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AC通信 No.657

2017/09/01

AC通信:No.657 Andy Chang (2017/08/31)
AC論説 No.657 米国の民主主義が衆愚政治になった

民主主義、デモクラシーとは「民衆政治」のことだと言うが、民衆が賢い選択
をするとは限らない。むしろその逆である。今のアメリカはデモクラシー、言論
の自由と民衆の多寡で政治が決まるようになった。

メディアは事実を報道すべきなのに上層部サヨクの言論をニュースに交えて
報道するからその影響を受て民衆が衆愚になってしまう。メディア主導の衆
愚が政治を左右するよになった国は内部から崩壊する。最近のアメリカはこ
の傾向がどんどん明らかになった。以下に例をあげる。

(1)テキサスを襲った台風ハーヴェイはヒューストンの町全体が水没するほど
の甚大な被害を齎した。それなのにフロリダ州タンパ大学で社会学を教えて
いたストーリー(K. Storey) 客員准教授は、「テキサス州の台風被害はカルマ
の報応、去年の選挙でトランプや共和党に投票した罰だ」とフェイスブックに
発表した。それではフロリダで共和党に投票した人はどうかと反論された彼
は、「共和党に投票した奴はみんな天罰だ」と答えた。これに抗議が相次い
だので大学は慌てて彼を罷免した。こんな人が社会学の教授なら彼の教育
を受けた学生たちがどんなに左傾思想を持つかがわかる。

(2)ボストンで保守派のグループが言論の自由デモを行うと申請許可を得た
のに対し、二倍以上の民衆が「言論の自由デモに反対するデモ」に参加し
て大混乱になった。反対デモは保守派のデモは白人至上主義者とKKKグ
ループだと勝手に主張して反対したのであった。

(3)サンフランシスコでも同じような保守派のデモが予定されていたが、反対
派がデモをすると言うのでデモを中止した。それでも反対派デモが起きて暴
力沙汰になった。さすがにこの事件ではNYタイムスやLAタイムスが左翼の
暴挙を批判する記事を発表した。

(4)ハーバード・ロースクールのAlice Ristroph教授は8月21日に起きた全日
食についてAtlantic Magazineに文章を寄せて、「全日蝕が白人多数のオレゴ
ンから南カロライナの進路を通ったのは黒人蔑視だ」と発表した。これがロー
スクールの教授である。また、南部では有名な「風と共に去れり」の映画は白
人至上主義礼賛だから放映を禁止しろと主張している。

(5)30日にロスアンジェルスの市議会は、アメリカ大陸を発見したコロンブス
を記念する10月9日の「コロンブス・デイ」休日を廃止し、「先住民の日」と改
名すると決定した。議案に反対した市会議員は一人だけだった。呆れたこと
にコロンブスの名を除去したけれど、休日は恒例通り休むと言う。

この幾つかの例を見れば「言論自由と民衆多数の暴力」がアメリカの現状で
あることがわかる。ヒラリーが選挙に負けたことで民主党がメディアを総動員し
てトランプ大統領に反対している。トランプは精神異常者だから罷免すべき
だとCNN,CNBCが報道している。

●自由に反対する自由

数の暴力とは自分の主張のみが正しくて反論は許さぬと言う態度である。こ
の風潮はオバマがアメリカの大統領よりも黒人の大統領を優先してから起き
たと言える。トレイボン事件、ファーガソン事件など、いずれも暴力を制止した
警察を攻撃したため黒人が射殺されたのにオバマは黒人の肩を持つ発言
をしてそれが黒人の暴動の原因となった。

これらの事件のあと、「黒人の命が大切だ(Black lives matter)」と黒人グルー
プが言いだして、白人が「白人の命だって大切だ」と言ってもメディアが取り
上げず、相手が白人至上だ、KKK、ヒットラーだと言ったら警察も政府も取り
締まれなくなった。トランプは過激な発言をするのでメディアがトランプは人
種差別と報道したら民主党議員までが挙ってトランプを人種差別と批判し、
メディアは正しくてトランプは悪いと言うようになった。もちろんトランプも黙っ
ておらず反論するからトランプとメディアの終わりなき闘争となる。過度な民
主自由は国の衰退につながる。

自由とは一方だけではない。自分の自由を認めてもらいたいなら他人の自
由も認めなければならない。今のアメリカはメディアが左翼の自由を強調し、
他人(保守派)の自由を認めなくなった。左翼に反対すれば人種差別、白人
至上とレッテルを貼って攻撃する。つまりメディア暴力である。

●歴史事実に逆らう衆愚

民主主義の主権者たる大衆が自らの欲望をむき出しにして歴史事実に逆ら
う言動を取れば社会の乱れは止まらなくなる。シャーロッツビルで起きた事
件は南北戦争の南軍司令官だったリー将軍の銅像を撤去に反対したデモ
にデモ反対派との衝突で起きたのだった。トランプが双方とも悪いと言ったら
メディアはトランプが白人至上主義を擁護したと非難し、死者に対する悼み
が足りなかったと批判した。

南北戦争は歴史的事実であるから銅像を撤去しても事実を消去することは
出来ない。日本には西南戦争の総帥だった西郷隆盛の銅像を撤去しろと
言うバカは居ない。

ロスアンジェルス議会のコロンバス・デイ廃止に至っては呆れてものが言えな
い。コロンブスがアメリカ大陸を発見したのは歴史の大事件であった。コロン
ブスの大陸発見がアメリカ原住民を虐げたことに繋がると言う理屈は荒唐無
稽である。アメリカ原住民を迫害したのは大陸発見の数百年後にきたイギリ
ス白人の子孫である。

アメリカには原住民迫害や奴隷制度の歴史がある。歴史上の人物を記念し
た銅像が原住民や黒人の感情を傷つけるというなら、白人全てが責任を負
うべきで、ワシントン、ジェファーソンなども一緒くたに譴責されるべきだ。

●民主主義には節度が必要である

人間の欲望は無限だから自由に制限をつけなければ社会は無節度な野蛮
社会に逆行する。

今のアメリカ社会は黒人優勢で自由を謳歌する彼らの無制限な言動にケジ
メをつけるものが居ない。メディアとは国民の意見を広く知らしめる利器であ
ったが、メディアがトランプ反対の意見を宣伝する道具となったため無責任
なデモンストレーションが頻繁に起きるようになった。

メディアの最大の利器は「レッテル貼り」である。トランプは人種差別、偏見、
独裁だとレッテルを貼れば大衆は自然と反トランプになる。民主党が国を二
極化しているのだ。

レッテル貼りはもともと共産国家のお家芸だった。だから今のアメリカ社会が
いかに文明に逆行しているかがわかる。中国では「資本主義者」、「反動」、
「反民主」、「反共産」などのレッテルで独裁政権を維持しているのだ。

アメリカではメディアがレッテル貼りを利用して反トランプ、反政府デモ、反警
察などの群集デモが多発する社会となった。アメリカはメディアが主導して社
会文明に逆行している。トランプはメディアに対抗するためフェイスブックを
使うようになった。今はメディアが有利だが、決着はまだついていない。

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創刊日:2001-12-18  
最終発行日:  
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