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AC通信 No.705

2018/08/14

AC通信:No.705 Andy Chang (2018/8/13)
AC論説 No.705 FBIの選挙介入調査

本日8月13日、ワシントンポストやその他の新聞がFBIのストローク
氏(Peter Strzoke)が罷免されたと発表した。報道によると先週金曜
日にFBIのDavid Bowdich副長官がストローク氏の罷免したと言う。

先月中旬に国会がストローク氏を喚問した際にFBIのWray長官は、ス
トローク氏の処分はFBIの独自調査と規則によって(By the book)決
定する述べた。その後の報道ではFBIの職責調査室は彼を60日の停職
と譴責処分としたと言う。それにも関わらず、副長官はストローク氏
の免職を決定した。この決定は職責調査室の決定ではなく規則に則っ
たものではない。ストロークの弁護士は直ちにこの決定を政治的決定
だと非難した。FBI副長官は最近公開されたストローク氏の交信メー
ルにトランプの当選をストップすると書かれていたのは明らかな職権
乱用だと述べたそうである。

ストローク氏は先月中旬に国会の調査委員会に喚問された際に、個人
の反トランプの意見は彼の職務に影響していないと述べて、強く選挙
介入を否定した。ストローク氏はFBIに22年も務めた経験があり、諜
報防止Counterintelligence)部の副主任であり、同時にヒラリーの違
法調査、及びロシア疑惑調査の主査、マラー検察官のロシア疑惑調査
チームにも属していた。

また彼はヒラリーが個人サーバーを使用した事件の調査でコーメイ元
長官の意見に大きな影響を与えたと言われている。16年7月末に発表
したコーメイ長官のヒラリー調査報告で、ヒラリーが「たいへんな法
無視(Grossly negligent)」だったと書いていたのを「非常に不注意
(Extremely creless)」と書き換えたのはストロークの助言に拠るとさ
れている。法無視(Negligent)は有罪だが不注意(Careless)なら譴責
で起訴相当ではない。つまりストロークはヒラリーの起訴を譴責にす
り替えたと言われている。

●FBI/DOJの選挙介入調査

ストロークは当初マラー検察官のロシアゲート調査の一員だったが、
司法部のホロウイッツ監査官がストローク氏とリサ・ページ弁護士の
交信メールにトランプの当選をストップすると書いていたことを指摘
したのでマラー検察官はストロークをチームから外し、まもなくリ
サ・ページはFBIを辞職した。

ストロークの免職で、FBIの選挙介入の調査はコーメイ長官、マッケ
イブ副長官、リサ・ページとストロークの4人となった。だが国会が
半年以上も前からFBI高官の交信記録を要求していた。この交信記録
のなかにFBI/DOJ高官が選挙に介入したいろいろな事実があったので、
FBIのBowdich副長官がストロークを罷免したのは当然の成り行きだっ
たと言える。

ストロークが罷免された今では司法部のオアー(Bruce Ohr)次官がト
ランプの選挙妨害の中心司令だったことが明らかになりつつある。オ
アー次官の妻Nellie Ohrはヒラリーが金を出してトランプのあら捜し
を依頼したFusion GPS会社に勤務していた。

彼女はトランプのあら捜しをしたスティール文書の作成に関わってい
たことが判明している。オアー次官はスティール文書をFBI/DOJに持
ち込んだ張本人とされている。また、FBIがスティールを雇ったこと
があったが、彼が勝手にトランプに不利な情報をメディアに洩らした
のでFBIに解雇され、解雇されたあとになってもオアー次官がスティ
ールと連絡を取っていたこともわかっている。

オアー次官はスティール文書をFBIに紹介した張本人であり、オアー
次官とイギリスの元スパイChristopher Steeleの関係、オアー司法部
次官とFBIのストロークの関係などが国会の調査の対象となっている。
オアー次官は8月末に国会喚問に応じる予定である。

●トランプ大統領のツイート


トランプ大統領は今朝、ストローク罷免のニュースを聞いて、これで
ロシアゲート調査は根拠のない魔女狩りだとわかったからマラー検察
官は調査を中止すべきである、その代りヒラリーの調査を再開すべき
であるとツイートした。

マラー検察官が特別検察官に任命されたのはスティール文書を主要根
拠としている。ヒラリーの金でスティールがトランプのロシア関連を
調査した文書だから、この資料でトランプを調査するのは違法性が強
い。おまけにコーメイ長官はトランプに「スティール文書は疑問が多
い」と告げたのに、コーメイ長官とマッケイブ副長官、ローゼンシュ
タイン司法副長官などはスティール文書を根拠にして法廷にFISA調
査を4回も申請したのである。明らかに職権乱用で選挙介入、ヒラリ
ー援助をしていたのだ。

マラー検察官がロシアゲートの調査を命じられてから15か月たった
がトランプのロシア癒着の証拠はまだ一つもない。このまま調査が続
けば11月の中間選挙で共和党に不利な影響を与えるから、トランプの
法律顧問ジュリアーニはマラー検察官に対し、9月1日までに調査を
収束させ、司法部に調査報告を提出すべきだと要求した。マラー検察
官はまだトランプを召喚するつもりだがジュリアーニ弁護士はトラン
プは尋問に応じるべきでないとしている。

国会の調査委員会はFBI/DOJに2016年前後の交信メールの提出を要求
しているがFBIはいろいろな理由をつけて提出を半年以上も遅らせて
いる。民主党側は中間選挙で過半数を取ったらトランプを罷免すると
か闇の帝国の調査をストップできるとしている。しかしFBIがこれま
でに提出した資料だけでも政府高官がヒラリーの選挙に介入してトラ
ンプの当選を妨げた証拠がたくさんあるのでいくらFBI/DOJが提出を
渋っても真相はいつか解明されるはずだ。

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