建築

建築所感

世界のあちこちで見てきた建築を勝手に書きつづります。第一回はビルバオグッゲンハイム。ネタのある限り続けます。

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建築所感013<木田勝久写真展 Under Construction >

2002/04/11

建築所感013<木田勝久写真展 Under Construction >

いつもは自分が見てきた建築や街について書いてるけど、
今回はちょっと番外。と言う割には013の番号が振ってあったりするんだが。
現在名古屋のギャラリープランネットにて開催中の
「木田勝久写真展 Under Construction」について書いていきたい。

建築って、普通は出来上がってから評価されることが多いと思う。
とゆうか、出来上がってからが普通一般の人への対峙が始まるわけで、
よって評価も自然と増えるものだと思う。
でも、人前に建築が出るまでには、実に様々なドラマがある。
特に現場たるや大勢の職人や管理する人設計した人などなど
ほんとに多様な人々が同じ一か所で炸裂するパワーをかかえつつ
皆が完成に向かって突き進む。

そんな現場の中で、時に”はっ”とする風景がある。
完成してしまったら見ることの出来ない、その現場のその時にしか
あらわれない風景というものが存在する。
現場って動いてるから、ほんとに次々と場面が変わっていっちゃうんだ。
木田さんの写真を見てるとそういう思いが伝わってくる。
今しかない、というせつないまでの感動が、写真を見ている自分にまで
伝わってくる。

そんな精神的な繊細さとは対象的に
被写体はほとんどが大きくて力強いものだ。
そして今回メインとなる写真はどれもが大きいので
さらに迫力が出る。
臨場感ってこういうものじゃないかな、って写真を前にして考える。

リベスキンドのユダヤ美術館は
現場という未完のむき出しの風景故、
ユダヤの人たちに起こった事件をより強く訴える。
東京フォーラムの龍骨の写真は、
これこそ今は見ることのできない風景だ。
写真をじーっと見ていると
まるで自分がその風景に吸い込まれそうになる。
大坂のガラスのドームがタグボートにひっぱられていく風景がある。
なんと詩的な風景であろうか!
建築や現場といった事実さえ忘れて、どこか遠くに旅立つ
なつかしい友のようだ。
ロンドンのミレニアムドームの骨組みはどうだ、
ここまで繊細で力強いものが完成時にはないなんて、
ちょっともったいないハナシではないか。
ロジャースの裁判所の木造の仮設なんて、
それこそ仮設になんて見えない、
誰もがこのまま出来上がっていくと信じてる。
こうして見ていると
木田さんの写真は現場の写真って気がしない。
もちろん被写体は現場だ。
でもそんなことよりも、
その時その場所にしかないエッセンス、
それが厳選されてここに集まっている。
鉄もガラスもコンクリートも
現場の機械も働く人も
風も光も海も太陽も
どれもがその一瞬に組み合わさって
人をシンクロさせるパワーを発揮してる。
共振したい人、行ってみるべし。

                   02.04.11 竹中アシュ
        
□読者の皆様へ
今回の「木田勝久写真展 Under Construction」については以下の通り。

2002.04.05(金) - 04.27(土) 11:00-18:00/最終日-17:00
ギャラリー・プランネット(東区,東桜)
日曜・月曜 休廊
Tel 052-932-7597
http://members.aol.com/plannetdd/renew.html
住所:名古屋東区東桜2-9-15 MATRIX37 3F

名古屋の地下鉄高岳駅すぐ近くです。
ギャラリーと一緒に建築の希少本を扱っているブックショップ、
小さなシアターやカフェもあって、
とても気持ちの良いスペースです。

□木田勝久さんのHPはここ
http://www.katsuhisakida.com/


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創刊日:2002-01-27  
最終発行日:  
発行周期:ときどき  
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