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AC通信 No.628

2017/01/31

AC通信:No.628 Andy Chang (2017/01/30)
AC論説 No.628 沖縄の基地を台湾に移転

今月17日にジョン・ボルトン元国連大使がウォールストリートジャ
ーナルに寄稿し「米軍の台湾駐留によって東アジアの軍事力を強化
できる」と述べ、沖縄の米軍基地を一部台湾に移転することを提案
した。

あれから十日以上も経つのに日本、沖縄、そして台湾でもボルトン
の提案が有識者によって討論されていないのは不思議である。しか
もトランプ大統領は米国の革新的利益を強調し、「一つの中国」原則
に疑問を呈したはずなのに、ボルトンの新提案について沈黙してい
るのはまことに歯がゆい。

数年前に私が提案した東南アジア平和連盟(PASEA)で述べたように
台湾は東アジアの中央、お臍にあたる場所に位置している。沖縄か
ら台湾に軍事基地を移転すれば東アジア全体に睨みが効くし、沖縄
の基地問題が解消される。つまり台湾は中国の覇権拡張を抑える肝
心かなめの要塞である。

●中国は大反対

もちろん米国が沖縄の軍事基地を台湾に移転すると決めたら中国は
大慌てで反対し、戦争になると恫喝するだろう。しかし台湾は中国
の領土であるという「一つの中国」を守る必要に疑問を呈したトラ
ンプにとって中国の反対は当然と見るに違いない。

カーターが台湾の中華民国と断交して中国と国交を結んでからこれ
まで、中国はアジアにおける領土の主張を何回も変更して覇権進出
を続け、今では台湾、尖閣諸島、南シナ海までみんな中国の領土と
主張するようになった。オバマのアジア回帰はリップサービスだけ
で少しも中国の覇権拡張を抑えることが出来なかった。

中国が南シナ海で軍事建設を進めてもアメリカは反対しなかった。
中国の勝手な進出をストップしなければアジアの平和は得られない。
中国の進出を阻止するなら米国と東南アジア諸国の連合が必要だし、
台湾が最も重要な戦略基地となる。

●台湾独立で中国の進出を封じる

第二次大戦の終結から今日までアメリカは台湾問題を曖昧にしてき
た。日本はサンフランシスコ平和条約で台湾澎湖の主権を放棄した
が台湾の主権は未決のままだった。台湾はいずれの国の領土でもな
い。台湾の主権は台湾人民のものである。。「一つの中国」は中国側
の勝手な言い分である。アメリカは台湾関係法で台湾の安全を保障
したが台湾独立を支持していない

台湾が独立を主張すれば中国は台湾を攻撃すると恫喝し、アメリカ
は戦争を避けるため中国の「一つの中国」に反対しなかった。トラ
ンプ大統領が初めてこれに疑問を呈した事は、東アジアの安全保障
に新しい展開の可能性を迎えたと言える。沖縄の基地を台湾に移せ
ば中国は台湾を攻撃出来なくなる。つまり、沖縄の米軍基地を台湾
に移せば中国の覇権進出をストップできるのである。台湾に軍事基
地を建設すれば日本海から南シナ海まで監視が出来る。

台湾海峡は世界でも最重要な商業航路で、毎日800隻以上の商船が
台湾海峡を行き来している。台湾海峡の安全を守るには台湾が必要
である。中国の太平洋進出をストップするには台湾とフィリッピン
間のバシー海峡と、台湾と与那国島や石垣島間の海峡を守るべきで、
台湾に海軍基地を作れば中国の艦隊の通過を阻止することが出来る
のだ。

台湾に米軍基地を作る事に中国の反対は予期できるが不可能ではな
い。ベトナム戦争時代に米軍は台湾中部に清泉崗空軍基地を作った
が中国の反対はなかった。つまり米国が沖縄の基地を台湾に移すこ
とで中国が抗議しても問題はないと思う。

●台湾の米軍基地具体案

ベトナム戦争から50年近くも経過して台湾は大きな発展を遂げた
ので台湾中部の清泉崗基地を利用するには困難かもしれない。しか
し台湾にはまだ基地を作る箇所がある。私の新しい米軍基地を作る
具体案とは次のようになる:

第一に、台湾東北部の蘇澳港と南部の高雄港の海軍基地を台湾の海
軍と共用使用する。これで台湾と石垣島間の海峡と、南のバシー海
峡の安全を確保できる。高雄海軍基地は中国の南シナ海の島々の勝
手な建設を監視する重要拠点である。蘇澳港は太平洋に面している
ので底が深く潜水艦基地に最適である。台湾の海軍基地は日本の横
須賀、佐世保と関連してアジアの海の重要な抑えとなるだろう。

第二に、東台湾の台東の空軍基地と、西台湾の屏東と嘉義の空軍基
地を拡張する。ベトナム戦争時代に米軍が使っていた清泉崗基地は
既に台中国際空港となっているので使えないが、嘉義と屏東の空軍
基地はまだ商業化していないので米軍基地として活用できる。台東
基地は台湾中央山脈の東側にあり空軍基地として最適である。

●台湾の戦略的位置

PASEA構想は数年前に安倍首相の提案したダイヤモンド構想と同じ
構想で、昔の大東亜共栄圏とも同じである。日本と台湾がこれを推
進すれば中国の進出を抑えることが出来るのだ。

前述したように台湾は東アジアの中央に位置し、台湾海峡の安全を
確保するのに最適である。中国が台湾を併呑したら中国の太平洋進
出は容易となり、アジア諸国は南北が分断され、中国は太平洋のハ
ワイから西アメリカ海岸まで出没できるようになる。中国の太平洋
進出をストップするには台湾が最も重要な拠点なのだ。つまり台湾
独立はアジアに大きく貢献する。トランプ大統領が台湾独立を援助
すればアジアに平和を齎すことが出来るのだ。

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創刊日:2001-12-18  
最終発行日:  
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  • 名無しさん2017/01/31

    ボルトン発言を国内メディアが無視するのは、シナの意向。殆どのメディアがシナに汚染されている恐るべき現実。こりゃ櫻井よしこさんが怒る訳だ。