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AC通信 No.682

2018/03/03

AC通信:No.682 Andy Chang (2018/3/02)
AC論説 No.682 アメリカ人のPTSD

トラウマとは心の傷、恐怖やショックなどの異常経験による精神的な傷がそれ
以後の行動に強く影響を及ぼすことだ。日本人のトラウマは敗戦だった。台
湾人のトラウマは228事件で三万から五万人が虐殺されたことである。

アメリカ人のトラウマはヒラリーが選挙に負けてトランプが大統領になったこと
だ。ヒラリーは絶対に当選する、負ける筈がないのに負けた。国民の大半は
エゴマニアックのトランプが当選したことを受け入れることが出来ない。受け
入れられない心の傷はPTSD(心的外傷ストレス障害)となって大統領罷免、
または免職、または辞職に躍起になっている。

わけても酷いのがメディアの反トランプで、何が何でもトランプが悪いと宣伝
している。メディアが何でも歪曲報道するのでトランプは新聞テレビで意見を
述べることも出来ず、ツイッターでメディアと戦っている。メディアは謝罪しな
いしトランプも謝罪しないから闘争は永続きする。

●ヒラリーは不死身だった

クリントン夫妻は40年の政治生涯で数多の違法行為があった。罪を指摘さ
れ糾弾されたにも拘らず有罪になったことは一度もない。これがアメリカ国民
の抱く不満の大元である。ヒラリーが2009年に国務長官に任命されたあとで
も違法スマホとサーバー、メールの破棄と証拠隠滅、ベンガジ事件など、罪
に問われても起訴に至らなかった。ヒラリーは不死身なのだ。

二年前の選挙でヒラリーは厖大な資金を使って自己宣伝し、大統領夫人、
国会議員、国務長官の経歴を持ち、三大テレビと新聞メディア、ハリウッドや
シリコンバレー、黒人層と女性層の殆ど絶対的な支持があり、米国各州にあ
ったオバマの選挙組織を受継いだ上に、ヒラリー資金で買ったSteele Dossier
を使ってFBIや司法部が選挙に介入し、Steele DossierをYahoo Newsや他の
メディアに流してトランプの悪口を宣伝していた。

このような万全の体制の選挙で、どう考えてもヒラリーがトランプに負けるはず
がないと思われた。ところが票を開けたらオハイオで負け、ミネソタで負け、ウ
ィスコンシン、ペンシルベニアで負け、とうとう落選した。ヒラリーは納得できな
い。民主党もヒラリーに投票した人も納得できない。あの傲慢無礼なトランプ
が大統領になることを受け入れることが出来ない。これがアメリカ人のトラウマ
である。トラウマでPTSDの病態が起きているのだ。

●トランプ罷免の陰謀

PTSDは精神病である。トランプが正当な手続きで大統領になっても事実を
受け入れることが出来ない。受け入れないから卑劣な手段を使ってトランプ
降ろしの陰謀を続けることにしたのである。

民主党とヒラリー陣営はトランプの当選が確定したあとでも反トランプ運動を
始めた。FBIと司法部の上層幹部が主体となってトランプのロシア癒着を調
査すると言う名目を継続し、ロシア癒着でトランプ罷免に持ち込むため、再
びSteele Dossierを使ってトランプのロシア癒着を調査するため、マラー氏を
特別検察官に任命した。

メディアはスキャンダルが大好き、国民も事件大好きである。ロシア疑惑は本
当かどうかを確かめずにトランプ批判を始めた。国民もトランプが嫌いだから
メディアを信じる。国外メディアもトランプの味方ではない。メディアは真実より
スキャンダルが好き、間違っていても訂正しない。

●情勢が逆転した

司法部長がトランプのロシア癒着の調査でマラー氏を特別検察官を任命し
たので、トランプ罷免できるとCNNやNBCが「ロシア、ロシア」とはしゃいでい
たが、調査が進むうちにヒラリーのウラニューム・ワン(売国と収賄)とFBIと司
法部の選挙介入が判明して情勢はどんどん民主党側に不利となった。

ヒラリーが金で買ったSteele Dossierは選挙のために敵対候補のあら探しをし
た資料である。そんな資料を使ってFISA(外国情報監視法)法廷にCarter 
Pageのスパイ疑惑調査を申請したのは違法である。国家の機関、FBIと司法
部が選挙に介入したのは重大な憲法違反である。

FBIのコーメイ長官は投票前の10月21日にFISA法廷にCarter Pageの調
査を申請した。トランプが当選した後の1月5日にホワイトハウスで退任直前
のオバマとバイデンにFBIがSteele Dossierを使ってFISAを申請した事を報
告した。オバマは退任後も「法に従ってトランプの調査を続ける」と述べ、退
任後もワシントンに留まって反トランプの「陰の指揮」を取ることにした。つまり
オバマも陰謀に介入していたのである。

しかもコーメイ長官はその翌日にトランプと会見して「Steele Dossierは信憑性
に欠ける」と述べた。二か月前に確実な情報としてFISAを申請し、オバマに
トランプのロシア癒着の調査を報告したが、翌日にはトランプにあの資料は
信頼できないと言った。コーメイ長官はウソを吐いた。FISA申請は違法。スパ
イ疑惑調査も違法。国家の根本を揺るがす大事件である。FBIは選挙に介
入しただけでなく、選挙の後になってもトランプの調査を続けた。これは国家
反逆罪である。

●マラー検察官の調査

マラー氏が去年五月にロシア癒着調査に任命されて今月で10ヶ月目にな
る。これまでにフリン少将、ポール・マナフォートやロシア人13名と関連企業
三社を起訴したが、トランプと関係がない。

マラー検察官はトランプのロシア癒着の範囲を超えて十数人を起訴した。そ
れでもロシアの癒着の証拠はまだない。民主党側は「癒着の証拠は挙がっ
ていないが調査は続けるべきだ」と主張している。

マラー検察官は「一番おいしいニュースを最後に残しておく」のか、それとも
証拠がないのか。11月の中間選挙まで調査を続けて民主党有利な状況を
作るにしても投票まであと半年以上もある。調査がそれまで続くとは思われ
ない。

●アメリカ人のトラウマは治癒できない

トランプのロシア癒着がわかってトランプが罷免されたらトラウマは治るだろう
か。今のところ軍配はトランプのほうに上がり、ヒラリーに不利、民主党に不利
な方向に向かっている。でもトランプの無実が証明されても自大狂トランプに
我慢できないからトラウマははもっと酷くなるかもしれない。

正直に言って、アメリカの混沌はヒラリーにあるが、トランプの性格がそれを増
幅させていると言える。トランプは敵に暴言を吐くだけでなく彼の部下も公然
と批判ツイートする。就任してからこれまでにトランプの顧問や閣僚など18人
がすでに辞職した。ホワイトハウスの宮廷劇はトランプの自作自演であり、こ
れが反対と批判を増す結果となっている。

ヒラリーのメール疑惑とウラニューム・ワン疑惑、FBIの政治介入などは、まも
なく特別検察官を任命して調査が始まると言われる。ヒラリーはともかく、オバ
マが起訴されたら黒人は黙っていないから暴動が起きるだろう。FBIと司法
部の選挙介入で上層幹部が処分されたらアメリカは少しは良くなる。

国民が十分に納得してトラウマが治癒する結果とは、ヒラリーとオバマ政権の
不正が断罪されて国が正義を取り戻すことだ。これがあってこそアメリカの
PTSDは治癒できる。

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