語学・言語学

ローマから吹く風

ローマの日常コラムを読みながら、イタリア語の単語を無理なく覚えましょう!

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ローマから吹く風 68

2004/04/12


:その68:


LA PASSIONE DI CRISTO
( ラ・パッスィーネ・ディ・クリスト/キリストの受難)

音声はこちら→

LA PASSIONETHE PASSIONで「受難」と訳され、キリストや殉教者の受難を意味する。
で、この言葉がそのまま、2月にアメリカで公開され、4月7日に(11日の復活祭に合わせて)イタリアで公開され、日本でも公開前から話題のメル・ギブソンの映画のタイトルになっている。

映画「
LA PASSIONE DI CRISTO(ラ・パッスィオーネ・ディ・クリスト/キリストの受難)」 は、ローマのチネチッタに大セットを設置して撮影され、さらに南イタリアのマテーラと言う町がゴルゴダとしてロケに使われたそうで、そんな裏話もイタリア住民に親近感をもたらしている。

もちろん、カトリックの総本山バチカンを内包して、国教がカトリックなのだから、イタリアとキリスト教は精神的にも密接なつながりがあるわけだけど、 ローマ帝国の総督ピラト邸の階段(とされる)がローマのサン・ジョバンニ教会にあるし、十字架から下ろされてから、かけられた布にキリストの顔が映った…とされる布がトリノの教会にあったりして、物理的にもキリストとその弟子の足跡はイタリアに 豊富だ。

LA PASSIONE DI CRISTO(ラ・パッスィオーネ・ディ・クリスト/キリストの受難) では、人の子キリストの苦しみに焦点を当てられている。

ローマで店員をしていた頃、無垢に服を着せたような、敬虔なカトリック信者の同僚がいた。
ちょっと前までは、復活祭のたびに、ミュージカル「ジーザス・クライスト・スーパースター」が放映になったのだけど、この映画の事でお兄さんとディスカッションをしたのだ、と話してくれた事がある。お兄さんはこの映画はキリストが苦しみすぎる。神の子なのだから、あんなに苦しんだはずがない、と言ったのだそうだ。
無垢な彼女も私も、神の子であっても、人の子として生まれてきたのだから、人として肉体的精神的に苦しんでも当然だ…と結論した。
LA PASSIONE DI CRISTO(ラ・パッスィオーネ・ディ・クリスト/キリストの受難 を見たら、このお兄さんは「うそだーーー!!」と叫んで映画館から走り出るだろうか。

キリストが神の子だったのか、復活したのか、救世主なのか、の真否は神学者に任せるとして、部外者の私はわかってるいることだけを取り上げてみたい。
つまり、かつてのイスラエルに生まれ、いわば政犯として33歳で処刑された1人の男が2000年後も人々に大きな影響を与えている事実。

そして、名もない男が、愛と平和と神の前での平等を説き続けた事が、当時の権力を握っていた宗教界やローマ帝国の為政者を恐怖させた…のはなぜか?

敵をも愛せと説く愛は、人々に意識を持って生きる事を教える。
自分の感情を中心にして、怒ったり、妬んだりではなく、他を認めて、理解し受け入れていく生き方は、自分の意識を目覚めさせる。
人々が自分勝手に、感情の赴くまま生きて行る方が、権力者は操作しやすいのかもしれない。
人が人として目覚める事…が、権力をほしいまま振り回すものにとっては都合が悪いのだ。
(かつて、コロッセオと言う娯楽を与えたローマの為政者は、その辺の事をよく知っていたのかもしれない。
 今も姿を変えたコロッセオが周りにたくさんあるんじゃなかろうか。)

でも、人は、目覚めて、意識して生きる事が、正しいと知っているから、キリストの言葉に耳を傾けたのだろうし、今も、及ばないながらも近づこうとしてるのだろう。

それにしても、あれだけの肉体的苦痛を受けて、ひん死の状態で「彼らを許し給え」と言えるキリストはやっぱり神の子だったのか?
私など、足を踏まれたってむかっ腹を立てるのに…


:今日の言葉:
LA PASSIONE DI CRISTO

LA PASSIONEは「受難」
DI
はof
CRISTOは「キリスト」です。

LA PASSIONE
は「受難」ですが、「情熱」と言う意味もあります。だから、LA PASSIONEが持つニュアンスは「受難」が持つものとちょっと違います。
「受難」は、苦しみが前面に出てきますが、
LA PASSIONEには、「受けて立とうではないか!」と、自分の信を喜んで試す積極性が感じられます。


:今日の写真:

1990年のイタリア・モンディアルの時に整備されたパルティジャーナ広場です。
ここは、空港とローマを結ぶ電車が発着し、広場はバスターミナルになりました。
バスを待ちながら、振り返って撮った写真です。
ここには 駐車場もあり、地下鉄駅もあって、ローマ旧市街への入り口の役目をしています。
通称「ピラミッド」。地下鉄の駅名も「PIRAMIDE(ピラミッド)」です。

そう、ローマにもピラミッドがあるんですよね。

この広場から500メートルほど中心街に向かうと、ローマを取り囲んでいた外壁跡があり、その壁に食い込むように小ぶりの三角錐があります。
このあたりは古代ローマ時代は郊外で、墓があちこちにあった地域だそうで、このピラミッドは書記の墓だそうです。



ここからは、テベレ河へ、コロッセオへ、サンジョバンニ方面へ、とローマ南部郊外と旧市街の主要部を直結する道路が交差して、交通量が多いところです。
…だから、だから書記もおちおち休んでられないだろう…と、つまんない落ちしか考えつきませんでした……


 


 

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