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AC通信 No.554

2015/08/15

[AC通信:No.554 Andy Chang (2015/08/14)
[AC論説] No.554 ヒラリーの犯罪追及は続く

前前号(AC通信No.552)でヒラリーのスマホ、サーバーとEmailの犯
罪調査について書いたが、国家機密に属するので情報公開も遅い。
しかし調査は少しづつ進んでいる。

8月10日、国家の17局のインテリジェンス部門を扱う監察長官は
ヒラリーの400通のメールを調べて発見した4通のメールのうち、
二通はシークレット(機密)扱いではなくトップシークレット(最高
機密)扱いすべきだったと述べた。この発表のあと司法部はヒラリー
の個人サーバーを没収すると発表した。

翌11日、ヒラリーの選挙事務所は、サーバーの提出はヒラリーが決
定したのであると発表した。ヒラリーのサーバー没収はそれ自体、
犯罪追及である。だからヒラリー陣営は没収ではなく自分で提出し
たのだと発表したのである。

これに反し司法部はサーバーは10日午後4時、すでに受け取ったと
発表した。FBIがサーバーの調査に入ると言うが、ヒラリー事務所
はサーバーは空白だから何も見つからないと述べた。

続いて12日、司法部の高官は問題のある二通のメールには、米国の
衛星写真と、それに関連した討論が入っていたと述べ、衛星写真は
当然機密だが、討論の内容も最高機密に該当すると述べた。

ところがヒラリーの二通のメールにはトップシークレットのマーク
がなかったと言う。つまり最高機密のメールが発信源からヒラリー
のサーバーに届くまでの間に誰かが「最高機密」の記号を消去した
が、国防部の高官には機密のマークを消去するような罪を犯す者は
いないはずだから、ヒラリーのトップ幕僚二人の誰かがやったのだ
ろうとメディアが報道した。

機密資料や機密記号の改竄は国家反逆罪である。改竄した者も、改
竄を命令した者、改竄を知りながら通報しなかった者も同罪である。
ヒラリー陣営は(二年も遅れて)提出したサーバーは2013年に新し
いサーバーに替えたから中身は空白で、何も証拠が出るはずがない
と強気な発言をしている。

●Foxnewsの報道

国家機密に関する報道、ことに最高機密の漏洩に関する報道は詳細
を書くことができない。Foxnews が14日に発表した記事によると、
二通の問題メールは、米軍の無人攻撃機(ドローン)オペレーショ
ンと、これに関する討論の交信だったと言う。

Foxnews の記事によると二通のメールはCIAのドローンオペレーシ
ョンに関するもので、パキスタンの国境内の行動だったと言う。

米国はパキスタンと交戦していないからパキスタンの国境内で無人
機を使って攻撃を行うのは当然最高機密である。こんな最高機密の
メールがヒラリーの個人サーバーに送信され、ヒラリーの個人スマ
ホが受信したなら当然罪に問われる。しかしヒラリーや民主党側の
弁解では無人機オペレーションは機密でも広く知られていることだ
から反逆罪に問われる「可能性は薄い」と言う。

ところがこのうちの第二通目のメールを審査したマッカラ検察長官
(Inspector General Charles McCullough)によると、メールの内容
に変化(つまり消去や改竄)はなかったが、情報来源が違っていたと
言う。つまり発信源が違っていた、無人機オペレーションに関する
メーならCIAから出たものだがヒラリーのサーバーに送信されたメ
ールは改竄されていた。すると誰が改竄したかが問題となる。

●疑問は尽きない

ヒラリーの陣営は、司法部に没収されたサーバーは中身が空白だか
らヒラリーが(二年も遅れてプリントして)国務省に提出したメー
ルとサーバに残された原本を突き合わせることはできないと強気で
ある。個人スマホの使用も個人サーバーの使用も違法だがヒラリ陣
営はこんなことで有罪にする根拠は薄いと頑張っている。

問題になっているヒラリーが国務省に提出した55000通のメールの
うち、3000通だけが国務省から公開され、二人の部門に属する検察
長官(Inspector General)が3000通の中の400通を審査した結果、
4通に機密情報があった。残りのメールの審査は今後も続くし、最
終的には55000通が公開され、審査されるから、もっとたくさんの
機密メールがあることは当然と予測される。

ヒラリーはサーバーに60000通のメールがあったが一部分を「ヒラ
リーの自己判断で、国務省の許可なく」消したのである。ヒラリー
は消去したメールはプライベート通信だったと弁解しているが、こ
の中に機密メールがあったかどうかは不明で、そのことを追及され
ないようにサーバーを消去して空白にしたのである。

専門家によればサーバーの内容はたとえ消去しても取り出すことは
できるかもしれないと言う。サーバーの内容が完全に復旧されれれ
ば罪はもっと重くなる可能性もある。

クリントン夫妻はこれまでたくさんのスキャンダルを潜り抜けてき
た。ビル・クリントンはルーインスキーとの情事を追及され、何度
もテレビで「絶対にない」と言い続けてきたが、証拠が見つかって
罷免されるとわかったら、たちまち「嘘をつきました、謝ります」
とテレビで公言して罷免を免れたのだ。

ヒラリーは「個人のスマホを使っていたが、機密情報は送受信して
いない」と強調している。犯罪の証拠があがれば夫と同じように「嘘
でした、済みませんでした」で済まそうとするかもしれない。

だが問題はそんなに簡単ではない。国務長官が国家の規定に背いて
機密防止のないスマホとサーバーを使い、メール提出の拒否、メー
ルの無断消去だけではない。

国務長官の地位にあるものは、特に中国やロシアのハッカーの最高
ターゲットである。それなのに違法と知りながら個人スマホ、サー
バーを4年も使っていたのである。こんな国務長官は世界中どこに
もいない。こんな人間を国務長官にしたオバマにも責任がある。

ヒラリーの国務長官時代に個人スマホをハッキングされ、どれだけ
の情報が敵にキャッチされたか。その罪は謝っただけで済むもので
はない。ヒラリーの勝手な行いでアメリカや関連諸国の機密がどれ
ほど漏れたか、どれだけの損害を与えたか、この罪は簡単に補える
ものではない。

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