建築

建築所感

世界のあちこちで見てきた建築を勝手に書きつづります。第一回はビルバオグッゲンハイム。ネタのある限り続けます。

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建築所感003<崎津の教会>

2002/02/16

建築所感003
<崎津の教会>

ビルバオ、メディアテークとメジャー なとこを2つ行ったんで
次はちょっと知られざるところを・・・
なんて行ったらその地元の人に怒られるかもしんないけど。

崎津ってんのは、熊本の天草の漁村のひとつ。
海と、そこに迫る山との間に寄り添うように集落が出来てる。
その近辺は平地があまりない。
駐車場も少ないので、観光バスにも飛ばされてしまうことが多い。
その集落のデュオモのように崎津の教会はそこにある。

デュオモっていうとイタリアのでっかい教会になるんだけどまさにそれ。
あっちの方はオレンジ色の屋根瓦だけど、
こっちはいぶした色の和瓦の中にある。
まさに和風デュオモだよ、大きくはないけど。
トンネルを抜けて橋があって、
その上からこの集落と教会が海ごしに見えるんだけど、
圧巻だよ。朝だったりすると海から霧が立ち上っていたりしてる。
それはちょっと出来過ぎてるくらいの風景になる。
実際、天草の観光のパンフレットにはよくこの風景が使われている。

いやあ、ここまで来たなあっていうのは一つに交通の事でさ。
電車ないんだよね、天草は。
レンタカーならば熊本空港からどうだろう、3.5時間くらい。
他はバスということになりそうだけど、2、3回乗り換える事になる。
本数も少ないし、よく確かめてから行く必要がある。
おいらの住んでた牛深からだったら車で30分くらいだったけどね。

教会自体はちっちゃいもの。
壁は大粒の砂を吹き付けしたみたいなかんじ。
ちょこちょこっと装飾が施されてるんだけどかわいい感じ。
建物は尖った感じなのでゴシック調かな。
まだ100年は経ってないんだけど、それでも十分にここの集落の
中心という存在感がある。
強いて言えば日本の中の異質を感じる。

内部はキリスト教の教会なんだけど、ちょっと他と違うところがある。
床が畳敷きなんだ。これが他の教会にない特徴だと思うんだけど、
まさに異文化の交流というか天草独自の雰囲気をつくり出しているような
気がする。当然ミサもここで行われる。
色ガラスや彫刻はあまりない。
教会だと、場所によってはどこまでも絵画や彫刻でうめつくして
これでもかこれでもか、ってうんざりさせるようなものもあると思う。
ここはそこまでお金がなかったのだと思うけど、
信仰心ってお金に比例するものでもないだろうしね。

見終わるのは早いかもしれない。
よほど天草のマニアでもなければあまり見るところもないと思う。
でも、おいらはここに来る度に余韻がいつまでも残る。
港町の瓦の教会。漁船もすぐ近くにある。
キリストという西洋からきたものと天草土着の和が結びついて
いるのかいないのか、よくわかんない。
歴史をひもとけば、いわゆるキリシタンの一揆なんて
あった訳だけど、この教会が出来たのは当然そんな事件から
かなり後になってからだ。
これが、もしも仏教のお寺だったら素通りするもの
だったと思う。
信仰とは理解を超えたものであるのかもしれない。

この教会を設計したのは鉄川与助という人。
他にも長崎などで数多くの教会を作られた人だ。
下のアドレスで詳しいことが載っています。
http://www1.odn.ne.jp/tetsukawa/sakitu5b.html
外観の写真はここがいいかも。
http://www1.odn.ne.jp/tomas/sakitu.htm

                 02.02.16  竹中アシュ

次回は光の教会について勝手に書いてみたいと思います。




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創刊日:2002-01-27  
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