政治・経済

参議院議員森元つねおの国会だより

自由民主党参議院議員森元恒雄の国会での活動報告です。現在の国会の情勢、地方分権や教育問題などに関する情報を、原則週1回配信します。

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【参議院議員森元恒雄の国会だより】

2006/12/26

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 参議院議員 森元恒雄の国会だより  2006/12/26---No.245
                http://www.t-morimoto.com/

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● 夕張市の財政


 人口1万3千人、予算規模約114億円の夕張市が、360億円にのぼる巨額
の赤字を抱えるに至り、法に基づく財政再建に踏み切ることになりまし
た。

1.
 市の財政規模に比べ赤字額が余りにも膨大なため、これからの財政再
建の道のりは決して容易なものではありません。仮に国の同意を得て再
建に取り組むとしても、国や道から多くの財政支援を期待することはで
きません。再建計画の成否はあくまで市の自主的な努力で歳出削減、歳
入増をどこまで達成できるかにかかっています。市の職員はもとより、
住民にも多大の負担と犠牲を強いることになります。そして、再建に要
する期間も20年間と相当長期にわたることが見込まれています。

2.
 何が原因でこのような膨大な赤字を抱えることになったのか。どうし
てもっと早い段階で事態の悪化を食い止められなかったのか。部外者に
は分かりにくいところがあります。
 かつて炭鉱の町として栄えた夕張市は、ピーク時10万8千人弱の人口
を擁していましたが、昭和50年代以降炭鉱閉山が相次いだ結果、現在人
口は1万3千人まで激減しています。
 このため、炭鉱に代わる新たな産業興し、地域振興策として、市が自
ら事業主体となってレジャー施設やリゾートホテルの運営などの観光事
業に乗り出したことが、今日の財政破綻を招いた最大の原因であると思
われます。

 地域の産業を盛んにし、町を発展させること、そして住民の生活の向
上安定を図ることを使命とする市が、炭鉱に代わる産業興しに奔走する
ことは当然のことでありますし、夕張市当局の果敢な挑戦は当時高く評
価されてもいました。問題はその手法にあったと思います。「目的は手
段を正当化せず」であります。

 租税権を有し、倒産することがない国や地方自治体は、リスクが伴う
収益事業には基本的に手を出すべきではありません。昔から「武家の商
法」と言われるように、お役所、お役人の仕事は収益源である利用者確
保の面で、民間に比べマーケティング力や営業力が劣り、またコスト意
識が極めて弱いからです。まさに「民間で出来ることは民間に」であり
ます。

 例えば、新たに観光事業を興そうとするなら、まず事業主体となる民
間事業者を募るべきでありますし、民間が独力で事業を運営することが
できない場合には、予め定めたルールに基づき一定限度内で財政支援す
ることを考えるべきであります。それでも事業主体が見つからない場合
には、事業を断念せざるを得ないのではないでしょうか。もし、どうし
ても事業を実施せざるを得ない事情があり、市自らが事業主体にならざ
るを得ない場合でも、市が負う責任の範囲は出資金を限度とし、事業主
体が借入れる債務には決して損失補償しないことを前提とすべきです。
公営企業や3セク事業など地方自治体が行う事業には基本的に自己資本
の概念が存在せず、事業に必要な資金は全額借入金で調達すること、そ
してその借入は市の信用力をバックにして行われており、貸手である金
融機関も事業そのものの収益力、採算性については、ほとんどノー
チェックに近い状態であるところに根本的な問題があります。

3.
 夕張市の財政悪化がここに至るまで表面化しなかったのは、市の第3
セクターや公社が事業主体となって多額の借入をしていた部分が市の財
政状況に直接的な形で反映されていなかったことと、加えて市自らが公
営企業会計を立てて観光事業を営み、そこに多額の累積赤字を抱えてい
たにもかかわらず、その赤字に伴う資金不足を市の一般会計からの貸付
金で措置し、その原資として金融機関からの一時借入金を充てていたこ
と、しかも、本来一時借入金は年度内に返済しなければならず、年度を
超える借入金は長期の債務となり、その借入れには議会の議決、道の許
可が必要であるにもかかわらず、出納整理期間を悪用して、実際には年
度を超えて借入れているのに、あたかも年度内の借入であるかのように
決算処理して来たところにあります。

 このように決算処理すれば、形式的には一応辻褄が合っているため、
部外者には一見しただけではその実態が分かりづらいということがあり
ますが、市当局はもとより、市議会としても、一般会計や公営企業会計
に何故これほど多額の一時借入金があるのか、それは何のための借入金
であるのか、その実態は当然分かっていたはずだと思います。バブル崩
壊後の景気の低迷など様々な悪条件が重なった結果、ここまで事態が悪
化したのだと思われますが、市自らが事業主体となっているものはもち
ろん、第3セクター事業や公社事業についても市が損失補償しているも
のに対する市の責任は免れず、その負担は結局市民に回ってくることを
考えれば、もっと早い段階で実態を全て明るみにして、その打開を図る
べきであったと言えるでしょう。


                    参議院議員 森元恒雄


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