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AC通信 No.740

2019/05/30

AC通信:No.740 Andy Chang (2019/05/29)
AC論説 No.740 マラー検察官の声明

本日(29日)朝8時、トランプ大統領のロシア疑惑調査を指揮したマ
ラー検察官は国会に赴いて15分の声明を発表した。マラー検察官は四
月に報告書を提出したあと沈黙を守っていたが、国会の司法委員会が
彼を召喚すると主張していたので自ら国会に赴いて、(1)私の調査結
果はすべて448ページの報告書に書いたから国会召喚に応じるつもり
はない、(2)これは彼自身の決定で誰にも相談していない、(3)私
はまもなく司法部の職を辞すると発表したのである。つまりマラー検
察官は婉曲に国会喚問を拒否したのである。

このあとマラー検察官は448ページの報告書の第一部(トランプ大統
領のロシア疑惑の調査)については一切言及せず、第二部(トランプ
大統領の調査妨害の調査)について以下の数点を述べた。

トランプ大統領の調査妨害についてマラー氏が大統領を告発しなかっ
たのは、大統領を告発することは検察官が取るべき選択肢にはないと
述べた。在職中の大統領を告発することは法律によって禁止されてい
る。告発の理由を封印して大統領の引退を待つことも法律で禁止され
ていると述べた。

しかしながらマラー検察官は「在職中の大統領は法的処罰の外の方法
で罰することが出来る」と述べた。つまり法律で処罰できなくても罷
免(Impeach)することが出来ることをほのめかしたのである。

マラー検察官はトランプがロシア疑惑の調査を妨害したかについて、
トランプ大統領を潔白と結論することができなかった、「犯罪証拠はな
いが潔白とも言えない」と述べたのである。この結論はかなり曖昧で
嫌味たっぷりである。トランプ氏は嫌がらせをしたけれど妨害と結論
するには至らない、国会がトランプを再調査するならやって下さいと
言うのである。

マラー氏が司法部に調査報告を提出したあとバー司法長官はマラー検
察官はトランプの犯罪(調査を妨害した)を証明できなかったと結論
した。これについて民主党議員はバー司法長官が勝手にトランプの犯
罪を否定したと譴責した。トランプ大統領はマラー検察官が犯罪を証
明できなかった、無実が証明されたと何度も述べた。

民主党側はマラー検察官がトランプの潔白を証明できなかったから国
会が調査すると躍起になっている。すでに37人の民主党議員がトラン
プ大統領の罷免案を提出する計画を練っている。民主党はこの問題を
来年の総選挙まで持ち越してトランプ再選を潰すつもりである。

但し国会の調査継続が選挙に有利とは限らない。マラー検察官の報告
書の第二部には「トランプ大統領の調査妨害疑惑」に該当する可能性
のある十二のエピソードが書いていある。しかし犯罪事実があったと
わかっても罷免できるとは限らない。例えばエピソードの一つにある、
トランプ大統領がコミーFBI長官を罷免したことは大統領の職務権限
でやったことだから罪に該当しない。しかもバー司法長官が「政府の
高官がロシア疑惑をデッチ上げた根源の調査」でコミー長官の犯罪事
実を調査しているので、どんどん「闇の帝国」に不利になるだけだ。

マラー氏はゴタゴタに巻き込まれるのは御免だと声明しただけである。
国会の司法委員会が新たにトランプの犯罪調査をしてもマラー氏を使
って調査に有利に導くことはできない。

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