政治・経済

AC通信

国際ニュース解説と評論記事

全て表示する >

AC通信 No.679

2018/02/04

AC通信:No.679 Andy Chang (2018/2/03)
AC論説 No.679 FBIの「ヒラリー癒着」

この一か月ほど、国会情報委員会の4ページのメモについて民主党議員と
FBI幹部が懸命に公開をストップさせていたが、昨2月2日にトランプ大統領
の許可がおりたのでDevinn Nunes委員長は昨日正午メモを公開した。

委員会の作成したメモはFBIが機密扱いとしていたが、発表してみると内容
に機密は一つもなかった。FBIが機密扱いにしたのはFBI が国家の調査機
関を乱用して選挙に介入した事実が明らかになるからであった。

メモが発表されると民主党側は直ちに反対意見を述べて、情報委員会の報
告は部分的な選択(Cherry Picking)で、真実とは違うと反論した。Devin Nunes
委員長を更迭せよと言う民主党議員も居る。共和党側は委員会メモの公開
でヒラリー/FBI/司法部/オバマ政権の癒着の証拠が挙がったとしている。

メディアもメモ公開の影響を過小評価する方向に向いている。だが公開され
た資料を見るとすぐにわかるように、これはFBIの公権乱用に関わることだか
ら有耶無耶に済ませるわけがない。Nunes 委員長はテレビのインタビューで
「今回の発表はFBIに関する部分だけで、このあと司法部のヒラリー関与も調
査する」と発表した。調査は司法部より更に大きな発展をすると思われる。

●情報委員会の報告書

公開されたメモを(できるだけ正確に)要約すると次のようになる:

1.FBIはSteele Dossierを使ってCarter Page氏のスパイ嫌疑調査を申請した。
Carter Page氏がロシアのスパイであればトランプとロシアの癒着の証拠が挙
がると言うのである。
だけどもSteele Dossierは「民主党が/ヒラリーの金で/Fusion GPS経由で/Chris 
Steeleを雇って作成した/トランプとロシアの関係を調査した」でっち上げ文書
である。FBIはこの文書を理由としてFISA(国外情報安全調査法)を申請し、
トランプ選挙陣営のCarter Pageをロシアのスパイ調査を申請した。
しかもFBI及び司法部の上級幹部はSteele 文書がヒラリーの金で作成された
ことを知っていた。文書の内容にも幾つも疑問があることも知っていた。
だがFBIはFISA法廷に出した申請書にこれらを説明しなかった。FISA法廷
の裁判官が詳細を知っていたら許可は下りなかっただろう。

2.Steele氏はSteele DossierをYahooのイシコフ記者に漏らし、イシコフ記者は
これを基に記事を書き、FBIはイシコフ記者の記事を補佐証拠としてFISA申
請に記入した。つまりSteele Dossierを使って補佐証拠としたのである。

3.FISA申請にはコーメイ長官、MacCabe副長官など数人がサインした。FBI
は2016年10月にFISAを申請し、許可されたあと三度(90日に一度)更新さ
れた。

3.MacCabe副長官は情報委員会の喚問でSteele DossierがFISA申請が許
可された主因であると述べた。また、Steele氏もトランプを絶対当選させたくな
いと述べたことがある。FBIのStrzok、Lisa Pageなどが反トランプだったこともわ
かっている。

4.コーメイFBI長官は2017年1月にトランプ大統領と会見した際に2016年
10月のFISAを申請した事を言わず、Steele Dossierには不確実な情報もある
と述べただけだった。

以上が情報委員会のメモの概要である。このメモの外に民主党側の作成し
た反論もあるがまだ公開されていない。共和党側は民主党の作成した反論
の公開を歓迎する、国民は双方のメモを見て公平に判断する権利を持つべ
きだと述べた。

●FBIとマラー検察官の調査

選挙で政敵のあら探しをすることはよくあるし、それは問題ではない。だが、
ヒラリーがトランプとロシアの関係を調べ、不正確な文書を作り、FBIが内情を
知悉しながら国家の調査機関を使ってトランプの顧問だった人物を調査し
たのなら明らかな公器乱用で、有罪となったら10年の刑期である。

トランプが当選して大統領になっても民主党側はトランプ罷免の陰謀に熱中
し、信憑性に欠けるSteele Dossierを使ってマラー氏を「ロシア癒着調査」の特
別検察官に任命したのだ。委員会のメモによるとトランプのロシア癒着で特
別検察官を設置した正当性が疑われる。昨年5月の任命から9か月経って
もマラー検察官はまだトランプに不利な証拠を発表していない。

共和党はFBIと司法部を潰すのが調査の目的ではないと述べている。真相
を調査してヒラリー癒着に関係した人物を処罰し、民主主義国家の正義と誇
りを取り戻すのが目的である。これとは反対に民主党側は、FBIの選挙介入
調査がオバマ政権と民主党の根本を揺るがす大事件、ひいては11月の中
間選挙で大敗することを怖れている。

●今後の発展

情報委員会のFBIとヒラリーの癒着はもっと早く発見されるべきだった。国会
の情報委員会は去年7月にFBIに対し選挙期間のe-mailの提出を求めて
いたが、FBIが提出しなかったので12月になって、もしもFBIが期限中に提
出しなければFBIを訴えると通達したのでFBIがようやく資料を提出したのだ
った。しかも前の記事(No.679)に書いたようにFBIはStrzokとLisa Pageの通
信メール5万通を失くしたのである。そのような事情があったにも拘らず、
Devinn Nunes委員長はFBIから受け取った資料を調査して今回のメモを発
表し、今後も続けて司法部の関係を調査すると述べた。

司法部とヒラリーの関係やStrzok/Lisa Pageのトランプ降ろし陰謀や、コーメイ
元FBI長官、辞職を発表したMacCabe元副長官、ローゼンシュタイン現副長
官などとヒラリーの関連調査も進むと思われる。FBIは情報隠しをせず、官僚
の職権乱用を糾明し、公明正大な民主国家の情報調査機関の名誉を取り
戻すべきである。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
AC通信バックナンバーはメルマ:http://www.melma.com/backnumber_53999 
メルマの左側上部の「登録する」欄をクリックして登録すれば以後は
自動的に配信されます。
ご意見はbunsho2@gmail.comまで
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-12-18  
最終発行日:  
発行周期:月刊、不定期  
Score!: 99 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • 名無しさん2018/02/04

    いつも わかりやすく アメリカで起きている重要なこと、しかしマスコミが報道しないことを解説してくださってありがとうございます。とても役に立っています。

  • 名無しさん2018/02/04

    マスゴミの偏向捏造報道にうんざりしています。正確な情報が入るのでありがたいです♪