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AC通信 No.640

2017/05/07

AC通信:No.640 Andy Chang (2017/05/06)
AC論説 No.640 ヒラリーの罪障意識

トランプが就任して百日たった5月1日、ヒラリーがCNNのインタ
ビューで「もし投票日が10月27日だったら私が大統領になってい
た。落選したのは28日にFBI長官コーメイが(私の補佐官ウマ・ア
ベディンの夫)ウィーナー氏のパソコンにアベディンが私のメール
を保存していたこと発表したからだ。その上にウィキリークスも私
に不利な(例えばヒラリー陣営の総指揮ジョン・ポデスタのメール)
情報を発表したからだ」と述べた。

この談話は事実と違う。実情はFBI長官が、「機密ではない」ウィー
ナー氏のパソコンにヒラリーのメールが保存されていたことを発表
した。つまりFBIがヒラリーとアベディンの違法行為を発表したの
である。

正確に言えばFBI は新発見の事実を国会に通知し、それをメディア
が報道したのである。これが投票に影響を与えたかもしれないが、
それはヒラリーの責任であってコーメイ長官の責任ではない。ヒラ
リーの悪事が落選の一因となったのである。

コーメイ長官は選挙に影響を与える為に発見を公開したのではない。
投票日の後まで新事実を隠せばFBIがヒラリーのために事実を隠蔽
したことになる。しかしこれを発表すればヒラリーはコーメイ長官
が選挙に影響を与えたと非難する。FBIは政治に中立だからFBIの
責務と信用のために新事実を公開しなければならない。

選挙に影響があったのはFBIの所為ではなくヒラリーの罪が露見し
たからである。それなのに彼女は落選して半年以上経過してもFBI
が悪いと言う。ヒラリーには罪の意識がない、そればかりか彼女は
テレビで得々としてコーメィ長官を非難した。彼女はCNNのインタ
ビューのあとで「このあと私は民間活動家となって反抗勢力となる
(I will be an activist citizen and part of resistance)」と得意
げに語ったのである。

●コーメィ長官の国会喚問

「なんとも都合の良いこと」に翌日5月2日、国会の上院司法委員
会は早速コーメィFBI長官を喚問したのである。委員長グラスリー、
副委員長ファインスタインは共に民主党員、まさに「手ぐすね引い
て」あたかもコーメィ長官が初めから有罪でもあるような諮問会で
あった。尋問の要点は(1)FBI長官が投票に近い28日になぜ新事
実を公開したのか(2)ロシアが選挙においてトランプ有利な影響
を与えたか、ヒラリー陣営をサイバー攻撃したかなどの調査(長官
は調査中の機密であるとして返答を拒否)である。

●コーメィ長官の陳述

コーメィ長官は諮問に対し次のように陳述した:
投票日に近くなってからFBIの部下は別件で調査していたウマ・ア
ベディンの夫ウィーナー氏のパソコンに、アベディンがヒラリーか
ら受け取ったメールを保存していた事実を発見した。この発見で保
存されたメールに機密メールがあるかを知る必要がある。機密メー
ルが機密保持のないパソコンにあったから問題なのだ。

FBIは新事実の発見を国会に通知することで苦慮することになった。
国会に通知すればメディアに漏れる。漏れればFBIが選挙に干渉し
たと非難される。事実を公開しなかったらヒラリーを庇ったことに
なる。FBIは絶対中立の部署であり、FBIがどちらか一方を庇ったら
FBIが公明正大なアメリカの国家調査機関としての死を意味する。
だからたとえ非難されても28日に事実を発表したのである。

この説明のあと民主党議員は、それではどうして新事実を発表した
二日後にまたヒラリーを有罪とすることが出来なかったと発表した
のかと聞いた。

これについてコーメィ長官は、ウィーナーのパソコンから見つかっ
たヒラリーのメールは4500通以上あり調査すれば数か月はかかる
と思われたが、新しく出来たプログラムを使用した結果数日で数千
通のメールのうち機密性のありそうなメールは90通以上あり、この
うち機密メールは12通であった。しかし発見した12通のメールは
7月にすでに発見されたメールと同様だったため、新事実でヒラリ
ーを有罪とすることは出来ないと判断し、直ちにこれを発表したの
だと答えた。

●ヒラリーの罪障意識

このことからわかるように、ヒラリーと民主党陣営はヒラリーが落
選したことをFBI長官の所為にしたい、そうしてトランプ反対勢力
を作り上げ、二年後の中間選挙で復讐したいのである。ヒラリーは
4年後に再び大統領選挙に出馬するかもしれないと言う人も多い。
しかし民間の反応はイマイチ、4年後のヒラリーは73歳、出馬は難
しいだろう。

CNNインタビューのあとテキサスのクルース上院議員は「ヒラリー
に罪の意識はないのか。失敗をみんな他人のせいにするつもりか」
と述べた。多くの人はクルース議員のコメントに賛成だが、私には
異議がある。ヒラリーは知りながら罪を犯し、いくら罪を犯しても
罪に問われない自信を持っているのだ。アメリカは自由で公平な民
主国家と言うが巨悪の前には無力なのだ。

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創刊日:2001-12-18  
最終発行日:  
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  • 名無しさん2017/05/07

    本質を突いた記事でした。邪悪、という言葉はヒラリー及び夫のクリントンと彼らを支持している中国共産党及び国際金融資本家勢力にあるおt思います。コメイ長官、頑張って欲しい。