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[chieichiba news letter02]

2002/02/04

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   chieichiba            |    旧知恵市場エッセンス
   commiton              |    2002.02.04
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         知恵市場コミトン 048 デュアルライフ(5) サバイバル・ライフ

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                         ■まずはスタッドレスタイヤ
                         ■チェーン・ソーとアックス
    c o n t e n t s      ■スコップ・鍬・ねっこ
                         ■電動ドリル、電動ドライバ、ジグソー、電動カンナ
                         ■極めつけは草払い機
                         ■自然と闘いつつ、自然と調和する
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なぜかわりと好評のデュアルライフシリーズ、5回目になりました。今回のテー
マは「サバイバル」。

漠然としたイメージでは、田舎暮らしは自然と調和し、自然にやさしい生活であ
るかのような印象を持っている人が多いと思いますが、実際の田舎ぐらいは、は
たして「自然にやさしい」のか、やってみると疑問符がつくこと多い。自然とと
もにある暮らしは、自然からの「侵略」との戦いでもあります。
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■まずはスタッドレスタイヤ
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去年の1月に六兼屋ができてから、自然と共に生きるために買うことになった
「モノ」を列挙してみます。もちろん「家」とその「設備」は別にして。

2001年1月18日にできたての家の引き渡しを受けた僕らが最初に買った「サバイ
バル・グッズ」は、スタッドレスタイヤでした。八ヶ岳南麓は、雪の多い土地で
はありません。むしろ晴天率が高く、冬はカラカラになる地域です。しかしやは
り山ですから、東京で雨が降るようなときには雪になる。ここ数年、温暖化が進
んでいるらしく、大雪が降ることも多くなっていました。

家を造ってくれた建築会社の社長(僕らは親しみを込めて「赤パンダ」と呼んで
いる)が、「雪が降るからスタッドレスはいるよね」というので、やっぱりチェー
ンじゃあつらいよね、ということになって、さっそく買いに行くことに。「俺の
名前を出せば安くしてくれるよ」という地元のタイヤショップに行って、1本1万
円強で組み替えてもらいました。

翌々日には予報通り大雪になり、さっそくスタッドレスの威力を実感することに。
スタッドレスはかつてのスパイクタイヤと違って、特に自然に悪い、ということ
はなさそうですが、これがないと「自然の中では暮らせない」という点では、文
字通りサバイバルグッズです。交換後は雪が降っても平然としていられる安心感
を得ることができました。

同時に、雪かき用のスコップ。木の柄とプラスチックの先を持つ軽いものが3本
あります。なぜ3本かというと、友達が来ていれば、手伝ってもらうためです。
30センチ以上積もれば、役場で除雪してくれる道に出るまでの300メートルほど
の区間を除雪しなければならないので、使いやすい雪かき道具は文字通りサバイ
バルグッズです。あ、そうそう、膝下まである長靴も必要です。雪が入らないよ
うに、足入れ部分が締められるようにひもがついていて、氷の上でもすべりクイ
ソールになっているとなおグッド。生活必需品なので、地元のホームセンターで
1000円ほどでゲットできます。
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■チェーン・ソーとアックス
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田舎暮らしに不可欠な道具は、やはり木を扱うもの。その筆頭がチェーン・ソー
です。友人が電動のものを持っていて、プレゼントしてくれました。東京で受け
取ったときは、すごく野蛮で、コンセントを入れてスイッチをonにした時のすさ
まじい破壊的な音に、心底びっくりしたのですが、実際に六兼屋で使ってみると、
そのパワーにうっとりします。のこぎりで切るとしたら20分はかかるような丸太
(直径20〜30センチとか)を、1分もかからずに切ってしまう。1本や2本切るな
ら、ふつうのの小切りでも何とかなりますが、5本も10本もとなると、手で切っ
ていては身体がぼろぼろになってしまう(ひ弱な都会人)。

丸太をストーブに入る35センチほどの長さに切り(玉切りといいます)、それを
立ててアックス(斧)で割る。これを大量にやらなければ、暖かい冬を迎えるこ
とができないのですね。無精な僕は結局薪のほとんどを買うことにしました。し
かし来年からは庭に転がっている松やくぬぎを薪にしてしまわないとじゃまなの
で、今年の春〜秋は薪割りが仕事のひとつになりそうです。斧は近くのホームセ
ンターで2000円ほどで買ったもの。こういうものは都会では手に入れにくいけれ
ど、田舎では簡単に手にはいる野蛮な、でも頼もしい道具です。

今年はモーターのものではなく、エンジン駆動のチェーンソーを買おうと思って
います。林に入って転がっている木を短く玉切りしてこないことには、広い場所
に運び出すことさえできないので、電源コードが必要な電動チェーンソーでは無
理なのです。エンジンチェーンソーは、見るからに恐そうな道具なのですが、す
でにそれがちっとも野蛮に感じられないほど自然と「戦う」ことになれてきまし
た。
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■スコップ・鍬・ねっこ
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次に必要なものは、土を何とかする道具。これは比較的平和なモノたちです。ま
ずスコップ。これはしっかりしたものが1000円ほどで手に入ります。次に鍬(く
わ)。これも1000円ほど。2〜3本ころがっています。

驚いたのは鍬でした。小学校の社会科の教科書に、出てきた記憶はありますか?
  「室町時代になると、鉄製の鍬や鋤(すき)が普及して農業生産が飛躍的に向
上しました」とか言う記述。教科書で学んだときには、「鉄製だって青銅製だっ
て、金属なんだから変わらないんじゃないのかなあ、大げさだなあ」と思った記
憶があります。でも、これがとんでもない誤りであることが実感としてわかりま
した。

東京で買って持っていたハンディサイズの小さなスコップは、デザインはかっこ
いいのですが、使うと力が入らないし、金属部分が薄く、すぐに曲がってしまい
ます。地元で手に入れた1000円札でおつりが来る鍬は、どんなにがつんがつん掘
り返してもびくともしない。しかも鍬の先がちゃんとした鋼(はがね)製で、手
が切れそうなぐらい研いであるので、よく土に食い込み、堅い熊笹の根もざっく
り切ってくれるのです。もちろん鋭いので、万が一手が滑って足を「掘り返して」
しまうと大けがになります。靴は甲が厚くて堅いものをはいた方がいいでしょう。

ねっこは、都会では工事現場で見かける一輪車のこと。これも庭仕事には必須で
す。山側の土地から軟らかい土をとって、40メートル運んで、土の悪いところに
入れてから木や花を植える、というようなことは日常茶飯事なので、いちいちス
コップですくって運んでいては小さな植木ひとつ植えることができません。

ところでねっこは一輪ですが、なぜだかわかりますか? 3輪ぐらいあると持ち
上げずに楽に押せるのに、と思うのは都会人の発想。土がぬかるんでいたり、木
の根が出ていたりする土地では、車輪が多いと抵抗になり、転がってくれないし、
ちょっとした斜面でも斜面方向に倒れてしまいます。ねっこは一輪車であること
に意味がある。
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■電動ドリル、電動ドライバ、ジグソー、電動カンナ
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電気駆動の工具も、なるべくそろえたいモノです。

僕の父は建築家で、育った家には立派なプロの大工道具がありました。今は大工
でも使わないような大きなカンナやノミを子どものころから教わって使ってきた
ので、たいていの工具を使えます(あんまりうまくはないですが)。

でも、自然の中でサバイバルするにはハンドツールに頼っていたのでは、あまり
に効率が悪いことがわかってきました。ポストをつける、表札をつくる、花壇を
つくる、といったちょっとしたことでも、ハンドツールでやっていたのでは猛烈
に時間がかかる。ふだん使っていないから、1時間も使うと手の皮がむけたり、
筋肉が疲労して夜キーボードをたたけなくなったりもします。

ハンドツールは東京で使っていたものをひとそろえ持っていったのですが、結局、
ホームセンターに通うごとに、1台、また1台と電動工具が増えました。

たとえば電動ドライバ。六兼屋は日当たり重視でたくさん窓をつけたので、カー
テンがたくさん必要です。カーテンレールをつけてもらう予算がなかったので
(^^ゞ、自分でステンレスのパイプエンドと木製の丸棒を買ってきて、つけまし
た。1か所や2か所なら手でもいいのですが、10か所以上に、各6個の木ねじを止
めていく作業は、手作業では手のひらが皮むけ状態になってしまいます。

電動カンナは、丸太を削って角材にするのに重宝します。前回のコミトン「ブロッ
クパ」でも少し書きましたが、丸太は角材にしないと使いにくい。ブロックパの
男たちは手斧1本で15分足らずで丸太を角材にする技術を持っていますが、残念
ながら、父も丸太を角材にする方法は教えてくれませんでした。そこで電動カン
ナで丸太を角材にすることにしたのですが、1メートルの丸太を角材に近い形に
するのでも、電動カンナを使ってさえ、15分以上かかります。ブロックパの番組
では男が林の中であっという間に丸太を角材にしてしまうシーンがあるのですが、
心底尊敬しました。僕らはそういう技術がないので、電気に頼ることになります。

ジグソーは薄い板を自由な形に切るための電動のノコギリ。電気ドリルは言うま
でもなく、穴をあける道具。電気ドリルで太い穴をあけ、長いボルトを通すとい
うやり方をすると、ゲートの屋根のような構造物も1日でつくることができる。

「大草原の小さな家」では、ローラのパパのインガルスがひとりで家もベッドも
つくってしまいますが、サバイバル技術が足りない僕らは、電気に頼ってさえ、
インガルスよりはるかにへたくそなモノしかつくれない。僕らは学校で勉強する
代わりに、自然の中でサバイバルするための多くのことを学び損ねてしまってい
るのです。都市生活では必要ないので学ばずに、都会生活に必要な別のことを学
んでいるのでしょう。密集した生活に必要な団体精神など。

電動工具類は、ここ数年、急速に低価格化していて、1台1000円〜3000円ほど出
せばほとんどのものが手に入ります。それだけに、よけい気軽に買ってしまうの
ですが、機械に頼る自分が、どことなく本末転倒のような感じもしてしまう今日
この頃。といいつつ今度は丸ノコがほしいpacoでした。
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■極めつけは草払い機
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しかし、田舎ならではの、しかも田舎暮らしになくてはならないモノの筆頭は、
草払い機でしょう。草払い機とは、長い金属製のパイプの先に円盤が着いていて、
エンジンで円盤を回して草を切り倒していく道具です。田舎の道路工事現場では
わりとよく使っていますが、あまり見かけたことはないかもしれません。

標高が高く、寒冷地の八ヶ岳南麓は春は遅めですが、5月ごろになると一斉に草
が伸び始めます。都会では少々猫じゃらしがはえてもかわいいものですが、田舎
にはえる稲科の植物、オヒシバやメヒシバは、手で抜いてはいられないほど根が
深く張るし、いちいち抜いていると土がひっくり返されて、雨が降るとぬかるみ
になってしまいます。

草払い機なら、根を残して茎から上を切っていくので、地面は荒れにくいのです。
その代わりいったん草刈りをしてもすぐにまた生えてくるのですが。

草払い機はエンジン駆動なので、ガソリンとオイルを混ぜてタンクに入れ、チョー
クをひいてスターターロープを引っ張ってエンジンをかけます。22ccのエンジン
はわりと簡単に着火するので、さっそくストラップを肩にかけて支え、草のやぶ
に分け入っていく。200ccほどの燃料タンクが空になるまで草刈りを続けると1時
間ほど。ぶっといセイタカアワダチソウや堅い熊笹の茎と戦いながら草をなぎ倒
し続けると、20〜30坪ぐらいの草がすっかり倒れてやぶだったところが「自分の
庭」に戻ってきます。そう、草刈りは自分が手に入れた敷地を、その広さのまま
に保つために必要な、生き残りツールだったのです。

「いきもの地球紀行」のナレーションで有名な、俳優の柳生博は300坪までは手
でカマで草刈りをしろといっていますが、僕にはとても無理なそうだという気が
しました。それに比べるとエンジン付きの草払い機のパワーはほんとに頼もしい。

これがないと、梅雨のころには庭の大半は人が入れない藪になってしまいます。
そして秋も終わりの12月ごろに、オヒシバたちはじょじょに枯れていき、黄色く
枯れた原野に戻っていく。どうせ冬になれば枯れてしまうのだから、何も草刈り
をしなくてもと思うのだけれど、雑草ではなく、花が咲く庭をみたくて田舎に住
んでいるのに、雑草と暮らすのでは無意味でしょう。2週間に1度、1〜2時間ほど
草刈りをしないと、雑草に庭を占拠されてしまうのが現実です。
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■自然と闘いつつ、自然と調和する
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この1年間にそろえたサバイバルグッズは、いったいどれほどになるでしょうか?
  特に、金額については考えたくないな〜、という感じです。でも僕が特別だと
いうわけではありません。隣の家も、前の家もみな同じようなものを持っている。

使わないこともできるけれど、それでは田舎で生活する意味がほとんどなくなっ
てしまうことをみんな知っているのです。「闘い」にかかる労力や時間を最小限
にして、植物を育てる楽しみ、花をみる楽しみを増やすには、電気やエンジンに
よるエネルギーの力を借りる必要がある。こうして、都会からやってきたほとん
どの家の玄関にサバイバルグッズがあふれかえり、結局庭先に道具小屋をつくる
ことになったりするのです。

自然と調和する暮らしを実現するために、自然と闘うための電気やガソリンを使
う道具をそろえる。カントリーライフは、こういう矛盾の上に実現されているの
です。それがいったいどういうことなのか、いいことなのか、それが人間の生き
る方法なのか、今の段階ではよくわかりません。ただ、都会では得られないある
種の実感を感じさせてくれるのは、間違いないことのようです。


                                                              2002.02.04
                                                           paco/渡辺パコ
                                                 paco@suizockanbunko.com
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                       知恵市場(ちえいちば)主宰
                                  ●
                  Toshi/高橋俊之  toshi@heartbeats.com
                paco/渡辺パコ   paco@suizockanbunko.com
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