雄の国会での活動報告です。現在の国会の情勢、地方分権や教育問題などに関する情報を、原則週1回配信します。

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【参議院議員森元恒雄の国会だより】

2007/06/19

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 参議院議員 森元つねおの国会だより  2007/6/19--No.270
                http://www.t-morimoto.com/

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● 地方公共団体財政健全化法案質疑


 去る6月14日、参議院総務委員会において、地方公共団体財政健全
化法案に関して、総務大臣に対し、質問を行いました。

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○森元恒雄君 今回、地方団体の財政再建法制を整備する前に、国の財
政に関して再建の枠組み法を作る必要があるのではないか。

○総務大臣(菅義偉君) 国と地方の財政状況を比較すれば、基礎的財
政収支など、単純に数値上は国の方が悪いというのは委員御指摘のとお
り。大切なのは、国と地方が歩調を合わせて財政再建に取り組んでいく
こと。

○森元恒雄君 主要国は、財政が悪化した時に足りない分はほとんど国
がかぶり、地方には単年度で赤字を出させない方針を取っている。しか
し、日本では地方も応分の財源不足を背負っており、諸外国に比べ苦労
している。
 そんな中で、しかし国より地方の方が数字で見る限り良いのは、実質
公債比率とか経常収支比率とか指標が示されていて、ある程度のところ
まで来れば黄色信号、これ以上は赤信号ということが関係者に分かりや
すくなっていることが、歯止め装置として利いているからではないか。
それに比べて、国には地方のような指標がない。

○総務大臣(菅義偉君) 毎年度の地方財政対策において、できる限り
地方の債務が拡大しないように対策を講じてきている。このことも大き
な要因であると思う。

○森元恒雄君 国にもそういう指標があってしかるべきと考える。
 地方団体の財政が悪化する要因は、個々の団体の財政運営のまずさよ
りも、国の財政方針によるところが大きいのではないか。国の制度や政
策の結果、地方財政が悪化することについては、今回の法案は有効に機
能しないのではないか。

○総務大臣(菅義偉君) 今回の法案は、今後さらなる地方分権を進め
ていくためにも、従来にも増して地方団体の財政規律を確立していく必
要があることが主眼。

○森元恒雄君 今日の財政悪化の原因は、バブル崩壊後景気対策として
の公共事業の追加に対する地方の協力に伴う借金の増額、その後の財政
健全化路線、歳出削減路線の中での地方交付税の大幅削減が大きい。と
りわけて放漫な財政運営をしていなくても、財政が窮迫してきている。
地方団体の再建だけにスポットを当てた施策が強化されていくと、地方
の不満が強くなる。

○総務大臣(菅義偉君) 今回の法案は、個々の地方団体に責任をすべ
て押し付ける観点で提出するものではない。マクロの地方財政について
も、基本方針2006に沿って、歳出見直しや地方税財源の充実確保に努め
るなど、財政健全化に努力していく。

○森元恒雄君 過去5、6年間の削減額を見ても、国に比べ地方の方がは
るかに実質的な額で削減額が大きい。自らの報酬を1、2割カットするの
はざらで、ある町では三役の報酬を5割カットしている。そういう実情
が国レベルでよく分かっていないのではないか。また、団体ごとにかな
りの格差が生じてきており、特に財政力の弱いところは、交付税削減の
影響をもろに受けて大変追い詰められた状況にあることを、大臣には御
理解いただきたい。
 地方分権の流れからすれば自己決定、自己責任が基本であるが、そう
であれば、この再建についても国が極力関与しないで、むしろ地方の自
主的な判断、決定に委ねていくべき。特に議会が重要な役割を果たすべ
きではないか。議会の関与について今回の法案はいかがなものかという
意見があるが、どのような配慮をしているのか。

○総務大臣(菅義偉君) この法案において、国などの関与について
は、あくまで当該団体における議会や住民の前向きな取り組みを喚起す
るためのものである。当該団体の自助努力を促し、あるいは確実な財政
の再生を図る観点から必要最小限のものであると考えている。

○森元恒雄君 地方団体の財政規律は、市場の判断に委ねるのが望まし
い。金融機関の貸手責任を追及することが、市場原理が働くことにつな
がるという意見があるが、所見如何。

○総務大臣(菅義偉君) 地方公共団体の債務に対し、金融機関の貸手
責任を問うべきではないかとの債務調整の問題は、昨年12月にまとめら
れた地方財政再生制度研究会報告書において、地方行財政制度の抜本改
革が進展した場合、地方財政の規律強化に関する選択肢として評価でき
るが、一方で、債権者が債務調整に応じる動機付けとなる仕組みや財政
力が弱い地方公共団体の資金調達の在り方などの課題があり、今後これ
らの課題について検討が必要であるとされている。私としては、債務調
整は検討すべきだと考えている。

○森元恒雄君 地方団体には課税権があり、ここが民間企業と根本的に
違う。
 そういう中で、財政が行き詰まったら借金棒引き、金利棚上げなどの
措置が講じられるのは地方団体の本質に照らしていかがなものか。特に
憲法上保障された財産権にかかわってくる問題になるのではないか。

○総務大臣(菅義偉君) 債務調整は一つの考え方であると私は思って
いるが、これを導入することによって、財政力の弱い団体においては資
金調達の問題が出てくる。あるいはまた憲法の問題が出てくる。調査研
究会においてそうした問題を今研究しているところ。

○森元恒雄君 先だっての夕張のケースにも見られるように、一般会計
よりも、その周辺の特別会計や公社、あるいは第三セクターで過大、過
剰な借金を抱え事業が成り立たなくなった場合、本体そのものが揺らい
でくるケースがほとんどではないか。

○総務大臣(菅義偉君) 本法案によって、実質的負担についても将来
負担比率としてとらえておくことが必要になる。すなわち、地方団体に
おいては、公社あるいは損失補償を行っている第三セクターの経営状況
について、実態に即した評価が必要になる。こうしたことによって、公
社や第三セクターの経営状況の悪化が地方公共団体の財政悪化につなが
る状況を未然に把握して、財政悪化を食い止めることが可能になると考
えている。

○森元恒雄君 地方団体が債務保証をできる範囲は法律で限定されてい
るが、それと実質的に同じ効果がある損失補償については何ら制限がな
い。損失補償をやれば、その債務は地方団体がかぶることになる。ここ
がルール化されない限り、問題を断ち切れない。

○総務大臣(菅義偉君) 委員御指摘のとおり、そうした損失補償に制
限を加えるのも一つの考え方ではないかと思う。

○森元恒雄君 損失補償があっても貸手責任を追及できるならいいが、
そうでないと、結局、金融機関の貸手責任の議論をしてみても実効がな
い。
 次に、国や地方自治体は、人件費や事業費を削減すれば財政が健全化
する。しかし、それでは本来の役割を果たしているとは言えない。歳出
の中身を検証し、評価するしくみが必要ではないか。

○総務大臣(菅義偉君) 歳出の中身の検証は、各団体の議会や住民に
よってなされることが基本。総務省としても、財政再生計画の同意基準
の中で歳出削減に係る基本的な考え方を示したり、類似団体や財政悪化
の要因が類似している団体の取組状況などの情報を提供する。こうした
ことを通じて、適切な歳出の見直しが行われるよう取り組む。

○森元恒雄君 脆弱な団体は、交付税削減の影響が深刻である。格差が
広がったことの国の責任、格差是正に向けて国が果たすべき役割は大変
重い。

○総務大臣(菅義偉君) 交付税削減は、地方にとって厳しいものであ
るが、財政再建のためある意味でやむを得ないものであった。
 一方、地域間の財政力格差が広がっていることも事実。偏在の小さい
地方消費税を地方税の根幹に据えるべき。
 東京都は景気の回復に伴ってこの4年間で約1兆4千億円地方税が増え
ている。しかし、財政力の低い地方の団体は、8つの県分を足しても
1,400億円で10分の1。地方は仕事6に対して国は4だから、本来それに
伴った形で税が配分されるのが当然。当面は5対5を目指すと同時に、垂
直の調整だけでなく、地方間の水平調整も必要な時代だと認識してい
る。

○森元恒雄君 地方団体が、自己規律を働かせる手段は主権者である住
民の監視の目が行き届くかどうかということ。情報公開が極めて大事で
ある。
 抽象的な形での情報公開であれば、一般の人に判断しにくい。情報公
開の具体的な方法について、一段と工夫をしていく必要がある。

○総務大臣(菅義偉君) 本法案では、全会計を通じた赤字を発掘する
連結実質赤字比率や、公社、第三セクターを含む実質的負債を示す将来
負担比率などの財政指標を整備し、毎年度議会に報告するとともに、公
表することになっている。各自治体において住民は、自分の市町村の状
況がどうであるか、一目瞭然に理解できるようになる。

○森元恒雄君 財政指標の具体的な算定に当たっては、地方団体の意見
を十分聴いて決めるべき。また、1,800の団体は、その規模も状況も
様々である。一律に基準を設定するのではなく、差を設ける必要があ
る。

○総務大臣(菅義偉君) 財政指標や基準に関わる政省令の策定や運用
に当たっては、地方六団体から意見を十分聞いた上で策定したい。

○森元恒雄君 具体的な基準が決まると、それに当てはまるところは自
動的に法律が適用され、強制的にそういう扱いを受けることになる。そ
うすると、これまで自らの判断で、財政を何とか立て直さなければいけ
ないと必死の思いで取り組んでいるところが、ある時点から国の管理の
下に強行的にいろんなことが進められていく。地方団体の自主的な取り
組みがある程度評価される法の運用が必要ではないか。

○総務大臣(菅義偉君) 現在の実質赤字比率については、再建団体に
ならなければ、起債が制限される基準は、都道府県は5%、市町村は一
律20%。実質公債費比率に基づいて許可団体となっているのは、基準単
独事業が起債制限されるのは全団体一律で18%、25%、35%。また実質
赤字比率に基づく起債の許可団体の基準も定められている。
 基本的にはそうしたことに基づいて行っていきたいと思う。財政健全
化については、できる限り各団体が自主的に行うのが基本である。

○森元恒雄君 例えば病院の赤字や国保の赤字のように、当該自治体の
財政運営のまずさでそういう問題が起こっているとは言い切れない、外
的な要因、地域的な事情からやむなく赤字になっている部分がある。こ
れは国としても制度を改正したり、政策を改めるところは改める必要が
ある。そういう外部要因で窮迫しているところについては、殊のほか、
自主的な努力だけでは問題が解決しない。そういう事情も考慮して、弾
力的、柔軟に法を運用する姿勢を是非取るべきである。


                    参議院議員 森元つねお


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