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AC通信 No.645

2017/06/09

AC通信:No.645 Andy Chang (2017/06/08)
AC論説 No.645 国家機密を守る義務

全ての国家の機密を扱う者は守秘の誓いを守る必要がある。機密に
は幾つものクラスがある。どのクラスでも守秘の任務は当然だが、
高いクラスの機密を漏らせば処罰も厳しくなるのも当然だ。アメリ
カではヒラリーと彼女の側近数人がトップシークレットからシーク
レット、コンフィデンシャルまで幾階段もの機密を守らなかった罪
を起訴していない。いくら有名でも偉くても罪は罪である。このよ
うなことは国家の威信を著しく損なう。

6月2日、アメリカ政府はReality Winnerと言う25歳の女性がトッ
プシークレットの機密を印刷して或る新聞社に渡した廉で逮捕した。
機密漏洩罪は10年の刑期である。この女性は2011年から2016年末
まで空軍の機密暗号アナリストだったが12月に退役し、今年二月に
米国国家機密局(NSA)の下請け業をしているPluribus International 
Corpという名の会社に就職した。政府の発表ではWinnerが5月5日
にNSAからトップシークレットニュースをプリントして新聞社に渡
したとしている。新聞社はこの一部を発表したが心配なので政府に
届け出たと言う。政府の調査で彼女が機密を新聞社に渡した事実を
認めたので逮捕された。

一日置いて彼女の漏洩した機密とは、ロシア政府が米国の選挙事務
所のコンピューターにウイルスを挿入したことだったとわかり、メ
ディアが騒ぎ出した。あるロシア政府のグループが米国の県や地方
の選挙コンピューターにウイルスを入れて投票結果を左右できるよ
うにしていたと言うのである。つまりロシア政府が大統領選挙に介
入したおかげでトランプが当選したかもしれないと言うのである。
但し、ロシアが大統領選挙でトランプを助けたと言う実証はない。
そしてこれは重要なことだが、ロシアのウイルスが選挙結果に影響
したと言う証拠は挙がっていない。彼女はNSAのトップシークレッ
トの内容が真実ならトランプを罷免できるかもしれないと思ったの
かもしれない。彼女の動機は裁判になってから解明されるだろう。

NSAはロシアのウイルスを発見したけれどウイルスが投票結果に影
響した事実はないとしている。NSA、FBI、CIAなど諸機関の調査結果
ではロシアのプーチンがトランプの選挙を助けたという証拠は一つ
も上がっていない。それでも民主党、反トランプ、メディアなどは
ロシアとトランプの癒着の調査を要求し、すでに特別調査官が任命
された。

●狂気のトランプ降ろし

前の記事にも書いたがアメリカのトランプ降ろしははるかに節度を
越した魔女狩りのようになった。魔女狩りだから血まみれのトラン
プの首をかかげて写真を撮って公開すればみんなが喜ぶを思う人間
も出て来るのだ。民主党のフランケン議員は、彼女がすでに謝罪し
たからオーケーだと言った。それぐらいトランプ降ろしの狂気が全
国に蔓延っているのだ。

今回のトップシークレットを公開したReality Winner(真実の勝利者
と言う意味)という不思議な名前を持つ女性の行動も、ロシアが選挙
に介入していたNSAの機密文書を国民に知らせることが正義である
と思い込んでいたと思える。選挙の投票結果はトランプのロシア癒
着の調査とは関係がない。彼女は機密をバラすことでトランプの当
選が不当であると国民に思わせようとした。これは機密をバラす正
当な理由とはならない。

●機密扱い許可(Secret Clearance)

いかなる理由でも機密漏洩は有罪である。機密扱い許可は簡単に取
れるものではない。厳格な調査を経て取得した機密扱い許可を簡単
に放棄した「真実の勝利者」Winnerは、国民はこの機密を知る権利
があると考えたと思われる。でも彼女には機密を国民に知らせる権
利はない。左翼がかった人は機密をバラすことが正義であると思っ
ているかもしれないが、違法が正義になることはない。

問題はどうしてこのような法を無視する人間が簡単にトップシーク
レット扱いの許可を取れたのかということだ。時々Foxnewsに出演し
ている評論家・ナポレターノ元裁判官の説明によると、NSAは国家
最高の調査機関で6万人が働いている。しかし実際には正規公務員
は5000人ほどで、残りの55000人は数十社の下請け業者が社員を雇
った人員だと言う。だから機密扱いの許可は会社が独自に調査と申
請をしているのである。だから機密を扱う人間に過激なサヨク、反
トランプが居てもおかしくない。

逮捕された後の発表によるとWinnerは空軍に服役していた時から
反トランプで熱心なサンダース支持者だったと言う。アメリカは自
由民主国家だから国民の思想が右翼、左翼でも自由である。但し思
想が過激で機密を漏洩する人間は何としても阻止しなければならな
い。Winnerだけでなく、スノーデンのように機密を盗んでロシアに
亡命した者もいる。NSA、国家最高の機密調査機関でこのような事件
が起きたのはアメリカの不幸であり早急に改善すべきだ。

●自由と権利の限界

前の記事にも書いたが自由と権利とは節度があり、国民一人一人が
厳格に守る必要がある。これは教育の問題であり国家社会の全員が
ルールを守る義務である。

オバマ執政の8年でアメリカの社会風紀は著しく後退した。法を無
視することが正義であると思う人間が公然と法を犯しても逮捕され
ることはない。例えば違法移民を保護する「違法移民の聖域都市
(Sanctuary City)」を主張、実施して公然と連邦政府に背く市長が
多数いる国である。アメリカはオバマ時代に民主主義と言う名の分
裂国家となったのである。

国の機密を国民に知らせるのが正義と思うなら法律は無力となる。
Winnerは厳格に裁くべきだと主張した議員も多い。確かにWinner氏
は機密漏洩罪で裁くべきだが、違法常習者ヒラリーが裁きを逃れて
いる現状では国民が納得できるはずがない。

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